記事の監修

Web集客・マーケティングの専門家として、15年間にわたり厳格な基準と緻密な戦略をもって中小企業の成功を導く。
一時的な集客の手法に頼ることなく、中長期的な効果を持続させる本質的なWeb集客の構築に注力。
『恵ある集客を。』をスローガンに掲げてクライアント様のサービスや商品の核心的な魅力を、的確にターゲットに伝えることを重視したWebサイト運用をサポート。
「SEOやMEOの営業が増えて、頼むべきか、自社でやるべきか決めかねている」
「内製化と言われても、担当は自分1人で、何を社内でやればよいのか分からない」
「以前に外部へ頼んだが、担当者が変わったら何も残っていなかった」
同じ悩みは、Yahoo!知恵袋にも投稿されています。「業者に依頼して一気に進めるべきか、それとも社内で人材を育てて内製化していくべきか、おそらくどちらにしても自分が窓口や担当になる」という相談では、頼むか育てるかの二択で止まっています。「社内でマーケティングをすることになったのですが、小さな会社なので社内にノウハウがありません」という相談は、内製化を決めた後に、何から手を付ければよいかで止まった例です。
中小企業のWeb集客コンサルティングを行っている、めぐみやの立場からお伝えします。マーケティングの内製化とは、一般には、外部に委託していた業務を社内で担うことです。ただし中小企業では、作業を社内に移すことより、判断を社内に残すことを優先した方が進みます。作業は外に任せてかまいません。
判断とは、誰に何を売るかを決めること、いま一番困っていることを目的に選ぶこと、数字を評価すること、次の一手を決めることの4つです。この4つを社内で決められる状態になれば、作業の多くを外に出していても、内製化は進んでいます。外に頼むか社内で人を育てるかの二択で止まっている方は、まず仕事を判断と作業に分けてみてください。判断を社内に置くと決まれば、作業を頼むか自分でやるかは、手が回るかどうかで決められます。
本記事では、
- マーケティングの内製化の定義と、中小企業がつまずく原因
- 社内に残す4つの判断と任せてよい作業、人を雇わずに始める順番
- 担当者が1人の会社の回し方と、内製化が進んだかを確かめる数字
を順にご紹介します。Web集客全体の始め方や手法の選び方は、別の記事「中小企業のWeb集客は何から始める?優先順位と成功事例で解説」に譲り、本記事では内製化の線引きと順番に絞ります。
- Webマーケティングを外に頼むか自社でやるかを決めなければならず、判断の軸がほしい経営者の方
- 担当者が自分1人で、内製化と言われても何を社内でやればよいか分からない兼任の担当者の方
- 以前に外部へ頼んでノウハウが残らず、次は社内に残る形にしたいと考えている方
マーケティングの内製化とは?一般の定義と、中小企業が優先すること

マーケティングの内製化とは、一般には、外部の代理店や制作会社に委託していた業務を社内で担うことです。ただし中小企業では、作業を全部社内に移すことより、社内で数字を見て、次に何をするかを自分たちで決められる状態を作ることを優先します。本記事では、この状態を目指すことを中小企業の内製化と呼びます。作業を社内で行っていても、判断を外部に委ねたままなら、内製化はできていません。
内製化(インハウス化)の定義:一般の意味と、中小企業で優先すること
内製化は、インハウス化とも呼ばれ、外部の代理店や制作会社に委託していた業務を社内に移すことを指します。広告の運用を社内の担当者が行う、記事を社員が書く、といった形です。一般の定義では、どの業務を、何人で担うかまでは決まっていません。
ただ、中小企業で「業務を社内に移す」と考えると、担当者を採用して育てる話になり、最初の一歩が重くなります。そこで本記事では、内製化する業務を「判断」と「作業」に分けて考えます。判断は、誰に何を売るか、いま一番困っていること(目的)、数字の評価、次の一手の4つを決めることです。作業は、記事の制作、広告の運用、ページの修正、アクセス解析のレポート作成です。判断を社内に残し、作業は手が回る範囲で社内に置き、残りは外に任せる。判断の4つには数字の評価と次の一手が含まれるので、この形にすると、社内で数字を見て次を決められる状態ができます。
