記事の監修
Web集客・マーケティングの専門家として、13年間にわたり厳格な基準と緻密な戦略をもって中小企業の成功を導く。
一時的な集客の手法に頼ることなく、中長期的な効果を持続させる本質的なWeb集客の構築に注力。
『恵ある集客を。』をスローガンに掲げてクライアント様のサービスや商品の核心的な魅力を、的確にターゲットに伝えることを重視したWebサイト運用をサポート。
企業のWeb担当者が広告運用以外で集客を目的にした取り組みに興味はありませんか?
Web集客といえば、広告を思いつく方が多いかと考えられます。広告以外には、オウンドメディアによる集客も効果的です。企業の担当者は、集客方法のひとつとして検討しているオウンドメディアについて、「どのくらいの費用がかかるのか?」が理解しておきたい部分ではないでしょうか。
今回の記事では、オウンドメディアの費用について、構築にかかる料金や運用にかかる料金など相場を取り上げていきます。また、オウンドメディアに必要な予算設定まで詳細に解説していくので、Web担当者様はぜひ、役立ててみてください。
- オウンドメディアの費用相場について知りたい方
- オウンドメディアの費用対効果について知りたい方
- オウンドメディアを依頼する際の注意点を知りたい方
目次
オウンドメディアの見積もりの内訳
はじめにオウンドメディアの見積もりの内訳を解説します。
オウンドメディアの構築と運営には多くの要素が絡み合っており、それぞれがコストに影響を与えます。以下で、オウンドメディアの見積もりの主な内訳について詳しく説明します。
企画・ディレクション費
企画・ディレクション費はオウンドメディアプロジェクトの成功に直結する非常に重要な要素です。この費用は、企画立案、マーケティング戦略、プロジェクトマネジメントなど、オウンドメディア全体の方向性を決定するために必要です。具体的には、ターゲット層の特定、コンテンツ戦略の策定、KPIの設定などが含まれます。通常、この費用はプロジェクトの初期段階で発生し、専門のコンサルタントやディレクターが関与する場合もあります。企画・ディレクション費が不足すると、プロジェクト全体の方向性が乱れ、効果的なオウンドメディアを構築できなくなる可能性があります。
CMS構築費
CMS(Content Management System)構築費は、オウンドメディアでコンテンツを効率的に管理するために必要な費用です。サイトの規模や機能によって費用は大きく異なります。WordPressなどのオープンソースのCMSを使用する場合、初期費用は比較的安く抑えられますが、カスタマイズやセキュリティ対策に追加費用がかかる場合があります。一方、エンタープライズ向けのCMSを選ぶと、高度な機能とサポートが得られますが、費用もそれに比例します。CMS構築費は一度だけの支出ではなく、運用・メンテナンス費用も考慮する必要があります。
コンテンツ制作費
コンテンツ制作費は、オウンドメディアの心臓部とも言えるコストです。この費用は、記事作成、動画制作、インフォグラフィック作成など、具体的なコンテンツを作るために必要です。クオリティの高いコンテンツを作成するには、専門のライター、デザイナー、ビデオエディターなどが必要であり、それぞれに対する報酬が発生します。また、SEO対策やSNSでの拡散を考慮したコンテンツ戦略にも費用がかかる場合があります。
デザイン・コーディング費
デザイン・コーディング費は、オウンドメディアのユーザビリティと見た目に直接影響する重要な要素です。プロフェッショナルなデザイナーとコーダーによる作業が多くの場合必要となり、そのスキルレベルに応じて費用が変わります。デザインが優れていれば、ユーザーエクスペリエンスが向上し、結果的にコンバージョン率やエンゲージメントも高まる可能性があります。デザイン・コーディング費には、レスポンシブデザインの適用、ユーザーインターフェースの設計、HTML/CSS/JavaScriptのコーディングが含まれます。
オウンドメディアの構築にかかる費用(制作段階)
オウンドメディアのお見積もりの内訳を説明したところで、次はより具体的な解説していきます。オウンドメディアの制作段階にかかる料金について、自社で行う場合と外注に依頼する場合で比べると次の通りです。
