作って公開したままで放置状態のホームページを「そろそろリニューアルしないと」などと、何となく考えていませんか?
おそらく、ホームページをリニューアルすることに、「だいぶ前に作ったから見飽きてきた」「ホームページ経由での問い合わせがない」「競合のホームページがスタイリッシュで魅力的になっている」というような理由がきっかけになっていることでしょう。
ホームページをとりまく環境はめまぐるしく変化しています。そのため、時代の変化とともに「伝えるため」のリニューアルは必要になってくるのです。
この記事では、ホームページのリニューアルを考えているWeb担当者が「失敗しない為にどうすべきか?」という点に着目していきます。そのためには、ホームページのリニューアルに目的と目標をしっかりと定めておくことが大切です。
さらに、ホームページのリニューアルに必要なステップと運用面の再検討まで紹介していきましょう。ぜひ、取り組みの参考にしてみてください。
目次
ホームページのリニューアルにおける大事な考え方
冒頭で取り上げたホームページのリニューアルを「何となく周りがそういう雰囲気だから」という理由だけで考えるのではなくて、明確な考え方を持つ必要があります。
- 目的は何か
- 目標はどこにあるか
ホームページのリニューアルは、具体的な目的を持って、どんな目標を設定するかが大切です。
ホームページをリニューアルする目的は何か?
ホームページをリニューアルするにあたって、「リニューアル後に求める状態」を明確にしておきましょう。
目的は明確にする必要がある
目的を明確にしておかなければ、ホームページのリニューアルを進めていく段階で、本来の目的とはずれた方向に進んでしまうことが考えられるからです。
たとえば、「問い合わせを増やしたい」ことが目的なのに、ホームページのヘッダーに使うロゴマーク作成に時間ばかりをとられてしまっていれば、一向に「問い合わせ」を増やすことができません。このような目的と違うことに時間をとられないためにも、目的は明確にしなければならないのです。
ホームページにより何がしたいのか?
また、目的を明確にするためには「ホームページにより何がしたいのか?」を運営者自身が再確認する必要があります。「売上を伸ばしたいのか」、「訪問者を増やしたいのか」、「リピーターになってもらいたいのか」など方向性を明確にすることです。
誰に向けた情報発信なのか?
さらに、ホームページのリニューアルにあたって、「誰に向けた情報発信となるのか?」という点を再認識しておきましょう。具体的には、「このような属性の人に伝えたい情報発信」となることを目的の方向性に定めていくのです。
ホームページのリニューアルに向けた目標は?
次にホームページのリニューアルに向けた目標について見ていきます。目的が明確になれば、より具体的な目標を立てることができるのです。
リニューアルの目標を具体的に設定する
ホームページをリニューアルする目的が「売上を伸ばす」ことであれば、現状の売上からどの程度の伸び率を求めていくのか?を具体的に設定することになります。
目標が具体的でないと、目標達成までのプロセス段階で断念してしまうことが考えられるでしょう。そのため、リニューアルの目標はできる限り具体性を持たせることが望まれます。
よくあるリニューアルのタイミング
それでは、ホームページをリニューアルするタイミングでよくある状況を紹介しましょう。
デザイン面に古さを感じたとき
最もよくあるタイミングは、ホームページのデザインに古さを感じたときです。店舗と同じでホームページもデザインを変えないままだと、他のサイトと比べて古く感じることも考えられます。
機能面の改善が必要なとき
ホームページ制作ソフトやテンプレートなどの機能が、現状のWeb表示に対応できなくなっていたり、エラーを出したりするようになった時も挙げられるでしょう。さらに、ホームページ内のジャンル分類が複雑になることで、リニューアルが必要になる場合もあります。
老朽化したシステム構成による作業過多
また、古くなったホームページ作成のシステム構成では、作業が増え続けていることに限界を感じたときがあげられるでしょう。たとえば、手打ちのコーディングが必要なシステムでは、ページを増やすための作業も増えてくるからです。
外部要因による不具合が生じているとき
外部要因となるブラウザのバージョンアップに対応できなくなって不具合を起こした時もリニューアル時期の判断となります。