内製化が注目される背景:広告運用の調査では3割が全て内製、理由の1位はコスト削減
内製化を検討する会社は、広告運用の分野で数字が出ています。富士フイルムビジネスイノベーションが2024年9月に行った「事業会社の広告運用における内製化実態調査」では、広告運用を「全て内製化している」が30.0%、「一部のみ内製化している」が53.0%でした。対象は、Web広告の運用に携わるマーケティング担当者500名です。内製化した理由の1位は「広告運用コストを削減するため」の62.9%で、2位が「社内にノウハウを蓄積したかったため」の48.9%です。
この調査は広告運用に限ったもので、Webマーケティング全体の数字ではありません。それでも、費用を抑えたい、ノウハウを社内に残したいという動機は、SEOやコンテンツの分野でも同じです。一方で、回答者は事業会社のマーケティング担当者で、担当者がいない会社や兼任の1人で回している会社は含まれていません。本記事は、その会社に向けて書きます。
内製化を進める順番と、この記事の章
中小企業が内製化を進める順番を、4つの段階に分けて表にしました。右の列の章名を押すと、その章に移ります。本記事では、表の後にまず次の章で中小企業がつまずく原因を確かめ、そのうえで段階1に入ります(原因の章は4つの段階の前置きです)。原因に心当たりがあり、線引きだけ知りたい方は段階1の章から、何から始めるかを知りたい方は段階2の章から読んでも構いません。
| 段階 | やること | この記事の章 |
|---|---|---|
| 段階1 線引き | 社内に残す4つの判断と、任せてよい作業を分ける | 段階1 社内に残す4つの判断と、任せてよい作業 |
| 段階2 始める順番 | 今の数字を見る→目的を1つに絞る→強みを言葉にする→作業を1つずつ移す | 段階2 人を雇わずに始める内製化の順番 |
| 段階3 体制 | 担当者がいない・1人の会社で、判断の時間を確保する | 段階3 担当者がいない・1人の会社は、どこまで内製する? |
| 段階4 確かめ方 | 月次の数字と「施策の目的と成果を説明できるか」で、進んだかを見る | 段階4 内製化が進んだかは、数字と「説明できるか」で確かめる |
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中小企業の内製化がつまずく原因は、社内で「判断」する役割が無いこと

内製化がつまずく原因は、担当者の知識や人数より、社内で判断する役割が決まっていないことにあります。人を採用しても、判断の役割が無ければ、その人に作業が集中して終わります。外に頼んでも、判断を一緒に行わなければ、作業の結果だけが届いてノウハウは残りません。つまずく形は、めぐみやへのご相談でも繰り返し見られます。
ご相談で多いのは、以前に外部へ頼んだがノウハウが残らなかった方
内製化に関わるご相談で多いのは、以前に外部のコンサルタントや代理店へ頼んだものの、社内にノウハウが残らなかったという方です。施策は実施され、報告も届いていたのに、契約が終わると何をどう判断すればよいかが社内に残っていない。そうなると、次の依頼先を探すか、自社でやるかの二択に戻ってしまいます。
ノウハウが残らなかった原因は、作業の委託先の良し悪しだけではありません。中小企業のWeb集客を専門としている弊社から見ると、それ以上に大きい原因があります。社内の誰も、施策の目的と結果の数字を自分の言葉で説明できなかったことです。次の依頼先を探す前に、何を社内に残すかを決めておくと、同じことを繰り返さずに済みます。
集客が動かない原因の型:更新する人がいない・分析していない・目的が曖昧・勘に頼っている
ご支援の現場で、集客が動かない原因として多いのは次の4つの型です。内製と外注のどちらを選んでいても、同じ形で表れます。
- 更新する人がいない:制作会社に任せた後、社内で内容を決めて更新する人が決まっていない。
- 分析・評価していない:更新はされているが、数字を見て良し悪しを判断していない。
- 目的が曖昧:何のために、誰に向けて発信するかが決まっていない。お知らせの投稿だけが続く。
- 勘に頼っている:感覚でページの文言やデザインを変えていて、数字を見ていない。
