SEOのキーワード選定とは?会社サイトで狙う語を決める手順

ツールの語を、鵜呑みにせず。 キーワード選定の順番

記事の監修

株式会社めぐみや
代表取締役社長

大浦 理

「はじめてのWebサイト運用・集客入門」著者

Web集客・マーケティングの専門家として、15年間にわたり厳格な基準と緻密な戦略をもって中小企業の成功を導く。
一時的な集客の手法に頼ることなく、中長期的な効果を持続させる本質的なWeb集客の構築に注力。
『恵ある集客を。』をスローガンに掲げてクライアント様のサービスや商品の核心的な魅力を、的確にターゲットに伝えることを重視したWebサイト運用をサポート。

「会社のサイトでコラムを始めたが、何について書けばよいか決められない」
「制作会社から『狙うキーワードを出してください』と言われたが、決め方が分からない」
「ツールで検索数の多い言葉を調べて書いたのに、問い合わせにつながらない」

Yahoo!知恵袋にも「ツールにキーワードを打ち込んで出てきた結果をそのまま使うだけでは、競合と同じになってしまうと感じています」という声があります。知りたいのはツールの使い方より、どう判断すればよいかだ、という方は多いはずです。

中小企業のWeb集客を専門とし、自社サイトの記事も毎週この手順で選んでいる、めぐみやの立場からお伝えします。会社サイトのキーワード選定は、ツールで語を洗い出すところからは始めません。自社の Search Console にすでに出ている語を見て、依頼から遠い語を外し、検索結果の型を見てから決めます。

この記事はこんな人におすすめ
  • 会社サイトでコラム・ブログを始めたが、何を書くか(狙う語)を決められない方
  • 検索数の多い言葉で書いてきたが、問い合わせにつながっていない方
  • ツールやAIが出した候補を、そのまま使ってよいのか迷っている方

\通勤中・作業中にどうぞ!/この記事のAI音声版ポッドキャストが聴けます

キーワード選定とは?会社サイトでは「依頼につながる語」を選ぶ作業

キーワード選定に関する図解で、選定の意味、検索数の多さ、決め方の全体を示している。

キーワード選定とは、どの検索語で検索結果に表示されることを狙うかを決める作業です。一般には、検索される回数(検索ボリューム)と競合の強さを調べ、記事やページごとに狙う語を割り当てる手順を指します。会社サイトでは、問い合わせや依頼につながる語を選ぶ作業として扱います。検索数の多さは、選ぶ基準の1つにとどめます。

キーワード選定の意味:どの検索語で検索結果に出ることを狙うかを決める

検索する人は、知りたいことを言葉にして検索窓に入れます。その言葉と、自社のページの内容が合っていれば検索結果に出る機会が生まれ、合っていなければ出ません。キーワード選定は、どの言葉に対してどのページで答えるかを、書く前に決めておくことです。

同じ「キーワード選定」でも、個人のブログと会社サイトでは目的が違います。会社サイトの記事の目的は、読んだ人がサービスページへ進み、問い合わせや依頼に至ることです。読まれる数は、問い合わせに至る途中の指標にすぎません。そのため、選ぶ基準の最後には「その語で来た人は、自社のお客様になる人か」が入ります。

検索数の多さで選ぶと起きること

ツールが出す検索数の大きい順に語を選ぶと、会社サイトでは次のことが起きがちです。

  • 大手のサイトや、まとめ記事が検索結果を占めている語に挑むことになり、検索結果に出にくい
  • 調べているだけの人が来て、問い合わせにつながらない
  • 同じ意味の語で2本以上の記事を書いてしまい、自社の記事同士で検索結果の枠を取り合う
  • 検索数が小さい語を「書く価値が無い」と捨ててしまい、依頼に近い語を取りこぼす

どれも、書いてから気づくと直すのに時間がかかります。書く前の選び方で、多くを避けられます。

決め方の全体:見ること・判断・この記事の章

本記事では、キーワードを決める手順を次の順に見ていきます。章の名前を押すと、その章に移ります。

順 見ること・判断 この記事の章
0 誰の、どんな依頼を増やしたいかを1行で決める 決める前に1行
1 Search Console で、すでに表示されているのに受け皿(その語に正面から答えるページ)の無い語を拾う Search Console から始める
2 お問い合わせの内容・よくある質問・検索窓の候補で言い回しを広げる 候補を広げる
3 依頼から遠い語・自社の商品と関係ない語を外す 会社サイトで外す語
4 検索結果の上位10件を開き、記事で入れる余地があるかを見る 検索結果の型を見る
5 検索数は参考にとどめ、小さい語を捨てない条件を確かめる 需要の数字は「参考」
6 既存のページと同じ意図になっていないかを確かめる 既存ページとの重なり
7 新規記事にするか、既存に足すか、サービスページの語にするか、統合するかを決める 選定の結論は4つ

