記事の監修

Web集客・マーケティングの専門家として、15年間にわたり厳格な基準と緻密な戦略をもって中小企業の成功を導く。
一時的な集客の手法に頼ることなく、中長期的な効果を持続させる本質的なWeb集客の構築に注力。
『恵ある集客を。』をスローガンに掲げてクライアント様のサービスや商品の核心的な魅力を、的確にターゲットに伝えることを重視したWebサイト運用をサポート。
「Web戦略を立てろと言われたが、何を決めれば戦略になるのか分からない」
「制作会社からSEOと広告の提案を受けたが、乗るべきか判断できない」
「フレームワークの記事を読んだが、自社の戦略は書けないままになっている」
同じ悩みは、Yahoo!知恵袋にも投稿されています。「300万円位(6年リース)かけてホームページを作りましたが、反応がいまいちです。他社はもっとページ数が多くコンテンツも多くあるので(以下略)」という相談では、他社と比べている軸がページ数と費用です。誰に何を伝えるサイトかには触れていません。「web戦略はSEOが熱いですか?」という質問も見つかります。手法の名前から考え始めると、戦略は後回しになります。
中小企業のWeb集客コンサルティングを行っている、めぐみやの立場からお伝えします。Web戦略は、Webを通じて事業目標を達成するための基本方針です。中小企業では、誰に・何を・なぜ自社か・どの経路で・何で測るか、の5つを紙1枚(A4で足ります)に整理すると実行しやすくなります。SEO・広告・SNSは、その方針を実現するための戦術にあたります。1枚を先に書くと、業者の提案を「この1枚に合うか」で判断できます。
本記事では、
- Web戦略の定義と、戦術・施策・マーケティング戦略との違い
- 戦略が無い会社に起きることと、1枚に書く5つの項目
- 3つの問いから始める立て方の5ステップ、フレームワークの使いどき、見直しの区切り
を順にご紹介します。SEO・広告・SNSといった手法の選び方は「中小企業のWeb集客は何から始める?優先順位と成功事例で解説」に、戦略を決めた後の数字と体制の回し方は「中小企業のWebマーケティングの進め方」に譲ります。本記事は、その2本の間にある「戦略そのものを書く」部分を扱います。
- Web戦略という言葉は知っているが、自社の戦略を一言で言えない経営者の方
- 制作会社やSEO会社の提案を、費用以外の軸で判断したい方
- フレームワークを調べたが、自社の戦略を書き切れなかった担当者の方
Web戦略とは?Webを通じて事業目標を達成するための基本方針

Web戦略とは、Webを通じて事業目標を達成するための基本方針です。中小企業では、その方針を「誰に・何を・なぜ自社か・どの経路で・何で測るか」の5つにして1枚に整理すると、実行しやすくなります。SEOや広告をどう使うかは、この1枚が決まった後に考えます。1枚が無いまま手法を選ぶと、提案を受けるたびに判断が揺れ、サイトの方向もばらつく結果になりがちです。
Web戦略の定義:Webで何を達成し、どう届けるかの基本方針
会社として何で稼ぐかを決めるのが経営戦略。その中で、誰にどんな価値を届け、なぜ選ばれるかを決めるのがマーケティング戦略です。Web戦略は、マーケティング戦略のうちWebが担う役割と道筋を決めた基本方針にあたります。本記事では、その方針を1枚に整理した状態を目指します。1枚で言える、とは、社長と担当者が読んで同じ絵が浮かぶ状態を指します。
1枚で言えない会社では、制作会社・SEO会社・広告代理店がそれぞれの手法を持ち込みます。サイトの文章は制作会社、検索対策はSEO会社、広告は代理店と、判断する人が分かれた状態です。誰に何を届けるかが共有されていないので、3社が別の相手に向けて動くことになります。
戦略・戦術・施策・マーケティング戦略の違い
言葉の違いを表にしました。例は、住宅の断熱改修を手がける会社を想定した一般的なものです。マーケティングと集客、販促、広告、営業の使い分けは「集客とマーケティングの違いとは?関係性と正しい進め方を解説」で整理しています。
| 言葉 | 決めること | 例(断熱改修の会社) |
|---|---|---|
| 経営戦略 | 会社として何で稼ぐか | 新築より、既存住宅の断熱改修に軸を置く |
