記事の監修
Web集客・マーケティングの専門家として、13年間にわたり厳格な基準と緻密な戦略をもって中小企業の成功を導く。
一時的な集客の手法に頼ることなく、中長期的な効果を持続させる本質的なWeb集客の構築に注力。
『恵ある集客を。』をスローガンに掲げてクライアント様のサービスや商品の核心的な魅力を、的確にターゲットに伝えることを重視したWebサイト運用をサポート。
企業のホームページを運営するにあたって、サイト運営者が必ず理解しておかなければいけないのがSEO対策です。SEO対策によってホームページが上位表示されることで、集客や売上を大きく伸ばすことができるからです。
ただ、ホームページのSEO対策というと、常に新しい技術やマーケティング理論を学んでいかなければいけないので大変ですよね。しかし、SEO対策は基本をしっかりと押さえておけば、十分に効果を上げることができるのです。
そこで、ここでは企業のサイト運用者が知っておくべくSEOの基本について解説していきます。
- SEO対策の基本について知りたい方
- SEO対策のメリット・デメリットを知りたい方
- SEO対策の具体的な施策を知りたい方
目次
SEO対策とは何か?
SEOとは、「Search Engine Optimization」の略称です。GoogleやYahoo!などの検索エンジン(Search Engine)のルールに最適化(Optimization)されたWebサイトを構築することで、検索結果の上位に表示されるようにするための施策です。
例えば、企業のホームページのURLが検索結果において上位に表示されれば、高い確率でクリックされますので商品やサービスの購入やお問い合わせに繋がりやすいという訳です。
たとえ、どれほど優れた商品をインターネット上で販売していたとしても、そのホームページにお客様が来てくれなければ商品が売れることはないですよね。だからこそ、企業のサイト運用者達はSEO対策に力を入れているのです。
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サイト運用者が知っておくべきSeo5つの基本
サイト運営者であれば、知っておくべきSeoにおける5つの基本を解説します。5つの基本とは、次のとおりです。
Googleが重要視している10の要件
まずは、検索エンジンのGoogleについて、何を重要視して運営しているのか?企業コンセプトからWebページの評価となる指標を判断してみましょう。Googleは、次にあげる10の要件が守られていることを重要視しています。
引用元:Googleが掲げる10の事実
Googleが重要視している10の要件は、組織マネージャーの考え方として公開されている要件です。ただし、内容がWebサイト担当者に向けたメッセージと重なるため、基本としておさえておく必要があります。上記の要件は、Webサイトに対して次の要望と判断できます。
- ユーザーの利便性
- 反復を重ねた改善
- Webページの表示速度
- 外部リンクの多さなど情報源としての評価技術
- モバイル端末など複数のデバイス上で最適な表示
- 広告掲載の健全性と客観性
- 最新情報の追求
- 情報コンテンツのグローバル化
- 自由な創造性の追求
- 未達成の目標へ向かう姿勢
Googleの企業として掲げる10の要件から、基本的に上記の目的に向かっていることがうかがえます。そのためには、評価対象となるWebページに対しても、同じ要素を持って評価される可能性も高くなるでしょう。
ユーザーにとって有益なサイトとは
Googleのミッションは検索ユーザーに対して、ユーザーが求めている適切なコンテンツを提供することです。つまり、Googleは検索ユーザーを満足させることを最も重視しています。そのため、Googleの検索結果の上位に表示されるためには、ユーザーにとって有益なサイトであることが大前提となるのです。
ユーザーにとって有益なサイトとは、具体的にどのようなサイトでしょうか。それは、特定のキーワードで検索したユーザーが求めている情報が100%含まれているコンテンツということができます。
例えば、ダイエットに効果のある運動について検索したにもかかわらず、運動に関する情報が薄かったら検索ユーザーはガッカリしますよね。訪れたユーザーを十分に満足させられるサイトが有益なサイトなのです。
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Googleが実施する検索順位上位表示の仕組みを推測
Googleが実施する検索順位上位表示の仕組みは、正式に公開されているわけではありません。正式には、企業機密として非公開なまま実行されています。ただし、評価結果から推測できる部分があるので、推測できる仕組みの部分を紹介しましょう。
Googleでは、クローラーというWebサイトを巡回する役割のロボットを使って定期的にWebサイトの情報を収集します。Webサイト管理者は、Googleに対してWebサイトの登録をして検索結果への表示を求めます。
Googleは、検索結果ページの上位に表示する判断指標として、200以上の項目を使用しています。最終的に、検索キーワードの検索意図に最も最適なページを上位表示させる順位付けが検索結果ページの順位になる仕組みと推測されます。