- 自社で制作:サーバー代・ドメイン登録代・制作人件費
- 外注で制作:平均400,000円で構築
自社で行う場合は、サーバー代やドメイン代以外で、社内の担当者にかかる人件費によります。Webメディアの制作経験があれば、効率もよく費用を抑えることが可能になるでしょう。
ただし、オウンドメディアの特徴として自社で賄う場合は、担当者を専任にする必要があったり、業務の負担が増えることが予想されます。そのため、自社でオウンドメディアの構築をした場合、結果的に人件費がかかり過ぎる恐れが心配されるのです。
では、オウンドメディアの構築を外注に依頼した場合、全体的に費用の相場が平均400,000円となります。さらに依頼内容から、オウンドメディアの構築費用を判断してみましょう。
全体像・テーマなどヒアリング構築の費用
通常のオウンドメディア構築になると、事前に企業の目的とするメディアコンセプトの情報を共有する必要があります。そのために必要なのが、オウンドメディア制作前の全体像のヒアリングです。このヒアリングを踏まえて構築をしないと、コンテンツ力に欠けるオウンドメディアになってしまうでしょう。
ほとんどのWeb制作会社では、ヒアリングからオウンドメディア構築を始めます。そして、全体像を設計していく流れでWebサイトの構築に入ることになるでしょう。およそのオウンドメディア構築費用が、50万円~600万円となっています。この料金の幅は、オウンドメディアで参入するジャンルやカテゴリ、上位表示を目的とするキーワードによって金額が変化していくのです。
基本的にオウンドメディアは、規模の大きいWebサイト構築になるので、初期構築費用が高くなることが予想されます。また、初期費用の低すぎる業者にオウンドメディアの構築を依頼した場合、テンプレートの組み合わせになることが考えられるのでしょう。つまり、オリジナリティを追求した場合は、ある程度の時間と費用はかける必要があります。
メディアで狙うキーワードの検索需要が高い場合
オウンドメディアの制作費用は、メディアで狙うキーワードの検索需要にも影響を受けて変化することが考えられます。単にインターネット上で存在すればよいだけのオウンドメディアであれば、依頼主の意向だけを反映で済むので費用をお替えられるかもしれません。
企業が会社の紹介を目的としたコーポレートサイトではなく、集客を目的としたオウンドメディアを構築するのであれば、検索需要の高いキーワードを狙うことも考えられます。検索需要の高いキーワードは、当然のことながら競合も多くインターネット上で公開しているだけではそのキーワードを使って流入ユーザーを増やすことができないでしょう。
必要なのは、検索エンジンの目的とするキーワードで検索上位を獲得することです。検索上位を獲得するには、オウンドメディアのコンテンツ性を向上させなければなりません。つまり、オウンドメディアの制作にあたり検索需要が高いキーワードを狙うのであれば、その施策に見合った費用が上乗せされます。この部分は、専門的かつ手間の掛かる部分になるため、専門家との相談により見えてくるコストではないでしょうか。
専門性が高く準備期間を必要とする場合
前述した検索需要の高いキーワードを狙ったオウンドメディア制作の費用とも共通するのが、専門性の高いオウンドメディアの制作です。メディアとして簡単に作れるのが個人ブログのような感覚の日常を発信するコンテンツだと考えられます。日常ではなく、特定の分野を深掘りしたような専門性の高いメディアです。
専門性の高いメディアの場合は、その道の専門家の見解や取り組み事例、実績などをコンテンツに含めないと信ぴょう性を担保できません。それだけに、メディアに掲載するコンテンツ制作の準備期間を必要とします。その準備期間を加味すれば、オウンドメディア制作の費用は上乗せされる可能性もあるでしょう。
専門性の高い部分にあたる情報などを、制作を依頼する企業がどれだけ迅速かつ正確に用意できるかがコストの大きさに影響を与えます。
ドメイン設定やテンプレート設定にかかる費用