| マーケティング戦略 | 誰にどんな価値を届け、なぜ選ばれるか | 築20年を超えた家に住む50代に、冬の寒さと光熱費の悩みを解く |
| Web戦略 | そのうちWebが担う役割と道筋の基本方針(本記事では1枚に整理する) | 「断熱 リフォーム 地域名」で探す人に施工事例で信頼を得て、見積相談に至る。月の相談数で測る |
| Web戦術 | 経路ごとに、どの手段を使うか | 検索対策で施工事例ページを増やす。地域を絞った広告を出す |
| 施策 | 戦術を実行する個々の作業 | 事例記事を月2本公開する。広告の見出しを差し替える |
表の下に行くほど、作業は具体的です。業者の提案は、ほとんどがWeb戦術と施策の行に入ります。上の3行が自社に無いと、提案の良し悪しを判断する材料がありません。
この記事で立てる手順と章
本記事は、5つの章を順に読むと戦略が1枚になる構成です。1枚に書く5つの項目の章が「書く中身(欄)」、立て方の章が「欄を埋める順番(ステップ)」にあたります。
※章の名前を押すと、その章に移ります。
| 順 | やること | この記事の章 |
|---|---|---|
| 1 | 自社に戦略が無い状態かを確かめる | Web戦略が無い会社に起きること |
| 2 | 1枚に書く5つの欄を知る | Web戦略を1枚に書く5つの項目 |
| 3 | 3つの問いから始めて、5つの欄を埋める | 中小企業のWeb戦略の立て方 |
| 4 | ステップ4で空欄が残ったら、材料をフレームワークで集める | フレームワークはいつ使う? |
| 5 | 施策に配分し、区切りを決めて見直す | 立てた戦略を施策に落とし、見直す |
あわせて読みたい
Web戦略が無い会社に起きること

戦略が無い会社では、手法の名前から話が始まる、目的と目標が曖昧なまま費用をかける、集客が増えても売上につながらない、という3つが起きます。どれも、1枚の欄(誰に・何を・なぜ自社か・どの経路で・何で測るか)のどこかが空いていることが原因です。自社に当てはまるものがあれば、空いている欄を先に埋めると、同じ失敗を避けられます。
「SEOか広告か」から相談が始まる
Yahoo!知恵袋の「web戦略はSEOが熱いですか?または他にもありますか?」という質問は、手法の名前から戦略を考え始めた例です。SEOも広告も道具で、どの道具が合うかは、誰に何を届けるかで決まります。検索で比べられる商品にはSEOが合い、紹介で受注が決まる商品では既存客向けの情報発信が先になる場合もあるでしょう。道具を選んでから相手を決めると、相手に合わない道具を持つことになります。
目的と目標が曖昧なまま、ホームページや施策に費用をかける
めぐみやにご相談いただく中で、Web戦略が無いと分かるのは、目的と目標が曖昧なときです。「問い合わせを増やしたい」という目的(サイトに何をさせたいか)はありますが、目標(誰からの問い合わせが月に何件来れば成功か)が決まっていません。冒頭で引用した「300万円位かけてホームページを作りましたが、反応がいまいち」という相談も、同じ状態です。何のためのサイトで、何件の反応があれば成功かが無いので、「いまいち」かどうかを判断する物差しもありません。
目的と目標が無いまま費用をかけると、次の判断ができなくなります。成果が出ないときに、続けるのか、変えるのか、やめるのかを決める基準が無いためです。結果として、業者の次の提案に乗るか、やめて放置するかの二択になります。
集客が増えても売上につながらない
以前の依頼先(制作会社・SEO会社・コンサルタント)について、ご相談を受けることがあります。そこで伺うのは「テクニックの話ばかりで内容を理解できなかった」「集客は上がったが売上につながらなかった」という声です。アクセスは増えたのに、来た人が問い合わせに進まない、という状態になっています。
売上が安定しないというめぐみやへのご相談でも、原因として多いのは自社の魅力が伝えきれていないことです。誰に、何を、なぜ自社か、が決まっていないと、サイトに来た人に伝える言葉が無く、どの経路で人を集めても同じ結果になります。
共通するのは、提案を「費用」でしか判断できないこと
3つに共通するのは、業者の提案を受けたときに、比べられるのが費用と実績の数だけになることです。1枚があれば、次の3つの判断基準で読めます。