この4つの型のうち、目的が曖昧・分析していない・勘に頼っているの3つは、段階1の章で扱う判断(目的・数字の評価・次の一手)が欠けた状態です。目的が曖昧だと見る数字が決まらず、数字を見なければ勘で判断するしかありません。残る1つの「更新する人がいない」は、判断の欠けというより作業を担う人の欠けで、作業は外に任せれば補えます。更新代行を頼んでいるのに集客が動かないというご相談でも、多いのは分析していない・目的が曖昧の2つです。作業は外に出せても、分析(数字の評価)と目的は社内に残ることが分かります。
作業を任せる相手がいても、判断する人がいなければノウハウは残らない
内製化を決めて担当者を置いても、作業の手順だけを教えて終わると、その人は作業者になります。ページを更新する、広告の数字を報告する、までは回りますが、なぜその施策をするのか、結果をどう読むかは誰も決めていません。担当者が辞めれば、作業の手順も一緒に失われます。
外に頼む場合も同じです。施策の報告を受け取るだけでは、報告の読み方が社内に残りません。作業を任せる相手がいるかどうかより、施策の目的と結果を社内で判断する人がいるかどうかが、ノウハウが残るかを分けます。
成功している会社に共通するのは「自社の強みを理解している」こと
実際にご相談をいただく中で、集客に成功している会社に共通しているのは、自社の強みを理解していることです。強みを言葉にできる会社は、どの検索語で見つけてもらうか、ページに何を書くか、どの施策を選ぶかで迷いません。外に作業を頼むときも、何を伝えてほしいかを指示できるので、どこにでもある発信になりません。
自社の強みを言葉にできるのは、社内の人だけです。ここが、内製化で社内に残す判断の土台になります。言葉にする手順は、段階2の章で扱います。
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段階1 社内に残す4つの判断と、任せてよい作業

社内に残す判断は4つで、それ以外の作業は、手が回らなければ外に任せてかまいません。4つとも、自社の事業とお客様を一番知っている社内の人でなければ決められないことです。反対に、任せてよい作業は、必要な情報さえ渡せば、外部でも品質を保てるものです。線引きの基準は、自社の情報が要るかどうかにあります。
残す判断は4つ:誰に何を・いま一番困っていること・数字の評価・次の一手
4つの判断を、社内で決めることと、決めないまま進めると起きることで表にしました。
| 判断 | 社内で決めること | 決めないと起きること |
|---|---|---|
| 誰に何を売るか | どんなお客様に、何を提供し、サイトで何をしてほしいかを1行で言う | ページも記事も総花になり、比べられる場面で選ばれない |
| いま一番困っていること(目的) | 問い合わせ・採用・既存客への案内のうち、主にする1つを選ぶ | 施策の優先順位が付かず、見る数字も決まらない |
| 数字の評価 | 月に見る数字を決め、前月と並べて良し悪しを判断する | 報告を受け取るだけになり、勘で判断する状態に戻る |
| 次の一手 | 数字を見て、次に直す1つを決める。やらないことも決める | 施策が足され続け、何が効いたか分からなくなる |
この4つは、外部に頼む場合も社内に残します。依頼先が提案し、社内が決める形です。決める人にWebの専門知識は要りません。要るのは、自社の事業とお客様を知っていることと、月に1回、数字を見て決める時間です。
任せてよい作業:記事の制作・広告の運用・ページの修正・解析のレポート
4つの判断に必要な情報を社内から出せれば、次の作業は外に任せても品質を保てます。
- 記事の執筆、画像や図解の制作
- 広告の運用、SNSの投稿作業
- ページの制作・修正、内部SEO対策(検索エンジンにページの内容を伝えるための修正)
- アクセス解析の設定と、レポートの作成(画面を開いて数字を見るのは社内)
自社で回す場合は、この中で手が回る作業だけを社内に置き、残りを後回しにするか外に頼みます。全部を社内でやろうとして止まるより、判断を残して作業を減らす方が、内製化は続きます。
線引きの目安:自社の情報が要る仕事か、専門の技術が要る作業か