0〜7は、めぐみやが自社サイトの記事を選ぶときにたどっている順番とおおむね同じです(0は一度決めれば毎回はやり直しません)。ツールで検索数を引くのは順5で、最初ではありません。選んだあとの扱いは、最後の章で触れます。

決める前に1行:誰の、どんな依頼を増やしたいか

誰の、どんな依頼を増やしたいかを示した図解で、語の割り当てと状況に応じた依頼内容を説明している。

キーワードを探す前に、「誰の、どんな依頼を増やしたいか」を1行で書いておきます。この1行が無いと、候補が集まるほど迷いが増え、検索数の大きい順に並べて終わりがちです。ただし、この1行はサービスページがどの語を受け持つかが決まっていないと書きにくいもの。この章では、その話をしてから1行の書き方に進みます。

サービスページの語の割り当てが先、記事の語はその次

会社サイトで最初に決めるのは、サービスページがどの検索語に応えるかです。記事の語は、その後に決めます。サービスページの語がまだ決まっていなくても、本記事の手順は進められます。ただし、最後に結論を選ぶ段階(新規記事にするか、サービスページの語にするか)で要るので、そこまでに決めておいてください。「地域名+サービス名」「困りごと+解決方法」のように、依頼を考えている人が使う語をサービスページに割り当てます。記事は、その周りにある疑問に答えて、サービスページへ送る役割です。

制作会社に任せて作られたサイトをめぐみやが拝見すると、この割り当て(キーワード設計)が抜けていることがよくあります。ページはあるのに、どのページも検索語と対応していない状態です。先にサービスページの語が決まっていれば、記事の語は「サービスページに送れるか」で選べます。サービスページの語の決め方は、この章の末尾の関連記事で詳しく解説しています。

誰が、どんな状況で、何を頼みたいかを1行で書く

1行の書き方は、「〇〇に困っている△△の会社が、□□を頼める相手を探している」のように、相手・状況・頼みたいことを入れた文です。この1行は、既存のお客様が自社を選んだ理由から起こすのが近道です。

SEOの専門家である住太陽さんは、2026年9月24日号のニュースレターで、こう書いています。「「自分の製品やサービスを探す人はどんな人で、どんな状況で、どんな条件で探しているのか」を突き詰めることが、中小企業が独自のポジションを確立するための鍵になります。」めぐみやの現場でも、この1行を先に決めておくと、候補の語を「その1行につながるか」で選べるようになる、というのが実感です。1行を起こす材料の集め方は「3C分析とは?中小企業のやり方・順番とテンプレート・記入例」の「顧客」の欄で扱っています。

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まず Search Console に出ている語から始める

Search Consoleに出ている語から始める:見つける条件として、クリックが少ない語や順位の低い語を示した図解。

候補を集める最初の場所は、自社の Search Console です。Search Console は、Google が無料で提供している道具です。自社のサイトを登録すると、どの検索語で何回表示され、何回クリックされたかが分かります。まだ登録していない場合は、サイトを管理している人か制作会社に確認してください。すでに検索結果に表示されているのに、その語に正面から答えるページ(受け皿)が無い語や、順位の低い語が、最初に手を付ける候補になります。

表示されているのに、受け皿のページが無い語を探す

Search Console の「検索パフォーマンス」を開くと、自社のサイトがどの検索語で表示され、何回クリックされたかが分かります。ここで見るのは、表示はされているのに、クリックが少ない語や、順位の低い語です。クリックの多い語は、すでに拾えている語なので後回しでかまいません。