- 届く相手は合っているか:提案の経路が、1枚の「誰に」に届く経路か。
- 伝える中身は入っているか:提案の制作物に、「なぜ自社か」を伝える内容が含まれるか。
- 動く数字は決まっているか:提案を実行すると、1枚の「何で測るか」の数字が動くか。
3つの判断基準に答えられない提案は、どれだけ安くても自社に合いません。断る理由を自社の言葉で言える状態が、戦略がある状態です。
あわせて読みたい
Web戦略を1枚に書く5つの項目

1枚に書くのは、誰に・何を・なぜ自社か・どの経路で・何で測るか、の5項目です。この章では「書く中身」を項目ごとに説明します。辞書のように、気になる項目から読んで構いません。実際に欄を埋める順番は、次の章のステップに従います。
項目1 誰に:一番来てほしいお客様を1人の姿で書く
法人のお客様なら業種と規模、個人のお客様なら年代と住まいを書き、そこにいまの状況と検索するときの言葉を加えて1人の姿にします。「中小企業全般」「30〜50代の女性」のように広く書くと、サイトの文章が誰にも向かなくなります。
例を挙げると、「築20年を超えた家に住み、冬の寒さと光熱費に困っていて、『断熱 リフォーム 地域名』と検索している50代の持ち主」のような書き方です。1人に絞っても、似た状況の人には同じ言葉が届きます。
項目2 何を:商品名より、その人がどう変わるかを書く
商品名やサービス名だけを書くと、競合と同じ欄になります。その人が自社と関わった後にどう変わるかを書きます。断熱改修なら「冬の寒さと光熱費の悩みが解け、家にいる時間が快適になる」です。変化で書くと、サイトの見出しや事例の見せ方がそのまま決まります。
項目3 なぜ自社か:競合と比べて差になる特徴を書く
特徴を並べるだけでは欄は埋まりません。競合も言っていることは差になりません。めぐみやでは、記入用の紙をお渡しする形は取らず、お話を伺いながら貴社の特徴と、競合との差になる要因を言葉にしていきます。そのとき伺うのは、なぜその事業をしているのか、どのようなときにやりがいを感じるか、といった問いです。答えの中に、競合が言えない言葉が含まれていることがあります。
自分で書くときも、同じ問いに答えてから、競合のサイトと並べて残ったものを欄に入れます。差を見つける考え方は「「選ばれる理由」は価格じゃない。顧客インサイトに響くマーケティング戦略」で掘り下げています。

項目4 どの経路で:見つかる→信頼される→問い合わせる、の道を書く
お客様が自社を知ってから問い合わせるまでの道を、3段に分けて書きます。見つかる段は、検索・紹介・SNS・広告のどれで知るか。信頼される段は、事例・実績・考え方のどのページを読むか。問い合わせる段は、フォーム・電話・資料請求のどれに進むかです。各段に主に使う手段を1つずつ書けば、経路は完成します。2つ目の手段は、1つ目で問い合わせが出始めてから足します。最初から複数を書くと、どれにも時間が割けなくなるためです。
経路が書いてあると、業者の提案が「どの段の話か」で読めます。SEOの提案は見つかる段、事例ページの制作は信頼される段、フォームの改修は問い合わせる段です。弱い段が分かっていれば、提案の優先順位も自社で決められます。
項目5 何で測るか:成功の数字と、その手前で動く数字を書く
成功の数字(ゴール)と、その手前で動く数字(主要KPI=ゴールに至る途中で先に動く数字)の2つを書きます。月の見積相談3件がゴールなら、手前の数字は相談ページの閲覧数と、自然検索(検索結果のうち広告枠を除く部分)からの新規ユーザー数です。閲覧数だけが増えて相談が増えないときは、閲覧した人のうち相談した割合も見ます。
前提として、問い合わせの完了をGA4(Googleの無料のアクセス解析ツール)で数える設定(キーイベント)ができている状態が要ります。未設定なら、1枚を書いた時点で、制作会社や運用を任せている先に設定を依頼します。取れない数字を書いても、成果を確かめる手段がありません。
記入例:断熱改修の会社のWeb戦略(A4の紙1枚のイメージ)