残すか任せるかで迷ったら、その仕事に自社の情報が要るか、専門の技術が要るかで分けます。料金の考え方、実績、お客様からよく受ける質問、現場でのやり取りは、社内の人にしか出せない情報です。これを使う判断は社内に残します。
一方で、記事を検索向けに整える、広告の入札を調整する、ページの表示速度を直すといった作業は違います。専門の技術を持つ人が行えば、社内でも外部でも仕上がりに大きな差が出ません。ここは任せてよい作業です。同じ線引きは、Web集客全体の内製か外注かを扱った「中小企業のWeb集客は何から始める?」の記事でも、現場の情報と判断は社内、専門の実務は外部、と整理しています。依頼先を選ぶ基準(考え方が自社に近いか・依頼範囲が明確か・丸投げにならない体制か)も、同じ記事にあります。
任せる場合の費用はどこまで任せるかで決まり、相場と予算別にできることは「Webマーケティングの費用相場」の記事で扱っています。
判断を社内に残したうえで、作業の担い手は、社員の採用・兼任・外注の3つから選びます。費用の中身と、社内に残るものを表にしました。
| 形 | 費用の中身 | 社内に残るもの・注意点 |
|---|---|---|
| 社員を採用する | 給与と、育つまでの教育の時間。採用の費用 | 作業の経験が社内に残る。その人に作業が集中し、退職で失われることがある |
| 兼任で回す | 兼任者の時間(本業から割く分)とツール代 | 判断と自社の情報が社内に残る。作業は手が回る範囲に絞る |
| 外注する | 任せる範囲に応じた外注費 | 判断を一緒に行う依頼先なら、判断の材料が社内に残る。報告を受け取るだけだと残らない |
どの形でも、判断を社内に置いていれば内製化は進みます。金額の相場は上で挙げた費用相場の記事に、採用・兼任・外注の決め方は「Web担当者がいない会社はどうする?」の記事に譲ります。
SEOやMEO(Googleマップでの検索に向けた対策)の営業を受けたときも、同じ目安で判断できます。提案されている内容が、誰に何を売るかや目的といった判断まで代わりに決めてしまうものなら、任せる範囲を超えています。作業の提案なら、4つの判断が社内で決まってから、必要な作業かどうかを見ます。
判断は社内に残し、作業は分析から実行まで一つの窓口に任せたい場合は、めぐみやのご支援もご検討ください。

めぐみやのWeb集客コンサルティング
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段階2 人を雇わずに始める内製化の順番:数字→目的→強み→作業

内製化は、担当者を採用する前に、今の数字を社内で見るところから始められます。手順は、数字を見る、目的を1つに絞る、強みを言葉にする、作業を1つずつ移す、の4つです。最初の3つは判断の準備で、人を雇わなくても進みます。作業を移すのは最後で、最初から全部を社内に移しません。
手順1 今の数字を社内で見る
最初に、今のホームページがどう使われているかを、社内の人が自分で見ます。見る道具は2つです。Search Console(Googleの検索結果での表示とクリックが分かるツール)と、GA4(Googleのアクセス解析ツール)。
Search Consoleで分かるのは、どの検索語で表示され、クリックされているかです。GA4では「探索」という機能で、どのページが見られ、サービスのページまで進んだ人がどれだけいるかを確かめます。2つともGoogleが無料で提供しているツールで、ホームページを作った制作会社や、いま頼んでいる依頼先に設定してもらえます。制作会社も依頼先もいない場合は、公式のヘルプを見ながら自社で設定できます。設定されているかを確かめるところから始めて構いません。画面の見方が分からなければ、依頼先に「このページの閲覧数を見たい」と伝え、一緒に開いてもらいます。
数字を見る目的は、現状を知ることにあります。問い合わせが来ていないのは、そもそも人が来ていないからか、来ているのにサービスのページまで進んでいないからか。ここが分かると、次の目的が決めやすい。外部に頼んでいる会社でも、報告を待たずに自分で画面を開く習慣が、判断を社内に残す最初の一歩です。
手順2 目的を「いま一番困っていること」から1つに絞る