表示されているということは、その語で検索する人が実際にいて、Google が自社のページを候補に入れていることを意味します。それでも順位が低いままの原因の1つは、そのページがその語に正面から答えていないことだと考えられます。答えている範囲が狭い、上位にある他社のページが強い、といったことが影響している場合もあります。既存のページをその語に正面から答える形に直すか、答えるページを用意するのが、ゼロから語を探すより確実な一歩目です。めぐみやでは、直近90日ほどの検索語を見て、合計でおおむね150回以上表示されている語を候補の入口にしています。

見る数字と見分け方

検索語ごとに、表示回数・クリック数・平均の順位・表示されたページを並べます。表示されたページは、検索語の行を押してから「ページ」の切り替えを選ぶと見られます。状態ごとの見分け方と、次にすることを表にまとめました。

状態 見分け方 次にすること
受け皿が無い 表示されたページが、その語と関係の薄いページ(トップページ・別の話題の記事) 新しいページか記事の候補にする
受け皿はあるが順位が低い その語に答える記事があるのに、順位が11位以下(2ページ目以下) 本文がその語に答えきれていなければ、新しく書かず、その記事に足りない内容を足す候補にする
すでに拾えている その語に答える記事が1ページ目に出て、クリックもある 候補から外す(同じ語で2本目を書かない)

Search Console に一度も表示されていない語は、ここには出てきません。また、検索の回数が少ない語などは、表示されていても一覧に出ないことがあります。一覧に無いからといって需要が無いとは限らないので、次の章の方法で補います。自社の Search Console を開いても、どの語を拾えばよいか判断しにくい方には、めぐみやの無料ホームページ診断で、今どんな検索語でサイトに来ているかもお伝えしています。

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めぐみやのWeb集客コンサルティング

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めぐみやが集客からサイト運営まで一貫してサポート致します。

候補を広げる:お問い合わせの内容・よくある質問・検索窓の候補

候補を広げる:お問い合わせの内容・よくある質問・検索窓の候補を示した図解で、ネタを集める、言い回しを集める、そのまま使わないの項目が含まれる。

Search Console に出ていない語は、お問い合わせの内容・お客様からよくある質問・検索窓の候補から集めます。実在する言葉だけを候補にし、「こういう語で検索されているはず」と頭の中で作った語は入れません。

ネタの出どころは、お問い合わせの内容とよくある質問

ご支援の現場で記事になりやすいのは、お問い合わせの内容と、アンケートの回答です。お客様が問い合わせの文面で使った言葉は、検索窓に入れる言葉と近いことが多いためです。「書くネタが無い」というご支援先には、めぐみやではまず、そのご支援先が自社のお客様からよく受けている質問を伺います。質問の言い回しが、そのまま候補の語です。

営業や接客の担当者が受けている質問も、同じ要領で集めてください。お客様が使った言葉のまま書き留めておくと、あとで検索語と突き合わせやすくなります。社内の呼び方(商品名・型番・業界用語)に直してしまうと、検索語との対応が見えにくくなるためです。

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検索窓の候補と「関連する検索」で言い回しを集める

集めた言葉を Google の検索窓に入れると、入力の途中で候補(サジェスト)が出ます。検索結果の下には「関連する検索」も並びます。どちらも、実際に検索されている言い回しです。「サービス名+費用」「サービス名+選び方」「困りごと+原因」のように、1つの語に続く言葉を書き出していきます。

ここで集める語は、まだ候補の段階です。この時点で検索数を調べる必要はありません。Google 広告のキーワードプランナーなど、無料で使える道具で検索数の目安を見るのは、外す語と検索結果の型で候補を絞ってからで足ります。

AIに出させた候補をそのまま使わない

最近のご相談で増えているのが、生成AIに出させたキーワードの候補を、そのまま持ってこられるケースです。AIが出す候補は一般的な語が中心で、そのまま書いても成果につながらないことが多いと感じています。知恵袋の質問にあった「ツールの結果をそのまま使うと競合と同じになる」と、同じ構図です。

AIは、集めた言葉の言い換えを広げたり、質問文の形に直したりする補助には使えます。ただし、どの語を狙うかを決める材料は、自社の Search Console の数字と、お客様の言葉と、実際の検索結果です。めぐみやでも、分析の下ごしらえにはAIを使い、何を書くかの判断は人が行っています。