本文の例を1枚にまとめると、次の形になります。架空の会社を想定した例です。欄ごとに1〜2行で足りることが分かります。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 誰に | 築20年を超えた家に住み、冬の寒さと光熱費に困っていて、「断熱 リフォーム 地域名」と検索している50代の持ち主 |
| 何を | 冬の寒さと光熱費の悩みが解け、家にいる時間が快適になる |
| なぜ自社か | 工事の前後の室温と光熱費の変化を、施工した家ごとに公開している(競合は「高断熱」「丁寧な施工」まで) |
| どの経路で | 見つかる=「断熱 リフォーム 地域名」の検索/信頼される=室温と光熱費の変化を載せた施工事例ページ/問い合わせる=見積相談フォーム |
| 何で測るか | ゴール=月の見積相談3件/手前の数字=施工事例ページの閲覧数と、自然検索からの新規ユーザー数(相談の完了はGA4のキーイベントで計測) |
5項目の書き方と、よくある書き損じ
5項目を表にまとめました。右の列は、自分で書くときに起きやすい書き損じです。1つでも当てはまる欄は、書き直しの対象です。
| 項目 | 書くこと | 書き損じの例 |
|---|---|---|
| 誰に | 業種と規模(個人なら年代と住まい)・状況・検索語で1人の姿 | 「中小企業全般」「幅広い年代」 |
| 何を | 関わった後にどう変わるか | 商品名・サービス名だけ |
| なぜ自社か | 競合と並べて残った特徴 | 「丁寧」「実績多数」のように競合も言える言葉 |
| どの経路で | 見つかる・信頼される・問い合わせる、の3段に手段を1つずつ | 手法の名前の羅列(SEO、SNS、広告…) |
| 何で測るか | ゴールの数字と、手前で動く数字。計測の設定 | 「アクセスを増やす」だけ。計測が未設定 |
あわせて読みたい
中小企業のWeb戦略の立て方:3つの問いから始める5ステップ

中小企業のWeb戦略は、3つの問いから始める5ステップで1枚にします。順番は、問いに答える→目的を1つに絞る→市場と競合を調べて差に言い換える→経路と数字を決めて書く→社内で読み合わせる、です。前の章の5項目が「欄」で、この章の5ステップが「欄を埋める順番」です。中小企業では、フレームワークを揃える前に、この順番で書き始める方が1枚にたどり着きます。
5ステップの流れ
各ステップで、1枚のどの欄が埋まるかを表にしました。ステップの名前を押すと、その説明に移ります。
| ステップ | やること | 埋まる欄 |
|---|---|---|
| ステップ1 3つの問いに答える | 何に困っているか・Webで解決したいこと・自社の特徴を書き出す | 誰に・何を・なぜ自社か(下書き) |
| ステップ2 目的を1つに絞る | Webで解決したいことのうち、いま一番困っていることに対応するものを主な目的にする | 何で測るか(ゴール) |
| ステップ3 市場と競合を調べる | 競合のサイトと並べ、特徴を差に言い換える | なぜ自社か(確定) |
| ステップ4 経路と数字を決める | 3段の経路と、手前で動く数字を書き、1枚に書き写す | 誰に・何を(確定)、どの経路で・何で測るか |
| ステップ5 社内で読み合わせる | 社長と担当者で読み、提案の判断に使う | 1枚の完成 |
ステップ1 3つの問いに答える:何に困っているか・Webで解決したいこと・自社の特徴
めぐみやがご相談の最初に伺うのは、次の3つです。
- 何に困っているか
- Webサイトで解決したいことは何か
- 貴社の特徴は何か
自分で立てるときも、この3つを紙に書くところから始めます。Webの専門知識は要りません。1つ目の答えが「誰に」と「何を」の下書きになります。例えば「冬のリフォームの問い合わせが少ない」なら、誰に=寒さに困っている築20年超の家の持ち主、何を=寒さと光熱費の悩みの解消、という下書きです。3つ目の答えが「なぜ自社か」の下書きで、2つ目の答えは次のステップで絞る目的の元になります。この時点では短い言葉で構いません。
ステップ2 目的を1つに絞る:いま一番困っていることから