「問い合わせも、採用も、会社案内も」と目的が複数出てくる会社は多くあります。めぐみやでは、目的が複数出てきたときは、いま一番困っていることを伺い、それを主な目的にしています。問い合わせが減って困っているなら問い合わせ、人が採れなくて困っているなら採用です。他の目的は捨てずに順番を付け、主の目的の数字が動いてから取り組みます。
目的が1つに決まると、見る数字も決まります。問い合わせが目的なら、サービスのページまで進んだ人の数と問い合わせの数です。採用が目的なら、採用ページの閲覧数と応募の数です。目的を決める判断は、社内に残す4つの判断の2つ目にあたります。
手順3 自社の強みを言葉にする
目的の次に、自社の強みを言葉にします。弊社がお客様の強みを言葉にするために伺っているのは、なぜその事業をしているのか、どのようなときにやりがいを感じるか、といったことです。答えは、サービスの説明文や実績の紹介には書かれていないことが多く、社内の人の口からしか出てきません。
強みが言葉になると、どの検索語で見つけてもらうか、ページに何を書くかが決まり、外に作業を頼むときの指示も具体的になります。言葉にする作業そのものを外部に頼むことはできますが、材料を出すのは社内です。強みの見つけ方の手順は、下の関連記事で扱っています。
手順4 作業は1つずつ移す。先に使える人・時間・予算と、見る数字を決める
判断の準備ができたら、作業を社内に移すか、外に任せるかを決めます。最初から全部を社内に移さず、1つずつです。ご支援先には、人や予算の配分を決める前に、使えるリソース(人・時間・予算)と主要KPIを先に決めていただいています。主要KPIとは、目的の数字(問い合わせの数など)の手前で動く数字のことで、段階4の章の3つの数字から選びます。問い合わせが目的なら、サービスページの閲覧数です。手順2で挙げた2つの数字のうち、手前の方にあたります。人・時間・予算の配分は、その後に決まります。
たとえば、兼任の担当者が週に2時間しか使えないなら、社内に移すのは、お知らせの更新と、月次の数字を見ることまでです。記事の執筆や広告の運用は外に任せる。社内に移した作業が回るようになってから、次の作業を移すかを決めます。最初から全部を移して止まるより、1つが回る形を作る方が、内製化は進みます。
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段階3 担当者がいない・1人の会社は、どこまで内製する?

担当者がいない会社や兼任の1人で回す会社は、作業を全部社内でやることを目指さず、判断の時間を社内に確保します。作業は外に任せ、社内に残すのは、数字を見て次を決める時間と、自社の情報を出すことです。この形なら、Webの知識が無い社長と兼任の担当者だけでも、内製化は進みます。
兼任の担当者が確保するのは、週1回と月1回の判断の時間
兼任の担当者が続けるには、やることを決まった時間に固定します。例を表にしました。
| 頻度 | やること |
|---|---|
| 週1回 | 問い合わせの確認と、更新する内容を決めて指示すること。外に任せている場合は、依頼先からの確認への回答 |
| 月1回 | 段階4の章の3つの数字(自然検索の新規ユーザー数・サービスページの閲覧数・問い合わせの数)を前月と並べ、次に直すことを1つ決める |
| 3か月に1回 | 段階4の章の区切りで、いまの施策を続けるか、目的と線引きの見直しに戻るかを判断する。社内に移す作業を1つ増やすかも決める |
時間の長さより、決まった曜日と時間に必ず行うことが、続くかどうかを左右します。空いた時間にやる形は、本業が忙しくなった月に止まります。作業を外に任せていれば、週1回の時間は確認と回答が中心で、長くはなりません。
採用の前にできること:目的と次の一手を決める人を1人置く
Web担当者を採用できないから内製化できない、と考える会社は多くあります。ただ、採用の前にできることがあります。目的と次の一手を決め、内容を承認し、月に1回数字を見る人を、社内に1人置くことです。使える時間と予算を決めるのも、この人の役目です。社長が兼ねてもかまいません。