会社サイトで外す語:依頼から遠い語・自社の商品と関係ない語

外す語として「依頼から遠い語・自社の商品と関係ない語」を示した図解。

候補が集まったら、書く語を選ぶ前に、外す語を決めます。検索数が大きくても、来た人が依頼に進まない語は、会社サイトでは後回しにします。

「作り方」「自分で」「やり方」は依頼から遠い

「〇〇 作り方」「〇〇 自分で」「〇〇 やり方」で検索する人は、自分で済ませたい人です。その人向けに丁寧な記事を書いても、読み終えた人の多くは自分で作ります。専門店や会社に頼む選択肢を探しているわけではないため、依頼にはつながりにくい語です。

めぐみやでは、自社の記事でもお客様の記事でも、次の語を含む候補は原則として新しく書く対象から外しています。「作り方」「作る方法」「自分で」「手作り」「DIY」「やり方」の6つです。その語で人が来てアクセスが増えたとしても、増やしたいのは依頼だからです。同じ内容でも、「〇〇 依頼」「〇〇 費用」「〇〇 選び方」のように、頼む前提の人が使う語に置き換えて考えます。ただし、置き換え先のうち費用・料金の語は、検索結果に公式ページが並ぶことが多く、記事よりサービスページで受けることになりがちです(選定の結論は4つの章)。

一方で、自分でやろうと調べた人が、難しさに気づいて外注を考え始めることもあります。自作と依頼の費用を比べる、途中から頼める作業を示すなど、自社のサービスにつなげられる切り口が立つ語なら、優先度を下げたうえで候補に残すことがあります。

外す語の型と、代わりに残す語

外す語の型と、代わりに残す語の例を表にしました。どれも一律の決まりではありません。自社の商品やサービスに照らして、残すかどうかを決める材料としてお使いください。

外す語の型 理由 代わりに残す語の例
自分で済ませたい人の語(作り方・自分で・DIY) 依頼を探していない 「依頼」「費用」「選び方」が付く語
自社が提供していないものの語 来ても案内できる商品が無い 提供しているサービスの周りの疑問(「〇〇 選び方」など)
他社の商品名・社名が入った語 その会社のページが上位に出る。商標の問題も起きうる 商品の種類・用途を表す一般の語
1語だけの語(「集客」「ホームページ」) 何を知りたい人か定まらず、ページを合わせられない 2〜3語を組み合わせた語

検索結果の型を見る:その語で記事を書いて、入れる余地があるか

検索結果の型を見る:上位10件を開いてページの型を数える方法と型ごとの判断を示した図解。

残った候補は、実際にその語で検索し、上位10件にどんな型のページが並んでいるかを見ます。検索数や難易度の数値より先に、この型を見ます。1社の記事で入れる余地が無い検索結果に、時間をかけて書いても出番が来ないためです。

上位10件を開いて、ページの型を数える

検索結果の1ページ目を開き、広告を除いた10件がどの型かを数えます。型は大きく4つです。1つの話題を説明する「解説記事」。「〇〇10選」「比較」「ランキング」のように複数の会社や商品を並べる「まとめ記事」。商品やサービスを提供している会社の「公式ページ」。辞書や用語集などの「事典」です。

数えるときは、タイトルと冒頭を読めば足ります。どの型が何件かをメモし、まとめ記事と公式ページがそれぞれ何件入っているかを見ます。検索した人が何を知りたくて検索しているかを読む作業も、ここで同時に済むはずです。並んでいるページの型は、Google がその語の検索意図をどう捉えているかの表れだからです。検索意図の4つの型と、検索結果からの読み方は、「検索意図とは?4つの型と調べ方、会社サイトのページに合わせる手順」で詳しく解説しています。

まとめ記事で埋まっている語・料金系で公式ページが上位の語は見送る

めぐみやでは、ご支援先から「この語で書きたい」というご相談を受けても、お断りする語があります。検索結果がまとめ記事で埋まっている語と、競合の強い語です。まとめ記事が並ぶ語で検索する人は会社を比べたい人なので、1社の解説記事ではその期待に応えにくいからです。競合が強いかどうかは、型ごとの判断の表の「大手・専門メディアばかり」の行で見ます。どちらも、1社の解説記事を書いても上位10件に入る余地が小さい語です。

目安として、上位10件のうちまとめ記事が5件以上なら、めぐみやは1社の解説記事では難しいと判断しています。3〜4件なら切り口しだい、2件以下なら解説記事で勝負できる、という見方です。もう1つ、「〇〇 料金」「〇〇 価格」のような語で、商品を提供している会社の公式ページが、上位3件に1件でも入っている場合も見送ります。公式の料金ページより先に、第三者の解説が読まれる場面は少ないためです。