Googleが評価の基準とするE-A-T
Googleが評価の基準とするE-A-Tとは、3つの要素の頭文字をとった略称です。
- Expert:専門性
- Authoritativeness:権威性
- Trustworthiness:信頼性
Googleでは、上記3つの要素E-A-Tを重要視しています。そのため、コンテンツにはその分野に関して実績や知見を持った専門家であることが必要です。Seoを考えるうえでは、E-A-Tを満たしていることを判断しましょう。
Googleが実施するアップデートの種類
Googleが実施するアップデートは、定期的にアルゴリズムの改良として実施されています。過去には、ペンギンやパンダなどのアップデートがありました。最近のアップデートとしては、コアアルゴリズムアップデートが実施されています。ここでは、主なアップデートの種類を紹介しましょう。
パンダアップデート
Webサイトのコンテンツ品質に対して評価するアップデートがパンダアップデートです。おもに、他のサイトのコピーコンテンツではないか?オリジナル性を判定します。
ペンギンアップデート
ペンギンアップデートは、外部から受けているリンクに対して、不自然であるか?リンクやネット上のスパム行為を判定するアップデートです。
モバイルフレンドリーアップデート
スマホなどモバイル端末向けの表示に最適化するためのアップデートがモバイルフレンドリーアップデートです。Googleでは、モバイルフレンドリーテストに対して無料でチェックできるツールを用意しています。そのため、アップデートに関係なくテストを実施して最適化のチェックが可能です。
BERTアップデート
自然言語処理技術のNLPを導入したBERTアップデートは、検索キーワードの検索意図を判断するためのアップデートです。BERTアップデートにより、文脈の判断が可能になり、Googleの精度が向上されました。
コアアップデート
コアアップデートは、おもにコンテンツの品質を評価するアップデートです。最近では、定期的に実施されて順位変動に影響を与える要素となります。コアアップデートは、内容を明示していないため、あらゆる憶測のもとコンテンツの改良に取り組むケースが考えられるでしょう。
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SEO対策を実践する理由
さて、SEOの基本について理解してもらいました。それでは、SEO対策を実践することで、そのホームページを運用する企業には、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。
ここからは、SEO対策を実践する理由について解説していきます。SEOの基礎知識ともいえる部分ですので、サイト運用者はぜひ参考にしてください。
安定した集客が可能
SEO対策を実施する理由として最も大きいのが、安定した集客が可能になるからです。検索エンジンのルールに適したSEO対策をとることで、検索結果の順位は安定します。上位に表示され続ければ、ホームページに訪れるお客様も増え、集客が安定するという訳です。
かつては、検索エンジンのルールの裏をかいて、不正に検索順位をあげようとする対策が横行しました。しかし、検索エンジンのルール改定により、そのような不正な対策をとっているサイトの順位を大きく下げるような対策を行いました。
そのため、検索エンジンのルールが改定される度に検索順位が変更することから、「SEO対策は安定しない」と言われていました。
しかし、現在では検索エンジンは非常に進歩しており、検索エンジンのルールに沿った対策を行えば、正しく評価され長い期間に渡って上位に表示されるようになります。
自社ブランドの向上
また、自社のブランドが向上するとい点も、SEO対策を実施する理由として大きいです。検索結果の上位に表示されているということは、GoogleやYahoo!がそのホームページを評価している証拠です。そのため、上位表示されることで、自然と企業のブランドがアップするのです。
現在、インターネット上でさまざまな商品やサービスを購入することができますが、その利用者からは「検索結果の一番上に表示されたから、良い商品だと思った」というような声を聞くことが非常に多いのです。
このことからも、自社のWebサイトがGoogleやYahoo!などの検索エンジンで上位に表示されることが、自社ブランドの向上に繋がることが理解できるのではないでしょうか。
広告よりも安価
また、SEO対策を成功させることで、広告よりも安価にお客様を集めることができるのも大きな魅力です。GoogleやYahoo!の検索結果に上位表示されるために費用は一切かからないため、集客コストを大幅に抑えることができるからです。
例えば、自社の商品を宣伝するためにインターネット上で広告を出すとなれば、当然ながらネット広告の費用がかかります。同様に、FacebookなどのSNSにしても広告費用がかかるのが当たり前です。
そのため、SEO対策によってWebサイトの信頼を高め、安定してホームページ上から集客ができるようになれば、広告費や集客コストを大幅に下げることができるのです。