決める人が1人いれば、作業は外に任せても、判断は社内に残ります。採用は、社内に移す作業が増えて手が回らなくなってから考えても遅くありません。採用・兼任・外注のどれを選ぶかの決め方は、下の関連記事で扱っています。
ノウハウを残す形:施策の目的と結果を1行で記録する
担当者が変わってもノウハウが残るように、施策ごとに、目的と結果を1行で記録します。「サービスページの文言を直した。目的は問い合わせを増やすこと。結果は閲覧数が増え、問い合わせは変わらず」のような形です。高度な記録は要りません。
記録が残っていれば、次の担当者も、外部の依頼先が変わっても、何を試して何が起きたかから判断を始められます。外に頼んでいる場合は、依頼先の報告をそのまま保管するのに加えて、社内の判断を1行添えておくと、報告の読み方が社内に残ります。
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段階4 内製化が進んだかは、数字と「説明できるか」で確かめる

内製化が進んだかは、月次の数字が社内で読めているかと、施策の目的と成果を自分の言葉で説明できるかの2つで確かめます。社内でやっている作業の量では測りません。作業を外に任せていても、この2つができていれば、内製化は進んでいます。
月次で見る数字は3つ:自然検索の新規ユーザー数・サービスページの閲覧数・問い合わせ数と率
アクセス解析について伺うお悩みで多いのは、「何を見れば評価していいのか分からない」というものです。めぐみやの月次のご報告で最初にお見せしているのは、自然検索(検索結果のうち広告枠を除く部分)からの新規ユーザー数です。その後に、サービスページの閲覧数、問い合わせの数を見ます。3つを表にしました。
| 数字 | 見る道具 | 分かること |
|---|---|---|
| 自然検索の新規ユーザー数 | GA4の「ユーザー獲得」のレポート(Organic Search の行) | 広告を止めても残る集客の力が、増えているか |
| サービスページの閲覧数 | GA4の「探索」(手順1で開いた機能) | 来た人が、売りたいサービスまで進んでいるか |
| 問い合わせの数と、閲覧した人のうち問い合わせた割合 | GA4のキーイベント(問い合わせの完了を数える設定) | サービスページが、問い合わせにつながっているか |
問い合わせは、件数に加えて、サービスページを閲覧した人のうち問い合わせた割合も見ます。閲覧数が増えたから件数が増えたのか、ページを直したから割合が上がったのかを分けるためです。前提として、問い合わせの完了をGA4のイベント(キーイベント)として計測している必要があります。未設定なら、先に設定します。順位や流入キーワード、滞在時間は、この3つより手前で動く指標です。見なくてよいわけではありませんが、評価はこの3つで行います。数字の見方の詳細は「中小企業のWebマーケティングの進め方」の記事にまとめています。
社内の人が、施策の目的と成果を自分の言葉で説明できるか
数字に加えて、もう1つの確かめ方があります。ご支援の中で、お客様が自分で判断できるようになったと分かるのは、施策の目的と成果を、お客様自身の言葉で説明できるようになったときです。「このページを直したのは問い合わせを増やすためで、閲覧数は増えたが問い合わせはまだ変わっていない」と言えるなら、判断は社内にあります。
反対に、「業者がやっているので分からない」「報告書は届いているが見ていない」という状態なら、作業を社内でやっていても内製化は進んでいません。月に1回、施策の目的と結果を1行で言えるかを、社内で確かめてみてください。
数字が動いたかを判断する区切り:基本は3か月。問い合わせが少ないサイトは件数がたまるまで
数字が動いたかを判断する区切りとして、めぐみやがお伝えしているのは、基本は3か月間です。検索結果への反映には時間がかかることが多く、1か月では施策の良し悪しを判断しにくいためです。この区切りで見るのは、新規ユーザー数やサービスページの閲覧数が動き始めたかで、問い合わせの件数を約束するものではありません。