スマホに最適化されていない
ホームページをリニューアルするタイミングとして、最も重要に受け止められるのがスマートフォン表示に対応していないことです。スマートフォンからホームページを見たときに見にくければ検索エンジンの評価も下げてしまうでしょう。
デザイン
よくあるタイミングとして、競合他社のホームページのデザインが良くなっている時に緊急性を感じることもあります。デザインが古いうえに情報を見つけにくい状態では、競合が選ばれてしまうことも考えられるからです。
表示速度
ホームページのトップページに装飾を施し過ぎて、表示速度に影響が出始めてくると、ホームページのリニューアルを考えることもあります。
ホームページのリニューアルによるメリットと効果
以上のように、ホームページをリニューアルするタイミングは、時代の流れによりテクノロジーも進化してくることにより訪れるのです。そのため、リニューアルは必要不可欠にもなります。では、ホームページをリニューアルした場合のメリットと効果を見ていきましょう。
リニューアルによるメリット
ホームページのリニューアルによるメリットは、次の3つがあげられます。
ブランドイメージの向上
ホームページのリニューアルにより、デザインが新しくなることによって閲覧者の好感度も上がることでしょう。そのため、企業のブランドイメージの向上にもつながります。
ユーザービリティ向上(機能面)
ホームページをリニューアルすることにより、最新の機能を導入することも可能です。特に、スマートフォン表示の最適化を実現することでユーザービリティの向上になります。そのため、ホームページのリニューアルは検索エンジンの評価を上げることになるのです。
コンテンツ構成の見直しによるサービス品質向上
ホームページの構成を重視しないで継続してきた場合、アクセスしてきた訪問者にとって、読みづらいコンテンツになっていたことでしょう。リニューアルによって、ホームページのコンテンツ構成を見直すことができます。
コンテンツ構成を一度、整理して新しく組み立てることで、ホームページを通したサービス品質の向上となるでしょう。
リニューアルによる集客効果
それでは、ホームページをリニューアルした場合の集客効果はどのように表れるのでしょうか?
検索エンジンに評価されて上位表示が期待できる
リニューアルしたホームページは、見た目的なデザインや表示速度、スマホ表示などユーザービリティも向上します。コンテンツの構成もわかりやすく知りされていれば検索エンジンに評価されるのです。
そのため、検索エンジンに評価されたホームページは上位表示されやすくなるでしょう。
スマホユーザーのアクセスが増える
さらに、スマートフォン表示に対応していれば、スマホユーザーのアクセスも増えてきます。昨今のWeb集客はモバイル端末からのアクセスが多いことから、見込み客の獲得に大きな期待が持てるのです。
ホームページのリニューアルにかかる費用
では、ホームページのリニューアルにかかる費用について、見ていきましょう。ホームページのリニューアルにかかる費用は、既存のホームページの状態にも左右されます。そのため、Web制作業者によってもばらつきもあり、リニューアルする規模にもよるので一概には表せません。
費用相場を知る
ただし、目安としてホームページのリニューアルにかかる費用の相場を考えたら、制作費より安くなることは考えづらいことが言えます。つまり、ホームページの制作に50万円かかった場合、リニューアルするときにも同額の50万円が必要になるケースが多いのです。
場合によっては、ホームページを制作した費用よりも高くなることも考えられます。あくまでも、参考程度ですが、リニューアルの費用も安ければ30万円台から受ける業者もいるでしょう。たとえば、ホームページの背景だけを変更してもリニューアルになります。
つまり、リニューアルする内容によって、30万円~60万円、場合によっては100万円以上かかることもあるのです。
専門業者に相談してみる
ホームページのリニューアルは、依頼するホームページの規模にもよります。そのため、まずは専門業者に相談してから判断することがおすすめです。
ホームページのリニューアル進め方6ステップ
さて、ここからはホームページのリニューアルの進め方について解説していきます。全部で6段階により進めていくのです。
現状の残すべき点と改善点を客観的に抽出