次にドメイン設定やテンプレート設定にかかる費用から、オウンドメディアの構築費用を見ていきましょう。ドメイン設定にかかる費用は、サーバーを借りてドメインを登録していくだけなので月額でも数千円で済んでしまうことが考えられます。
また、オウンドメディアのデザインテンプレート設定にかかる費用も含めても、数千円~20万円ほどの範囲内で抑えることができるでしょう。低コストでオウンドメディアの構築を考えている場合、中小規模のWeb制作会社に低予算のオウンドメディア構築を依頼することをお勧めします。
ただし、既存のテンプレートのデザインになるため、Web上で同じようなオウンドメディアが存在する可能性もあるでしょう。
独自性の高いデザインを追求した場合
オウンドメディア制作を依頼する企業が独自性の高いデザインを追求した場合は、デザイン制作にそれ相当な時間を要します。オウンドメディアに限らずデザインは、時間で測れない成果物に対しての判断です。「これでいかがでしょうか?」と提案したデザインに対して、その場では「これで行きましょう」と判断しても、言った矢先に「やはり、ここはこの色ではなく別の色で、それからこのラインはいらない気がします」など、いつまでたっても決定できないことが十分にあります。
デザインは、イメージであるため確立された規則性がなければ、決定権を持つ人の意見に振り回されるだけです。また、オウンドメディアのデザインの追求に掛ける時間は、依頼する側にしても依頼される側にしても大きなコストとなります。とくに独自性を追求する場合は、デザインレイアウトのテンプレートがあったとしても改良が必要になるでしょう。そのため、時間や労力を投入しなくてはならない点を十分に理解しておきましょう。
全体像の規模が大きい場合
オウンドメディアは、基本的にコンテンツ規模の低い施策ではありません。どちらかというと全体像の規模が大きくなる可能性が高くなります。そのため、制作の段階で投入するコンテンツの量も多くなれば制作費用も高額になるでしょう。基準としては、加工する画像やイラストの枚数や記事コンテンツのページ数なども規模の大きさに影響します。
たとえば、「自動車のオウンドメディア」を作る場合は、自動車の持つ部品や機能、実現できること、種類(国産メーカーまたは海外のメーカー)、状態(中古や新古、新車など)とあらゆる要素をカテゴリにしなければならないため、全体像の段階で相当な規模になります。規模が大きければそれ相当の費用を考慮する必要があるでしょう。その点もふまえてオウンドメディアの全体像を最初の段階で設定しましょう。
コンテンツ制作にかかる費用
さて、オウンドメディア構築で最も重要な部分、コンテンツの制作を依頼する場合の費用についても見ていきましょう。コンテンツ制作をプロに任せることは、オウンドメディアの運営戦略の面から設計を依頼することになるのです。
そのため、本格的なコンテンツマーケティングを駆使したオウンドメディア構築が期待できるでしょう。コンテンツ制作からオウンドメディア構築を依頼した場合の費用は、100万円~300万円ほどが相場になります。オウンドメディアの初期構築の部分と重要なコンテンツの制作部分を全て外注する形になることから、費用的には、100万円単位の相場と判断しておくことが賢明です。
オウンドメディアはコンテンツがウェイトを占める
オウンドメディア制作は、成功するも失敗するもコンテンツのウェイトを占める部分が大きいです。単純にページ数や画像を増やしただけでは意味がありません。オウンドメディアは、自社都合でまとめた情報の保管庫ではありません。あくまでも、第三者が訪れることを目的とした読者心理に寄り添った内容であることが大事です。その点をふまえて、コンテンツ制作の費用面も考慮しましょう。
必要最低限もしくは将来的な成果を求めるか
「なぜ、オウンドメディアを運営するのでしょうか?」を明確に答えられるかどうかが重要です。オウンドメディアに対して、求める成果が明確になっていないと継続が難しくなるでしょう。その理由は、オウンドメディアに訪問してくるユーザーが増えてくるまで半年や1年など、ある程度時間を必要とします。