問い合わせが月に数件のサイトでは、この期間でも増減を判断できないことがあります。その場合は期間で区切らず、判断できるだけの件数がたまるまで見る形です。何件あれば判断できるかは、月の件数と増減の幅で変わるため、一律には決められません。区切りの時点で数字が動いていなければ、施策を足す前に、目的と任せる範囲の線引きに戻ります。
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外部に頼みながら内製化する形:めぐみやの伴走型
ここまで、判断は社内に残し、作業は外に任せてよいと書いてきました。その任せ方の一つとして、本記事を書いているめぐみやのWeb集客コンサルティングの内容を、サービスページの記載とご支援の実際をもとにお伝えします。分析から実行までを一つの窓口で受けても、4つの判断はお客様が決める形です。
めぐみやは、現状分析・戦略設計・施策の実行・改善までを一つの窓口でお受けし、施策の理由と結果の数字をお客様と共有しながら進めています。この形が「伴走型」です。作業を代わりに行うだけで終わらせず、次に何を直すかを決める材料がお客様の手元に残ることを大切にしています。
めぐみやが行う作業と、お客様の会社にお願いすること
専門的な作業はめぐみやが行い、お客様にお願いしているのは、ご回答・ご確認・ご承認が中心です。施策の準備でご用意いただくのは、料金などの費用面、サービスの規約、これまでの実績といった、お客様の事業についての情報です。ご用意にかかるお時間は1時間程度で、長い時間を取られる作業ではありません。日々のやり取りはチャットやメールが中心で、オンラインの打ち合わせは必要なときに設けています。
月額は10〜20万円で、初期費用はかかりません。最低契約期間は設けておらず、ご契約は1か月単位です。月額には、分析・戦略・施策の実行と改善のほか、内部SEO対策(ページの修正作業)や競合調査も含まれます。記事を1本ずつ書いて納品する制作と、ホームページの制作は別のサービスです。分担の詳しい内容は、Web集客コンサルティングのページの「めぐみやとお客様の役割分担」に載せています。
多いご相談と、ご契約後に最初に行うこと
顧問型のご依頼で多いのは、分析から戦略、実行、改善までの一連の流れを、一つの窓口で回してほしいというものです。相談だけのご依頼にも対応していますが、数は多くありません。ご契約後に最初に行うのは、市場と競合の調査と、お客様のビジネスについてのヒアリングです。誰に何を売っているのか、競合と比べて何が違うのかが分からないまま施策を始めると、アクセスが増えても売上につながらないことがあるためです。
このヒアリングは、本記事の段階2の章で書いた「強みを言葉にする」にあたります。ここでお客様から出てきた言葉は、ページの文言になり、施策の判断の基準になります。外部に頼みながら、判断の材料を社内に残す形です。
ご支援事例:社内に知識と経験が足りない状態から始めた2社
社内にWeb集客の知識と経験が足りない状態から、判断の材料を手元に残しながら進めた例を、公式サイトに掲載している事例からご紹介します。
南部化成株式会社様(合成樹脂総合メーカー)は、ご相談前、社内に製造業のWeb集客の知識と経験が足りない状態でした。最初に手を付けたのはサービスページで、技術と製品のPRと、サイト内の導線を直しています。施策の理由と結果の数字を共有しながら進め、3か月でサービスページの閲覧数が増えました。
株式会社スマートスマーツ様(人材派遣業)は、主力だった求人応募サイトの値上げをきっかけに、集客がほぼ無い状態から自社集客への切り替えを検討されました。最初に行ったのはSEO内部対策で、検索エンジンにページの内容を伝えるところからです。検索ニーズに合わせたコンテンツと自社集客の基盤づくりを進め、約1年で月間約4,500人が訪れる状態になり、自社集客だけで応募者を獲得しています。
2社とも、作業はめぐみやが行い、判断の材料はお客様の手元に残す形で進めています。2社で増えた数字は、サービスページの閲覧数と月間のユーザー数で、段階4の3つの数字でいえば、問い合わせより手前の数字です。この2社を含む3社の経緯と結果は、下の関連記事にまとめています。
比較検討中のご相談や、資料請求や無料のホームページ診断だけでも問題ありません。

めぐみやのWeb集客コンサルティング
Webサイトを活用して売上と利益向上を目指しませんか?