会社案内も集客も採用も、とWebで解決したいことが複数出てくることがあります。めぐみやでは、そのときはいま一番困っていることを伺い、それに対応するものを主な目的にしています。目的が2つあると、戦略の1枚が2枚に分かれ、サイトの文章も2方向に割れてしまうのが難点です。一番困っていることを1つ選び、「何が何件増えれば成功か」をゴールの数字に置き換えるところまでが、このステップです。他の目的は、1つ目が動き始めてから足します。

ステップ3 市場と競合を調べ、特徴を「差」に言い換える
「誰に」の人が検索しそうな言葉で検索し、上位に出た競合サイトを3つ開きます。各サイトが「誰に・何を・なぜ自社か」をどう書いているかを書き出し、ステップ1で書いた自社の特徴と並べます。競合も同じことを言っていれば、それは差になりません。残った特徴が「なぜ自社か」の欄に入ります。何を調べれば抜け漏れが無いかが不安なら、フレームワークの章の3CとSWOTを、調べる項目の一覧として使います。
めぐみやがご支援した合成樹脂メーカーの南部化成様からは、進めるうちに自社の強みや魅力を再確認する機会になっている、との声をいただいています。特徴を差に言い換える作業は、社外の目が入ると進みやすいものです。
ステップ4 経路と測る数字を決め、1枚に書く
「誰に」の人が、見つかる→信頼される→問い合わせる、の3段をどう進むかを書きます。段ごとに、主に使う手段を1つ選ぶのが目安です。次に、ステップ2のゴールの手前で動く数字を決め、計測の設定を確かめます。ステップ1で下書きした「誰に」「何を」も、競合と並べた結果を踏まえて書き直し、ここで確定します。
書けない欄が残ったら、フレームワークの章で材料を集めてから戻ります。5つの欄が埋まったら、A4の紙1枚に書き写します。長い文は要りません。記入例のとおり、欄ごとに1〜2行で足ります。
ステップ5 社内で読み合わせ、提案を1枚で判断する
書いた1枚を、社長と担当者で読み合わせます。読んだ2人の頭に同じお客様の姿が浮かべば完成です。浮かばなければ、浮かばなかった欄を書き直します。完成した1枚は、業者の提案を受けるときに手元に置きます。業者に任せられるのは「どの経路で」と「何で測るか」の作業で、「誰に・何を・なぜ自社か」の3つは自社が決める欄です。戦略が無い会社の章で挙げた3つの判断基準(届く相手・伝える中身・動く数字)で提案を読めば、乗るか断るかを自社の言葉で決められます。
特徴を差に言い換えるところで手が止まる場合は、めぐみやがお話を伺いながら一緒に言葉にします。1枚の下書きをお持ちいただければ、そこから始められます。

めぐみやのWeb集客コンサルティング
Webサイトを活用して売上と利益向上を目指しませんか?
めぐみやが集客からサイト運営まで一貫してサポート致します。
あわせて読みたい
フレームワークはいつ使う?1枚を埋める材料を集める道具

フレームワークは、1枚の空欄を埋める材料を集めるときに使う道具で、先に揃えるものではありません。3C・SWOT・4Pといった名前を全部埋めても、1枚が書けなければ戦略は無いままです。空欄が残った欄にだけ、その欄に合う道具を使います。
主なフレームワークと、1枚のどの欄の材料になるか
フレームワークの役割は、調べる項目の一覧です。3C(自社・顧客・競合)やSWOT(強み・弱み・機会・脅威)は、1枚のどの欄の材料を集めるかを決めてから使うと、調べる範囲が絞れます。1枚のどの欄の材料になるかを表にしました。
| フレームワーク | 見ること | 1枚のどの欄の材料か |
|---|---|---|
| 3C | 自社・顧客・競合の3つを並べて見る | 誰に/なぜ自社か |
| SWOT | 自社の強み・弱みと、市場の機会・脅威 | なぜ自社か |
| カスタマージャーニー | お客様が知ってから買うまでの道筋 | どの経路で |
| 4P | 商品・価格・流通・販促の4つで商品を見直す | 何を |
3Cは、ステップ3で競合と並べる作業を、自社・顧客・競合の3方向から漏れなく行うための枠です。SWOTは、特徴を差に言い換えるときに、強みに加えて市場の変化(機会・脅威)も材料にする枠として使います。カスタマージャーニーは、「どの経路で」の3段を、お客様の動きに沿って漏れなく書くときに使います。4Pは、「何を」の欄で商品そのものの見せ方を見直すときの枠です。どれも、欄を埋めるための補助にすぎません。
先に全部を埋めない:空欄が残る欄にだけ使う