問い合わせ・売上の増加
SEO対策を実施する理由として、お客様の問い合わせや売上を増やすことが挙げられます。検索結果の上位に表示されることで、ホームページへ訪れるお客様が増えるため、必然的にお問い合わせや商品の購入の件数が増えるからです。
例えば、インターネット上で「サプリメント」を購入するとします。このお客様がGoogleの検索エンジンでネットショップを検索した際に、検索結果の上位であればあるほど、そのサイトにアクセスする確率は高まります。
そのため、「サプリメント」という分野で、自社のホームページが上位に表示されるためのSEO対策が必要になります。そうすることで、お客様からのお問い合わせや売上の増加に繋がるのです。
集客の自動化
また、集客を自動化できることも、SEO対策を実施する大きな目的の一つです。SEO対策による集客は、GoogleやYahoo!の検索結果からの流入ですので完全に自動でお客様を集めることが可能だからです。
例えば、リスティング広告を出すにしても、広告文を考えたりバナーを作成したりしなければいけません。当然ながら、リスティング広告を出すために手間がかかります。
しかし、SEO対策によって集客ができるようになれば、手間は一切かかりません。それこそ、24時間365日GoogleやYahoo!が自動で集客を行ってくれるのです。
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SEO対策のデメリット
SEO対策は、先述の通りWebサイトやオンラインコンテンツが検索エンジンでのランキングを向上させるための手法です。多くの企業やWebマスターがSEOの利点を認識し、その実践に努めています。しかし、この戦略にはいくつかのデメリットがあります。以下では、SEO対策の主なデメリットについて詳しく見ていきましょう。
変動するアルゴリズムについて
検索エンジンは、ユーザーに最も関連性の高い情報を提供するために、常にアルゴリズムを更新しています。これは、検索エンジンが提供するサービスの質を高めるためのものですが、Webサイトの運営者やSEO専門家にとっては、常に新しいアルゴリズムの変更に追従する必要が生じます。これにより、今日有効なSEO戦略が明日には効果を示さなくなる可能性があります。さらに、アルゴリズムの詳細は公開されていないため、正確な変更内容を知ることは困難です。これにより、SEO対策の実施者は絶えず自分たちの戦略を見直し、試行錯誤を繰り返す必要があります。
効果が出るまでに時間がかかる
SEOは短期間で結果が出るものではありません。特に新しいWebサイトの場合、検索エンジンに認識され、上位に表示されるまでには数か月から数年かかることも珍しくありません。この長い過程は、多くの企業や個人にとって長期視点が求められる部分です。SEO対策は、継続的なコンテンツの更新、バックリンクの取得、技術的な最適化など、多岐にわたる作業を伴います。これらの作業を一度やっただけで結果が出るわけではなく、継続的に取り組む必要があります。
競争が激しい
インターネット上には数十億のWebページが存在し、その数は日々増加しています。多くのページが、同じキーワードやトピックでの上位表示を目指して競争しています。この激しい競争の中で上位表示を維持するためには、絶えず最新のSEO戦略を取り入れ、他のサイトよりも優れたコンテンツを提供する必要があります。さらに、競合他社の戦略を分析し、それに対応する形で自らの戦略をアップデートすることも求められます。
リスクについて
SEOの世界には、検索エンジンのガイドラインに違反する「ブラックハットSEO」と呼ばれる手法が存在します。これにより短期間での成果を追求することができるかもしれませんが、違反が発覚した場合、サイトがペナルティを受けるリスクが高まります。ペナルティの結果、サイトのランキングが大幅に下がる、または検索結果から完全に除外されることも考えられます。そのため、短期的な成果を追求するあまり、リスクを取ることは推奨されません。
SEOの基本施策
さて、ここまでSEO対策を実施する理由を見てきました。ここからは、具体的なSEOの施策について解説していきます。
内部対策
内部対策とは、Webサイトのコンテンツ情報を的確に検索エンジンに伝えるための施策です。自社サイトの内部で行うことから内部対策と言われています。
具体的には、HTMLのタグを正しく使ってコンテンツを作成するというような対策です。例えば、「見出しタグ」が適切に使われていなければ、検索エンジンはコンテンツの中身を読み取りづらくなります。
検索エンジンは検索ユーザーが求めているコンテンツを提供する訳ですが、検索エンジンがコンテンツの中身を読み取れなければ、当然ながら検索結果に表示されません。だからこそ、コンテンツ情報を的確に検索エンジンに伝えるための内部対策が必要になるのです。
検索エンジンの評価につながる4つの伝えるべきポイント
検索エンジンの評価を高めるには、4つのポイントを伝える必要があります。
●ページタイトルに対策キーワードを入れること
ひとつは、ページタイトルに対策キーワードを入れることです。検索結果には、タイトル文が表示されます。その際に、対策キーワードを含んでいないとユーザーの求めている内容のないページと判断されてしまいます。ユーザーが検索結果ページから閲覧を選択する最も重要なポイントです。