メディア運営の成果に対して、最低限の成果で良いのか将来的に大きな成果を求めているのかで費用面も異なるでしょう。将来的な成果を求めているのであれば、事前の戦略立案は不可欠です。そのため、マーケティングに掛かるコストも考えなければいけません。マーケティングについては、専門家の経験が大きなヒントになります。過去の実績から判断して、自社に適した専門家を見つけてみましょう。
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オウンドメディアの運用にかかる費用(運営段階)
続いて、オウンドメディアの運用にかかる費用について、取り上げてみます。オウンドメディアの構築ができたら、継続して運用していくことは必須です。Webサイトを放置状態にしておいては、せっかく作ったオウンドメディアを成長させていくことができません。
そのため、コンテンツ制作まで終えたオウンドメディアを定期的に記事更新をしたり、SEO診断により、カスタマイズしたりすることが必要になるのです。もちろん、自社でメンテナンスや記事制作ができる場合は、運用費用を大きく抑えることも可能でしょう。
参考までに、構築が終わったオウンドメディアの運用を「保守・テンプレート利用・Webサイト診断・記事制作・コンサルティング」まで依頼すると月額20万円以上の費用が必要になります。
記事執筆を外注した場合の費用
また、オウンドメディアの運用で継続しての作業が必要になる記事執筆を外注した場合、1記事制作につき数万円の費用が発生するでしょう。記事制作に携わるライターのスキルや経験にもよりますが、集客を目的とする「ユーザーに役立つコンテンツ記事」の制作の場合、取材や参考データの収集など、準備段階にも費用がかかります。
そのため、記事制作に企画構成から執筆、推敲・校正までをセットにした外注依頼になると1記事数万円の費用は必要になるのです。また、外注に企画段階から記事制作を依頼することで、記事の品質チェックや指示などの手間が省けるメリットがあります。
画像選定やメンテナンスを外注した場合の費用
オウンドメディアの運用で画像選定やメンテナンス部分だけを依頼する場合、記事制作ほど費用は掛かりません。選定に使う画像にもよりますが、有料の画像の選定であれば、画像につき1枚数千円という計算で費用が発生します。
また、オウンドメディアのメンテナンス(保守)のみの依頼であれば、月1万円以下の費用でも可能です。まとめると、オウンドメディアの運用にかかる費用は、月額で1万円~20万円の範囲で依頼内容により変化することを理解しておきましょう。
アクセス解析を使った分析を外注した場合の費用
オウンドメディアの集客は、検索エンジンの上位表示によるアクセス流入やSNSユーザーからにアクセス流入などがおもなポイントです。それらアクセス流入の経路や状況などを分析するためには、アクセス解析が必要となります。
アクセス解析を使った分析は、自社で行うことも可能ですが、専門知識がないとつかいこなせません。そのため、外注に依頼することも考えられるでしょう。外注に依頼した場合は、その分の運用コストが掛かる点も留意しておきましょう。
運用リソースを内製化する費用と外注化する費用
オウンドメディアの運用では、運用リソースを内製化する費用と外注化する費用を明確にしておく必要があります。最も理想的な方法は、自社内製の運用作業と外注する運用作業を細分化して部分依頼できることです。ただし、漏れなく部分的に依頼できるほど都合の良い業者を探すのは至難のワザではないでしょうか。
できれば、運用リソースを自社で行った場合の人的リソースとそれにかかる時間的なリソースを対象にして、外注に依頼した際の運用費を比較してみることが重要です。比較のうえで、外注依頼と自社コストが同じ数字だとしても外注依頼を強くお勧めします。
その理由は、自社リソースを本業にあてることで成長する可能性を秘めています。もし内製化で本業を犠牲にして慣れないメディア運用を行っても効率的な成果は期待できません。餅は餅屋という言葉の意味は、そのあたりを察していると考えられます。
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オウンドメディアの予算設定は?