フレームワークを先に全部埋めようとすると、資料は増えても1枚は書けません。埋める作業そのものが目的になり、何のために調べているかが抜けるためです。ステップ1〜4で欄を埋め、どうしても書けなかった欄だけ、表の対応するフレームワークで材料を集めます。顧客分析の進め方は、次の関連記事で扱っています。
あわせて読みたい
立てた戦略を施策に落とし、見直す

1枚ができたら、使えるリソースと主要KPIを並べてから施策に配分し、施策と戦略で区切りを分けて見直します。1枚は、施策を選ぶときと、続けるかを判断するときに毎回読み返す紙です。
配分の前に、リソースと主要KPIを決める
めぐみやでは、予算の配分を決める前に、使えるリソース(人・時間・予算の総量)を確かめていただいています。それを、ステップ4で決めた主要KPI(ゴールの手前で動く数字)と並べます。配分の決め方は、その2つを並べたうえで、1枚の「どの経路で」の3段のうち主要KPIが動く段にリソースを集める形です。「まず何にお金をかけるか」から入ると、手法の話に戻ってしまうためです。
施策は基本3か月、戦略そのものは半年を区切りに見直す
施策の続ける・変える・やめるは、めぐみやでは基本は3か月間を一つの区切りとしてお伝えしています。アクセスの少ないサイトでは、判断できるだけの件数がたまるまで見ます。戦略そのものは、半年を区切りに見直します。見直しで確かめるのは、「誰に」と「なぜ自社か」が変わっていないかです。変わっていなければ1枚はそのままで、施策だけを直します。変わっていれば、変わった欄から書き直します。
3か月は、施策の良し悪しを判断する時点のことで、成果が出るまでの期間を約束する数字とは違います。半年も同じで、続けてよいかを確かめる時点であり、戦略を変える周期の意味ではありません。
月次で見る数字と担当1人で回る体制は、別の記事で
1枚ができた後に、毎月どの数字を見て、誰がどの作業を担うかを決める部分は、別の記事「中小企業のWebマーケティングの進め方|目的・数字・体制の決め方」で扱っています。要点は2つです。月に見る数字を、自然検索の新規ユーザー数・サービスページの閲覧数・問い合わせ数の3つに絞ること。社内に残す仕事は、方針を決めることと、自社の情報(事例・写真・現場の話)を出すことの2つにすることです。本記事の「何で測るか」の欄が、別の記事の数字の章の入口になります。
あわせて読みたい
めぐみやのWeb戦略のご支援
めぐみやのWeb集客コンサルティングは、本記事で書いた1枚をお客様と一緒に言葉にし、施策の実行と改善までを一つの窓口で行うご支援です。以下は、サービスページの内容と、実際のご支援の流れです。
ご契約後、最初に行うこと:市場と競合の調査とヒアリング
ご契約後、最初に行うのは市場と競合の調査と、お客様のビジネスについてのヒアリングです。記入用の紙をお渡しして書いていただく形は取りません。お話を伺いながら、貴社の特徴と競合との差になる要因を言葉にしていきます。本記事のステップ1〜3を、めぐみやが聞き手になって進める形です。
戦略設計から施策の実行・改善まで、一つの窓口で
ご支援は、現状分析・戦略設計・施策の実行・改善の4工程で進めます。顧問型のご相談で多いのは、分析から改善までを一つの窓口で回してほしいというものです。月額は10〜20万円で、初期費用は0円、最低契約期間は設けておらず、ご契約は1か月単位です。月額に含まれるのは、SEO・LLMO・GEO対策(検索エンジンやAIの回答に向けた対策)、キーワード調査、競合調査。加えて、レビューMTG(結果を確認する打ち合わせ)、SNS運用のご支援、内部SEO対策(ページの修正作業)も含みます。記事制作とサイト制作は別のサービスです。
人材派遣業のスマートスマーツ様では、応募者を集める入口を、求人応募サイトに依存しない自社の集客基盤に移すことを軸に置きました。そのうえで、検索ニーズを捉えたコンテンツの企画と改善を進めています。どこで集めるかを先に決めてから施策に入った形です。
比較検討の段階でのご相談や、無料のホームページ診断だけのご依頼も受けています。お問い合わせフォームからご連絡ください。
あわせて読みたい

めぐみやのWeb集客コンサルティング
Webサイトを活用して売上と利益向上を目指しませんか?