型ごとの判断

検索結果の型と判断を表にまとめました。数値はめぐみやの目安であり、業種や検索結果の様子で変わります。

検索結果の型 見分け方 判断
解説記事が中心 1つの話題を説明する記事が上位の大半 記事で狙える。上位に無い切り口を探す
まとめ記事が多い 「〇〇選」「比較」「ランキング」が上位10件のうち5件以上(3〜4件は切り口しだい) 記事では見送る。会社を比べたい人向けなので、サービスページの充実に回す
公式ページが上位 料金・価格・プランの語で、提供元の公式ページが上位3件に1件でも入る 記事では見送る。自社の商品なら、自社の料金ページをその語に合わせる
大手・専門メディアばかり 上位10件に、自社と同じ規模の会社のページが無い 記事では見送る。より具体的な2〜3語の組み合わせに絞り直す
事典・用語集が上位 「〇〇とは」で辞書・用語集・百科事典が並ぶ 定義だけの記事では見送る。定義の先にある「自社の場合はどうか」まで書けるなら狙う

見送りは「記事にしない」という判断で、その語は結論の章でサービスページの語などに回します。見送った語も、どの型で見送ったかを書き残しておくと、あとで役に立ちます。まとめ記事が多い語は、サービスページに実績や比較の材料を足す理由になるためです。検索結果の見方の基本は、次の記事で解説しています。

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需要の数字は「参考」:小さい語を捨てない条件

需要の数字は「参考」:月間検索数は概数で類似パターンを含むこと、数字の大小と書く・書かないの判断は別であること、最後の基準は問い合わせや受注につながるかを示した図解。

ツールが出す月間の検索数は、語を絞ったあとの参考として見ます。大きい語をすべて書く必要も、小さい語をすべて捨てる理由もありません。

月間検索数は概数。表記別の数字を単純に足さない

ツールが出す月間の検索数は、おおよその数です。Google 広告のキーワードプランナーの検索数は、その語と似た言い回し(類似パターン)を含めた数として出ます。表記ごとに別の数字を出すツールもあり、数え方はツールによって違うのが実情。たとえば「ホームページ制作 費用」と「ホームページ 制作 費用」のような表記の揺れを別々に調べて足すと、同じ需要を二重に数えることがあります。

めぐみやでは、ツールの数字とあわせて、Search Console に出ている言い換えの表示回数も見ています。Search Console の数字は、自社のページがその語で実際に検索結果に表示された回数です。検索語ごとに分かれて出るので、言い換えを合計して見られます。ツールで0と出た語でも、Search Console では言い換えを含めて表示が付いている、という例は少なくありません。逆に、ツールの数字だけが大きく、自社のサイトには一度も表示が付いていない語は、意図が自社のお客様とずれている可能性を疑います。

小さくても書く語・大きくても書かない語

数字の大小と、書く・書かないの判断は別です。判断の材料を表にしました。

数字 書く・書かない 理由
小さいが、問い合わせの文面で使われている言葉 書く 依頼を考えている人の言葉。検索数の小ささは、競合の少なさでもある
小さいが、既存の記事群に抜けている疑問 書く サービスページへの流れの途中にある疑問を埋められる
大きいが、調べているだけの人の語 書かない(後回し) アクセスは増えても依頼に進まない
大きいが、検索結果がまとめ記事で埋まっている 書かない 解説記事では入る余地が無い(検索結果の型の表)

最後の基準は、その語で来た人が問い合わせや受注につながるか

検索されていないと判断して書かなかった語が、あとで問い合わせの文面に使われていた、ということが実際にありました。ツールの検索数には出なくても、問い合わせの直前にいる人だけが使う言い回しがあるからです。検索数の大小とは別に、その語で探している人がどれだけ切実か(ニーズの深さ)を見ます。検索数が大きいからすべてよいとは限らず、大事なのは、その語で来た人がお問い合わせや受注につながるかどうかです。