次にオウンドメディアの予算設定について解説します。今まで紹介してきたオウンドメディアの構築や運用にかかる費用の相場を基にして、予算を設定していきましょう。
例えば、全体的なヒアリングによる構築予算は、おおよそ100万円~200万円ほどで設定している企業が多いです。また、オウンドメディアを運用していくための定期的なコンテンツ制作には、月額で1万円~20万円の予算設定が必要になります。
Web制作会社によって、料金に差異もありますが、制作するオウンドメディアのコンテンツの規模感やメディアの機能などによって大きく予算が変わることも理解しておきましょう。
また、Web制作会社の規模によっても、製作スタッフの請負体制やコンサルティング範囲などが違ってきます。大手のWeb制作会社の場合、細かい部分までシステム化されていてサービス内容が明確になっているでしょう。逆に小規模のWeb制作会社の場合、フットワークの良さと柔軟性が期待できる点がメリットになります。
オウンドメディア制作の費用相場
それでは、オウンドメディアの予算設定の参考となる制作の全体的な費用相場を見ていきましょう。
初期費用20万円以下のオウンドメディア
中小規模のWeb制作会社にオウンドメディアの制作を依頼することで、初期費用が20万円以下でオウンドメディアを構築することが可能です。また制作期間は1週間から1カ月程度を目安にコンテンツ制作は別料金で行う場合が多いでしょう。運用費用も1カ月1万円以下でメンテナンスのみの対応となります。
初期費用20万円~100万円以下のオウンドメディア
中小規模のWeb制作会社への依頼で、オウンドメディアのデザインや初期段階で必要なオリジナルコンテンツの導入までの制作になります。オウンドメディアの製作期間は、1カ月~2カ月ほどで1カ月5万円以下の運用費用で、規定内の記事コンテンツ制作まで依頼できるでしょう。運用費用の目安は、1カ月5万円以下です。
初期費用100万円~300万円以下のオウンドメディア
中小規模や大手のWeb制作会社への依頼となります。見込み客を集客することを目的設定にした本格的なオウンドメディアの構築・運用が依頼できるでしょう。制作期間も2カ月~4カ月となり、記事コンテンツからWeb解析まで充実したサポートが期待できます。また、運用も1カ月20万円ほどの費用がかかるでしょう。
初期費用300万円以上のオウンドメディア
既に稼働しているオウンドメディアのさらなる飛躍と規模を大きくする際ための特別な依頼となります。このレベルの費用としても初期構築で300万円~600万円ほど。オウンドメディアの運用費用も20万円以上はかかることから、大手メディアと大手Web制作会社の取引になることでしょう。
オウンドメディアは長期目線で予算を組む
オウンドメディアの予算設定の参考になる費用の目安を紹介してきました。規模の大きいオウンドメディアであればあるほど、費用が高騰する可能性があります。また、自社で予算を組む場合でもオウンドメディアの特徴を加味して考えたほうがいいでしょう。
その理由は、企業の販売ページと違って、オウンドメディアは、見込み客の集客のための長期目線の施策になるからです。半期だけの予算組では、成果を反映できないことが予想されます。長期目線で取り組む必要のあるオウンドメディアの特徴から予算も長期目線で設定する必要があるでしょう。
オウンドメディアが長期的な施策である理由
オウンドメディアは、軸としてSEOによる露出とその結果となる認知拡大、ブランディング効果を期待できます。ただし、それらの恩恵は短期間で得られるものではありません。オウンドメディアの特徴は、広告運用と比べて、施策を実行してから成果が出るまで時間が掛かることです。そのため、インターネット上に公開してから、数カ月または1年先と成果の出ない状態でも運用を続ける必要があります。
その理由にもなるのがSEOの評価です。検索エンジンで上位表示されるまでコンテンツの充実に向けた更新が必要です。この時点で挫折してしまうと、その先にある成果までたどり着けないこと理解しておきましょう。
オウンドメディアが効果をあらわすまでの時間とは
前項でも少し触れましたが、オウンドメディアが効果をあらわすまでの時間は半年から1年、それ以上かかる場合もあります。検索エンジンの上位表示で狙うキーワードやメディアテーマ、競合などでも掛かる時間は異なるでしょう。そのため、最初から売上に直結させる目標ではなく、訪問者の信頼や共感を得るためのコンテンツ提供を優先させます。