めぐみやが集客からサイト運営まで一貫してサポート致します。
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まとめ
マーケティングの内製化は、一般には外部に委託していた業務を社内で担うことです。中小企業では、作業を全部社内で行うことより、社内で数字を見て次を決められる状態を作ることを優先します。中小企業がつまずく原因は、担当者の人数や知識より、判断する役割が決まっていないことにあります。以前に外部へ頼んでノウハウが残らなかった会社も、残す判断を決めてから依頼すれば、同じことを繰り返さずに済みます。
社内に残す判断は、誰に何を売るか・いま一番困っていること(目的)・数字の評価・次の一手の4つです。記事の制作、広告の運用、ページの修正、解析のレポートは、外に任せてかまいません。始める順番は、今の数字を見る、目的を1つに絞る、強みを言葉にする、作業を1つずつ移す、です。担当者が1人の会社は、判断の時間だけを社内に確保します。進んだかは、月次の3つの数字と、施策の目的と成果を自分の言葉で説明できるかで確かめ、基本は3か月を区切りに見直します。
「何を社内に残し、何を任せればよいかを整理したい」「判断の材料が手元に残る形で頼みたい」という方は、お問い合わせフォームよりご相談ください。いまのホームページの状態をもとに、最初に取り組むことをお伝えします。
- マーケティングの内製化は、一般には外部に委託していた業務を社内で担うこと。中小企業では、作業を全部社内に移すより、社内で数字を見て次を決められる状態を作ることを優先する。
- 社内に残す判断は、誰に何を売るか・いま一番困っていること(目的)・数字の評価・次の一手の4つ。記事の制作・広告の運用・ページの修正・解析のレポートは任せてよい。
- 人を雇わずに、今の数字を見る→目的を1つに→強みを言葉に→作業を1つずつ移す、の順で始める。進んだかは月次の3つの数字と、施策の目的と成果を説明できるかで確かめる。
マーケティングの内製化に関するよくあるご質問
最後によくあるご質問をいくつかご紹介致します。
みなさまのWeb集客にお役に立てば幸いです。
その他、ご不明な点がございましたら以下のリンクよりお気軽にご相談下さいませ。
無料オンライン相談はこちらからどうぞ。
Q
マーケティングの内製化は、何から始めればよいですか?
A
内製化は、一般には外部に委託していた業務を社内で担うことですが、中小企業では人を雇う前に、今の数字を社内で見るところから始めます。Search ConsoleとGA4で、どの検索語で来て、どのページまで進み、問い合わせがどれだけ来ているかを確かめます。次に目的をいま一番困っていること1つに絞り、自社の強みを言葉にしてから、作業を1つずつ移します。手順の詳しい内容は、本文の段階2の章にまとめています。
Q
担当者が1人しかいなくても内製化できますか?
A
できます。社内に残すのは、誰に何を売るか・いま一番困っていること(目的)・数字の評価・次の一手の4つの判断です。記事の制作や広告の運用、ページの修正は外に任せてかまいません。兼任の担当者が確保するのは、週1回と月1回の決まった時間です。判断を社内で続けていれば、作業を外に出していても内製化は進みます。
Q
外部に頼むと、ノウハウが社内に残らないのではありませんか?
A
残らないことはあります。めぐみやへのご相談でも、以前に外部へ頼んだものの、ノウハウが社内に残らなかったという方は少なくありません。残らない原因は、施策の目的と結果が社内で共有されないまま作業だけが進むことです。依頼先を選ぶときは、作業の報告に加えて、なぜその施策をするのかと結果の数字の読み方を一緒に判断してくれるかを確かめてください。
Q
内製化にはどのくらいの期間がかかりますか?
A
内製化が進むまでの期間は会社によって違い、一律には決まりません。数字が動いたかを判断する区切りとしては、めぐみやでは、基本は3か月間をお伝えしています。3か月で見るのは、自然検索の新規ユーザー数やサービスページの閲覧数が動き始めたかで、内製化が完了する期間を示すものではありません。進んだかどうかは、施策の目的と成果をお客様自身の言葉で説明できるようになったかで確かめます。
Q
内製と外注では、どちらが費用を抑えられますか?
A
どちらが安いかは、社内の人の時間をどう数えるかで変わり、一概には言えません。内製の費用は、社員を採用するなら給与と教育の時間、兼任なら担当者の時間とツール代です。外注の費用は、任せる範囲に応じた外注費です。判断を社内に残し、作業だけを任せる形にすると、任せる範囲が絞られ、外注の費用は必要な作業の分だけになります。金額の目安は、Webマーケティングの費用相場をまとめた別の記事をご覧ください。