まず、現状のホームページの残しておくべき点と改善すべき点を明確にします。その際、主観的な意見で「この部分は気に入っているから残しておいて欲しい」と判断しないことです。ホームページは、あくまでも訪問者目線を重視します。そのため、客観的に取捨選択をしていくのです。
コンテンツ企画
次に、リニューアル後のコンテンツを企画します。現状で残しておく部分に肉付けしたり、新しく必要な部分を追加したり、全体像を明確に設計していくのです。
ワイヤーフレーム制作
全体像は、ワイヤーフレームに反映させて視覚化していきます。ワイヤーフレームはホームページの設計図のようなものです。設計図がなければ家が建たないことと同じで、ホームページもワイヤーフレームがなければ始まりません。
デザイン制作
リニューアルと言っても、見た目が全く変更されることも少なくありません。ワイヤーフレームができたら、今後も通用することを加味したデザインの土台を作っていきます。それは、ホームページ全体のイメージとなるのです。
システム構築
デザインの設定が決まれば、続いてホームページに導入するシステムの構築をします。システムの構築は、業種によって違ってきます。販売サイトであれば、ショッピングカート機能も必要になるでしょう。会員制ビジネスの場合は、顧客管理システムも必要になります。
それぞれの業種に合わせたシステムの構築を導入し、企画によるサイトコンテンツも設置していくのです。
運用開始
さて、いよいよリニューアルされたホームページの運用開始となります。ホームページは、リニューアルした時点から、新しい運用が始まるのです。新しくスタートしたホームページの運用では、日々の解析調査により過去のデータと比較することができます。
リニューアル後の運用における検討課題
ホームページのリニューアルを6ステップで紹介してきました。では、リニューアル後の運用で、検討が必要な課題について見ていきましょう。言いかえると、リニューアル後の運用は、「何をすればいいのか」についてです。
コンテンツ更新
リニューアルされたホームページを公開したまま放置をしないようにしましょう。ホームページの更新は検索エンジンの評価にもつながるからです。常にコンテンツを更新していく意識を持って定期的に追加していきましょう。
社内の認識確認
新しくなったホームページの存在を知っているのがWeb担当者だけにならないように、社内でホームページがリニューアルされたことを共通認識することは重要です。新しいホームページの効果で、自社にどこから問い合わせが来るかわかりません。そのため、社内で共通認識をしておく必要があるのです。
訪問ユーザーを増やすための施策
また、新しくなったホームページは新装開店のリアル店舗のように大きな可能性をもっています。新しい可能性を確かめるためにも、ホームページに訪問してくれるユーザーを増やすための施策も打っていきましょう。具体的には、広告運用やSNSの連動などがあげられます。
システム管理
ホームページの運用では、システム管理も重要な部分となるでしょう。日々の業務との連携の中で、予期せぬエラーを起こしたり、社内システムとの連携ができなかったりすることもあります。日々の業務と同じく重要な取り組みになるのです。
予算
このように、ホームページの運用にもコストはかかります。リニューアルにかかる費用だけではなく、新しくなったホームページの運用にも人的コストや時間的コストがかかるのです。そのため、ホームページの運用にかかる費用も予算に組み込む必要があります。
外注する場合の注意点
ホームページの運用を外注することも選択肢の1つです。外注により、自社の人的リソースの負担を軽くすることができます。ただし、外注に依頼する前の相談段階で、次のことを確認することが必要です。
- 運用部分のどこまでを依頼できるのか
- 自社のコンテンツ・管理体制・集客を理解してくれるか
- 運用における重要な改善点を積極的に提案してくれるか
- それらを含めた費用が妥当な金額か
以上の点を相談の段階から具体的に答えてもらうために、専門業者に対して明確な目的や目標を開示していくことが大事です。
まとめ
いかがでしたか?今回はホームページのリニューアルについて取り上げてきました。ホームページのリニューアルは、企業のリアル店舗を新装開店するほどの大きなイベントとなります。それだけに、リニューアル後の展開にも期待がかかることでしょう。
まずは、明確な目的を持ってホームページを運用していくために、専門業者に相談をしてアドバイスを受けることからはじめてみましょう