ユーザーに役立つ情報提供はもちろんのこと、PDF資料や動画なども用意して訪問ユーザーの興味関心を高めます。そのような先に与える行動の積み重ねが将来の安定集客への土台づくりとなるでしょう。
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オウンドメディアの費用対効果
次にオウンドメディアの費用対効果について、見ていきましょう。オウンドメディアを構築・運用することで、今までテレビCMや雑誌媒体などに広告を掲載してきた場合に比べて、費用が61%低くなった事例があるほど、コストパフォーマンスに優れているのです。
従来の広告運用における媒体の露出は、不特定多数のユーザーに向けた訴求になりますが、オウンドメディアの場合は、属性を絞るためのテーマキーワードに沿って制作するため、効率的に価値を感じる読者を集めることができるのです。
オウンドメディアの費用対効果は、長期目線で継続的に取り組んだ成果以上の効果として、見込み客の集客につながります。ポイントは、オウンドメディアを長期で継続できるような体制を認識しておくことが必要になるでしょう。
運用期間とともにリソースが掛からなくなる
オウンドメディアの費用対効果の高い部分は、運用期間とともにリソースが掛からなくなる点です。運用開始時点では、なかなかアクセスも少なく成果も期待できません。ところがアクセスを増やすためのリソースは投入する必要があります。その状態から、運用において更新作業の頻度を減らしても成果を出せる逆転の状況を迎えられるでしょう。もちろん、必要な施策を施すことが前提になります。その時期まで継続できるかどうかが大きなカギです。
広告費を掛けずに自然検索からの流入を見込める
オウンドメディアは、広告費を掛けずに自然検索からの流入を見込めます。そのために地道な取り組みを続けていくわけです。オウンドメディアを使った集客ができるようになれば、広告費の投入が不要になります。
差別化された市場でブランディングができる
自社メディアが自然検索で上位表示を獲得している状態は、そのテーマで権威のある状態とも言えます。たとえば、「疲れないスニーカー」という検索キーワードで上位表示した場合、そのサイトは「疲れないスニーカーならば〇〇」という、そのテーマの権威性を持っていると判断されます。
つまり、スニーカーを扱う競合とは違う「疲れないスニーカー」という差別化された市場で顧客獲得を期待できるわけです。ブランディングの形成につながります。
オウンドメディアは初期費用で判断する
最後にオウンドメディアの制作の依頼について、構築にかかる初期費用で判断することをお勧めします。その理由は、運用にかかる費用は人的リソースさえ確保できれば、自社で賄うことができるからです。
確かに全ての制作作業をWeb制作会社に依頼することで業務軽減にもつながりますが、運用については、自社で行うことで内製の強みになるコンテンツの作成が可能になるでしょう。つまり、土台となるオウンドメディアの構築は、専門的なプロに外注して運用を自社で行う形で行うことです。
そこでポイントとなるのが、オウンドメディアの初期費用になります。全体的なオウンドメディアのクォリティの高さを考えたら、100万円前後の初期費用が必要になるでしょう。初期段階で安く仕上げてしまうと結局、後でメンテナンスする必要があるからです。
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オウンドメディアを依頼する際の費用面で注意すること
オウンドメディアの制作や運用を外注に依頼する際は、費用面でいくつかの注意が必要です。
具体的な依頼内容と費用の共通認識
外注に依頼する際は、具体的な依頼内容と費用を共通認識する必要があります。よくある問題は、口頭だけで依頼内容をお互いが認識するのではなく、依頼内容を漏れなく記載した依頼書などを作成して共通認識しておくことをおすすめします。その際は、「どの依頼に対していくらの料金」という費用面の共通認識も必要です。
自社で制作しても費用が掛かることの認識
オウンドメディアの制作や運用を外注する際に、「自分でサイトを作れば費用が掛からないから、独学で始めてみよう」と考える担当者も少なくないでしょう。その判断は、間違っていませんがオウンドメディアを自社で制作したとしても、費用は掛かっています。
自社で取り組む担当者の給料、経営者自ら担当したとしても費やした時間がコストになるでしょう。自社内製だとしても、携わった人や時間自体に費用が掛かっています。
自社内製で本当にできるか他の業務との兼ね合いを考慮する