数字で迷ったときは、この基準に戻ります。「この語で検索した人が記事を読み、サービスページに進んで問い合わせる場面が思い浮かぶか」。思い浮かぶ語は、数字が小さくても書く価値があります。ご支援先の株式会社スマートスマーツ様は、求人応募サイトに依存しない自社集客を目指していました。めぐみやは、検索ニーズを捉えたコンテンツの企画と改善を重ねました。応募者がどんな場面で何を検索するかを見て語を選ぶ考え方は、問い合わせを増やすときと同じです。

ご支援実績株式会社スマートスマーツ様 人材派遣業/愛知県

集客ほぼゼロからSEO対策で月間ユーザー数約4,500人。

既存ページとの重なりを確かめる:同じ意図のページを2つ作らない

既存ページとの重なりを確かめる図解:タイトルと見出しで照合、Search Consoleで確認、重なりが続く場合の対策を示す。

書く語が決まりかけたら、同じ意図のページがすでに自社に無いかを確かめます。同じ語で2本の記事があると、Google はどちらを出すか迷い、順位が分かれたり入れ替わったりすることがあります。自社の記事同士で枠を取り合う形です。

公開済みの記事のタイトルと見出しで照合する

確かめる相手は、記事のタイトルだけではありません。見出し(章の見出し=h2、小見出し=h3)まで含めて照合します。タイトルは別の話題でも、見出しの1つが候補の語に正面から答えていることがあるためです。記事の数が多いサイトでは、タイトルと見出しを一覧に書き出しておくと、候補が出るたびに照合できます。

めぐみやでは、新しい語を決める前に、公開中の全記事のタイトルと見出しを機械的に書き出しています。そのうえで、候補の意図(とは・選び方・費用・違いなど)に当たる見出しがいくつあるかを数えます。候補の語に答える章(h2)を持つ記事があれば、その記事に足りない内容を足す側に回します。小見出し(h3)1つで触れているだけなら、新しい記事にする、という分け方です。

Search Console で同じ語に2ページ出ていないかを見る

もう1つの確かめ方は、Search Console の検索語の欄で候補の語を絞り込み、表示されたページが2つ以上ないかを見ることです。ただし、2ページが表示されているだけでは、記事同士が競合しているとは言えません。検索意図の違うページが、同じ語で表示されることもあるためです。2ページ以上が出ていたら、それぞれの検索意図・内容の重なり・順位の推移を確かめます。意図も内容も重なり、順位が入れ替わり続けているなら、どちらか1本に寄せることを検討します。その状態で3本目を書くと、同じ枠を取り合うページが1本増えるだけです。重なりの直し方は「検索順位が上がらない原因は?確認する順番と原因別の対策」で扱っています。

選定の結論は4つ:新規記事とは限らない

選定の結論は4つ:新規記事・既存記事に章を足す・サービスページの狙い語・統合の4つと、ホームページ制作会社の場合の実践例を示した図解。

ここまでの判断を経た語は、「新規記事を書く」以外の結論になることがあります。本記事では、選定の結論を新規記事・既存記事に章を足す・サービスページの狙い語にする・2つの記事を統合する、の4つに分けて説明します。

新規記事/既存記事に章を足す/サービスページの狙い語にする/2つの記事を統合する

結論の分け方を表にしました。候補の語がどの状態にあるかで決まります。

候補の語の状態 結論 理由
答えている記事が無く、検索結果は解説記事が中心 新規記事を書く 受け皿が無い語に、1本で正面から答える
同じ意図の記事があり、順位が低い 既存記事に章を足す 2本目を書くと枠を取り合う。足りない内容を1本に集める
検索結果がまとめ記事・公式ページ中心 サービスページの狙い語にする 比べたい人・頼みたい人の語は、記事よりサービスページで受ける
同じ語で自社の2ページが表示され、検索意図と内容が重なり、順位も入れ替わり続けている 2つの記事を統合する 評価を1本に集める

結論を「新規記事」だけに固定せず、この4つから選ぶようにすると、「書いたのに出ない」「書いた記事同士で順位が入れ替わる」が起きにくくなります。ご支援先の株式会社社会人材コミュニケーションズ様のサイトでも、結論を「新しく書く」に限らず、めぐみやが既存のコンテンツの見直しと改善を重ねました。