めぐみやが集客からサイト運営まで一貫してサポート致します。
まとめ
Web戦略は、Webを通じて事業目標を達成するための基本方針です。中小企業では、誰に・何を・なぜ自社か・どの経路で・何で測るか、の5つを1枚に整理すると実行しやすくなります。SEO・広告・SNSは戦術で、1枚が決まった後に選ぶものです。戦略が無い会社では、手法の名前から話が始まり、目的と目標が曖昧なまま費用をかけ、集客が増えても売上につながらない状態が起きます。共通するのは、提案を費用でしか判断できないことです。
立て方は5ステップです。3つの問い(何に困っているか・Webで解決したいこと・自社の特徴)に答え、目的を1つに絞ります。次に市場と競合を調べて特徴を差に言い換え、経路と数字を決めて1枚に書き、社内で読み合わせます。フレームワークは、空欄が残った欄の材料を集める道具。後から使えば足ります。見直しの区切りは、施策が基本3か月、戦略そのものが半年です。
「自社の1枚を書いてみたが、なぜ自社かの欄が埋まらない」「書いた1枚で提案を判断したい」という方は、お問い合わせフォームよりご相談ください。下書きの1枚があれば、そこからお話を伺います。
- Web戦略はWebを通じて事業目標を達成するための基本方針。中小企業は「誰に・何を・なぜ自社か・どの経路で・何で測るか」の5つを1枚に整理する。SEO・広告・SNSは戦術で、1枚の後に選ぶ。
- 戦略が無いと、手法から話が始まり、目的と目標が曖昧なまま費用をかけ、集客が増えても売上につながらない。1枚があれば提案を「届く相手・伝える中身・動く数字」で判断できる。
- 立て方は3つの問いから始める5ステップ。フレームワークは空欄の材料を集める道具で、見直しの区切りは施策と戦略で分ける。
Web戦略に関するよくあるご質問
最後によくあるご質問をいくつかご紹介致します。
みなさまのWeb集客にお役に立てば幸いです。
その他、ご不明な点がございましたら以下のリンクよりお気軽にご相談下さいませ。
無料オンライン相談はこちらからどうぞ。
Q
Web戦略とWebマーケティング戦略は同じものですか?
A
ほぼ同じ意味で使われています。Webマーケティング戦略は、Web戦略の別の呼び方と考えて差し支えありません。会社全体のマーケティング戦略(誰にどんな価値を届け、なぜ選ばれるか)のうち、Webが担う役割と道筋を決めたものがWeb戦略です。本記事では、その方針を、誰に・何を・なぜ自社か・どの経路で・何で測るか、の5項目にして1枚に整理する形で説明しています。SEOや広告は、その1枚を実現する戦術にあたります。
Q
Web戦略を立てるのに、フレームワークは全部使う必要がありますか?
A
全部を使う必要はありません。フレームワークは、1枚の空欄を埋める材料を集める道具です。3つの問い(何に困っているか・Webで解決したいこと・自社の特徴)から書き始め、どうしても書けなかった欄にだけ、その欄に合うものを使います。3Cは「誰に」と「なぜ自社か」、SWOTは「なぜ自社か」、カスタマージャーニーは「どの経路で」の材料になります。
Q
1枚にまとめたWeb戦略は、どのくらいの頻度で見直しますか?
A
めぐみやでは、施策の続ける・変える・やめるは基本は3か月間を区切りに判断し、戦略そのものは半年を区切りに見直しています。見直しで確かめるのは、「誰に」と「なぜ自社か」が変わっていないかです。変わっていなければ1枚はそのままで、施策だけを直します。3か月や半年は判断する時点であって、成果が出る期間の約束とは違います。アクセスの少ないサイトでは、判断できるだけの件数がたまるまで見ます。
Q
Web戦略を制作会社やSEO会社に任せてもよいですか?
A
作業は任せられますが、「誰に・何を・なぜ自社か」の3つは自社が決める必要があります。この3つは自社のお客様と事業を知っている人しか書けないためです。1枚の下書きを持ったうえで依頼すると、提案を「届く相手は合っているか・伝える中身は入っているか・動く数字は決まっているか」の3つで判断できます。合わない提案を断る理由も、自社の言葉で言えます。めぐみやでは、お話を伺いながら特徴と競合との差を一緒に言葉にする形でご支援しています。
Q
Web戦略を立てる前に、まず何から手を付ければよいですか?
A
3つの問いに紙で答えることから始めます。何に困っているか、Webサイトで解決したいことは何か、貴社の特徴は何か、の3つです。めぐみやがご相談の最初に伺うのも同じ3つで、Webの専門知識は要りません。困っていることが複数あれば、いま一番困っていることを1つ選びます。その答えが、1枚の「誰に」「何を」「なぜ自社か」の下書きになります。