それでもオウンドメディアの制作を自社内製で行う場合は、「本当にできるかどうか」を他の業務との兼ね合いで考えてみましょう。もともと余剰時間を何かにあてようとしていたのであれば、スムーズにいくかもしれません。逆に、他の業務を犠牲にしたり、本業後のプライベートにあてたりするのであれば注意が必要です。
無理な自社内製は、本業へ影響を及ぼします。たとえ短期間上手くいっても長続きはできません。そのあたりも加味したケースバイケースを想定することも理解しておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回の記事では、オウンドメディアの構築にかかる費用と運用にかかる費用について詳しく解説してきました。また、オウンドメディア制作に掛かる金額からの予算設定として、参考データも紹介してきました。
企業のWeb担当者様にとって、長期目線で取り組む必要のあるオウンドメディア制作は、予算の設定が重要になります。それは、短期目線では効果を測定できないからです。そのため、社内での予算取りでは、長期目線で設定できるように説明することが必要になるでしょう。
オウンドメディアの制作や運用に負担を感じた企業は、広告の出稿で短期的な集客を目指します。ただし、広告の出稿は安定的な施策として継続することは難しいでしょう。競合の参入による広告費の高騰は、時としてコスト割れを起こすことも考えられます。
分散リスクを考えれば、広告とオウンドメディアどちらも上手に活用することが理想です。そのあたりのアドバイスについては、専門家の経験を参考にしてみましょう。これから新しくオウンドメディアを起ち上げるWeb担当者様にお役に立てたら幸いです。
- オウンドメディアの費用は成功に直結する重要な費用で企画立案やマーケティング戦略に関連する
- CMS構築費はコンテンツを効率的に管理・運用するために必要な費用で使用するシステムにより費用が異なる
- コンテンツ制作費は記事作成や動画制作などコンテンツ作成に必要な費用
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オウンドメディアの費用に関するよくあるご質問
最後によくあるご質問をいくつかご紹介致します。
みなさまのWeb集客にお役に立てば幸いです。
その他、ご不明な点がございましたら以下のリンクよりお気軽にご相談下さいませ。
無料オンライン相談はこちらからどうぞ。
Q
オウンドメディアの開設に必要な費用の平均はいくらですか?
A
オウンドメディアの開設費用は内容やデザイン、機能によりますが、一般的に数万円から数百万円の範囲となります。
Q
オウンドメディアの維持にかかる月額の費用の平均は?
A
月額の維持費用は、サーバー代やドメイン料金、コンテンツの更新コストなどを含めて数千円から数万円程度が一般的です。
Q
初期費用として最も高額なのは何ですか?
A
デザインやシステムのカスタマイズが高額となることが多く、特にオリジナルのデザインや特別な機能を要求する場合、初期費用が高くなることがあります。
Q
オウンドメディアのROIを向上させるためにはどれくらいの投資が必要ですか?
A
ROIを向上させるための投資額は、目的や戦略により異なりますが、継続的なコンテンツ制作や広告、SEO対策などのコストを考慮する必要があります。
Q
CMSを導入する際の平均的な費用は?
A
CMSの導入費用は、無料のものから有料のものまで幅広く、数十万円から高額なものでは数百万円以上となることもあります。
Q
オウンドメディアの制作を外部に委託する場合の費用は?
A
制作を外部に委託する場合の費用は、要件や業者の実績により異なりますが、一般的に数十万円から数百万円程度が目安となります。
Q
写真やイラストのライセンス費用はどれくらいかかるのですか?
A
ストックフォトやイラストのライセンス費用は、使用範囲や品質によりますが、数百円から数万円程度が一般的です。
Q
オウンドメディアのSEO対策にかかる費用は?
A
SEO対策の費用は、外部委託の場合や自社での取り組みの範囲により異なりますが、月額数万円から数十万円程度が目安です。
Q
オウンドメディアに動画コンテンツを導入する場合の追加費用は?
A
動画コンテンツの制作費やホスティング費用などを考慮すると、数万円から数百万円の範囲で変動します。
Q
レスポンシブデザインを導入する場合の追加費用は?
A
レスポンシブデザインの導入費用は、デザインの複雑さや実装の難易度によりますが、数万円から数十万円程度が目安です。