ご支援実績株式会社社会人材コミュニケーションズ様 人材コンサルティング・人材紹介/東京都

SEO内部対策とコンテンツ対策で新規ユーザー数が約5倍に増加。


どの結論を選ぶかは、記事の企画の一部です。記事の企画全体の考え方は、次の記事で解説しています。

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候補を絞る実践例:ホームページ制作会社の場合

ここまでの判断を、架空のホームページ制作会社の候補に当てはめた例です。候補の語ごとに、判断と、どのページで受けるかを決めていきます。

候補の語 判断 対応の方針
ホームページ制作 費用 優先(依頼に近い。料金の語) 記事より、料金ページをこの語に合わせることを検討する
ホームページ制作会社 選び方 優先(依頼を考えている人の語) 検索結果が解説記事中心なら、新しく解説記事を書く
ホームページ 自分で作る 優先度を下げる(自分で済ませたい人の語) 外注を考え始めた人に向けた切り口(例:自作と依頼の費用の比較)が立つかを確かめ、立たなければ外す
ホームページ リニューアル 失敗 優先(リニューアルを考えている人の語) 同じ意図の既存記事があり、順位が低いなら、新しく書かずにその記事に足す

判断は説明のための例です。実際には、それぞれの語で検索結果の上位10件を開き、既存のページとの重なりを確かめてから確定します。

頼むなら、選定から入稿まで一緒に見られる相手に

ここまでの手順を自社で回す時間が無い場合は、外部に頼むこともできます。頼むときは、選定から構成・執筆・入稿までを一緒に見られる相手を選ぶと、選んだ語と記事の中身がずれにくくなります。

めぐみやのWebコンテンツ制作代行は、1記事3万円からで、キーワードの選定から構成案・執筆・画像・入稿までをこの単価に含めています。記事を書くだけでなく、どの語を狙うかから一緒に決めたい方は、ご相談ください。

めぐみやのWebコンテンツ制作代行

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選んだあと:1ページ1語・タイトルと見出し・公開後の見直し

選んだあと:1ページ1語・タイトルと見出し・公開後の見直しを示した図解。1ページに1語を割り当てること、見出しは疑問の順にすること、公開後に表示・クリック・問い合わせで見直すことを説明。

語を選んだら、1ページに1つの主な語を割り当て、タイトルと見出しにその語を入れます。公開したあとは、Search Console の数字で選定が合っていたかを見直します。

1ページに1つの語を割り当て、タイトルと見出しに入れる

1本の記事に主な語を2つ3つと詰め込むと、どの語にも正面から答えていない記事になります。主な語は1つにし、言い換えの語は本文で自然に使う程度にとどめます。タイトルには主な語を前半に置き、何が分かる記事かが伝わる形にします。見出しは、検索した人の疑問の順に並べると読みやすくなります。

タイトルの付け方と、変えてよい記事の見分け方は、「SEOタイトルの付け方|文字数の目安と、変えてよい記事の見分け方」で詳しく解説しています。本記事で確かめてほしいのは、選んだ語が記事の中で1つの主役になっていることの1点です。

公開後は、表示・クリック・問い合わせの数で選定を見直す

公開して数週間たつと、Search Console にその記事の表示回数と検索語が出てきます。狙った語で表示されているか、狙っていなかった語で表示が多くないかを見ます。狙った語で表示されない場合は、選定が外れたか、記事の内容が語に答えていないかのどちらかです。判断できるだけの表示がたまるまでは、数日の上下で結論を出さないようにします。

表示とクリックに加えて、記事からサービスページへ進んだ数と、問い合わせの数を並べます。サービスページへ進んだ数は、Google アナリティクス(GA4)の「探索」でページの遷移を追えば分かる数字。問い合わせの数は、問い合わせの完了をキーイベントとして計測していれば、同じく「探索」で見られます。未設定なら、設定が先です。件数だけでなく、記事から進んだ訪問のうち問い合わせが発生した訪問の割合もあわせて見ると、訪問が増えた影響と語の選び方の効果を分けて考えられます。表示やクリックが少なくても、問い合わせにつながっている語は、選定が合っていた語です。語を選び直したあと、どの記事をどう直し、効果をどう確かめるかは、「SEOリライトとは?直す記事の選び方・手順・効果の確かめ方」で詳しく解説しています。

まとめ

キーワード選定とは、どの検索語で検索結果に出ることを狙うかを決める作業です。会社サイトでは、依頼につながる語を選びます。検索数の多さは参考の数字です。順番は、誰のどんな依頼を増やしたいかを1行で決めるところから。次に Search Console にすでに出ている語を拾い、お問い合わせの内容とよくある質問で候補を広げます。

そのうえで、依頼から遠い語を外し、検索結果の型を見て記事で入れる余地があるかを確かめます。検索数は、参考にとどめるのが基本。既存のページと重ならないことを確かめたら、結論は新規記事・既存記事に章を足す・サービスページの狙い語・統合の4つから選びます。最後の基準は、その語で来た人が問い合わせや受注につながるかどうかです。

「次に何を書けばよいか決められない」「書いてきたが問い合わせにつながらない」という方は、お問い合わせフォームよりご相談ください。今どんな検索語でサイトに来ているかを確かめるところから始めます。

この記事のまとめ
  • キーワード選定は、どの検索語で検索結果に出ることを狙うかを決める作業。会社サイトでは、検索数の多さより依頼につながるかで選ぶ。
  • 順番は、1行の目的→Search Console に出ている語→候補を広げる→依頼から遠い語を外す。続けて、検索結果の型を見る→検索数は参考→既存ページとの重なりを確かめる、と進める。
  • 結論は新規記事とは限らない。既存記事に章を足す・サービスページの狙い語にする・統合する、の4つから選び、公開後は表示・クリック・問い合わせで見直す。

SEOのキーワード選定に関するよくあるご質問

最後によくあるご質問をいくつかご紹介致します。
みなさまのWeb集客にお役に立てば幸いです。
その他、ご不明な点がございましたら以下のリンクよりお気軽にご相談下さいませ。
無料オンライン相談はこちらからどうぞ。



Q

1本の記事で狙うキーワードは、いくつまでにすればよいですか?

A

主な語は1本に1つです。「ホームページ制作会社 選び方」と「ホームページ制作会社 選ぶポイント」のように、同じことを探す言い換えの語は、同じ記事で受けます。意味の違う語を2つ3つ詰め込むと、どの語にも正面から答えていない記事になり、検索した人の疑問から外れがちです。別の意図の語は、別の記事かサービスページに割り当てます。

Q

検索数が月に数十回しかない語でも、記事を書く意味はありますか?

A

あります。会社サイトの記事の目的は、問い合わせや依頼につながることです。読まれる数は、途中の数字にすぎません。検索数が小さい語は、依頼を考えている人が使う具体的な言い回しであることが多く、競合も少なめです。ツールの検索数は概数です。その数からは、自社のお客様が実際にどんな言い回しで探しているかまでは分かりません。お問い合わせの文面で使われている言葉なら、数字が小さくても書く候補にします。

Q

無料のツールだけで、キーワード選定はできますか?

A

できます。使うのは3つで足ります。自社の Search Console では、すでに表示されている語と順位。Google の検索窓の候補と「関連する検索」では、言い回し。Google 広告のキーワードプランナーでは、検索数の目安を見ます。有料のツールは、競合サイトが取っている語を調べるときなどに役立ちますが、会社サイトの記事を1本ずつ選ぶ段階では必須ではありません。道具の数字より、検索結果の上位10件を自分で開いて型を見る方が判断に効きます。めぐみやの選定でも、道具の数字より上位10件を自分で見ることを優先する点は変えていません。

Q

生成AIにキーワード選定を任せてもよいですか?

A

候補を広げる補助には使えますが、何を狙うかの判断は人が行う方針です。めぐみやへのご相談で増えているのは、AIに出させた候補をそのまま持ってこられるケースで、AIが出す語は一般的なものが中心です。一般的な語は競合も多く、自社のお客様の言葉と合わないことがあります。AIで言い換えを広げたあと、Search Console の数字・お客様が使った言葉・実際の検索結果で、人が絞り込んでください。

Q

選んだ語が合っていたかどうかは、いつ・どこで分かりますか?

A

公開して数週間たつと、Search Console の「検索パフォーマンス」で、その記事がどの語で何回表示されたかが見られます。狙った語で表示が付いているか、狙っていない語の表示が多くないかを見ます。判断できるだけの表示がたまるまでは、数日の上下で結論を出しません。表示とクリックに加えて、記事からサービスページへ進んだ数と問い合わせの数を並べます。進んだ訪問のうち問い合わせが発生した訪問の割合もあわせて見て、依頼につながっているかで最終的に判断します。問い合わせの完了を GA4 のキーイベントとして計測していることが前提です。

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