●ページの説明(要約)メタディスクリプション
検索結果ページには、タイトル分の下にページの説明が表示されます。そのページの説明(要約)にあたる部分がメタディスクリプションです。ページタイトルだけだと判断できないユーザーは、メタディスクリプションの文章を補足として読んだうえで訪問すべきか判断します。
●見出しタグで文章構造をロジカルに構成
Webサイトは、読みやすく文章構造をロジカルに構成しなければなりません。読まれる文章の基本は、階層構造で成り立っています。階層構造を構築するには、ロジカルな視点で粒度を揃える必要があります。その際、見出しタグの設定が必要です。見出しタグは、ページの目次的な要素も持っているため、見出しだけで何を書いているページなのか判断できる品質が求められるでしょう。
●挿入する画像にはaltタグを忘れず
また、ページに挿入する画像では、altタグを入れることを忘れないようにしましょう。Altタグは、その画像の説明文にあたります。インターネット検索をする人は、文字検索や音声検索以外にも、画像検索やGoogleレンズを使ったリサーチなども考えられます。Altタグを設定してあれば、画像検索からの流入を期待できるでしょう。
読者目線に欠かせない4つの施策
ユーザーファーストとは、Webサイトに訪れる読者目線とも考えられます。ここでは、読者目線に欠かせない4つの施策を解説しましょう。
●フォントの大きさや改行・スペースの使い方
Webサイトに訪問したユーザーに対して、読者目線で配慮したいことは「見やすさ」です。見やすさとして最も重要な施策はフォントの大きさではないでしょうか。とくにモバイル端末で閲覧した場合のフォントが小さければ、読みにくくてそのまま離脱することも考えられます。
また、行間が狭くフォントが密集しているようだと、読みにくくなります。改行やスペースを適度に活用して読みやすく調整することが大事です。
●リンク切れ対策の404ページ作成
読者目線のWebサイトでは、リンク切れ対策の404ページの作成が重要です。404ページの設定がないと、リンク切れをクリックした訪問者が「そのページは存在しません」というまったく関係のないサイトと判断してしまいます。自社Webサイトの内に404ページを作成しておけば、読者がリンク切れURLをクリックしたとしても同じサイト内の案内ページとして表示されるでしょう。
●表示速度の最適化(ページの軽量化)
ユーザーファーストであることを前提に、Webサイトのページ表示速度の最適化は必要です。ページ表示速度が遅いと、ユーザーのページ滞在時間が低下するため、直帰率を高めてしまいます。コンテンツが十分でない初期状態では、表示速度を優先した施策をおすすめします。
●モバイル表示の最適化
現代では、インターネットで調べものをするのであればPCよりスマホという人がほとんどではないでしょうか。スマホの普及も拡大しているため、モバイル表示の最適化は必須です。たとえPCで表示されたときに整っていても、モバイル表示でデザインが崩れていたら本末転倒と考えられます。SEOの基準は、モバイル表示を軸に考えることが大事です。
外部対策
外部対策とは、他のサイトからのリンク(外部リンク)を集める対策を指します。他のサイトにリンクが多く貼られているサイトは、人気があるコンテンツと判断され検索エンジンに評価されることに基づく対策です。
本来、外部リンクというのは、ユーザーがそのサイトを評価して、第三者に紹介するためにリンクを貼るというような自然な行為です。しかし、自社サイトの評価を上げるために、この外部リンクを自作自演で増やすという行為が横行した時期がありました。
しかし、Googleが検索エンジンのアルゴリズムを変更(ペンギンアップデート)してからは、このような自作自演の外部リンクをたくさん持っているサイトはペナルティの対象となりました。
その結果、偽装の外部リンクを持っていたサイトは評価をさげられて、検索順位を大幅に下げられたり検索結果に表示されなくなったりというようなペナルティを受けたのです。
コンテンツ対策
コンテンツ対策とは、検索エンジンのルールに沿ったコンテンツを作成するための施策を指しています。検索エンジンは検索ユーザーにとって有益なコンテンツを提供することがミッションですので、当然ながら検索ユーザーにとって有益なコンテンツを作成しなければいけません。
例えば、ダイエットに効果的なサプリメントを探しているお客様がいるとします。このお客様が検索エンジンに「ダイエット サプリメント」と入力し、上位に表示されたサイトにアクセスします。このとき、そのサイトに求めている情報がなければ、ユーザーを満足させることはできないですよね。
そのため、特定のキーワードで検索してきたユーザーの求めている情報を考えて、それをもとにコンテンツを作成する必要があるのです。
ターゲット設定
SEOによるコンテンツ対策では、ターゲット設定が重要な役割を持っています。ターゲット設定は、自社Webサイトのコンテンツに興味関心を持つであろう潜在顧客を明確にすることです。ターゲット設定することにより、コンテンツの訴求に説得力を付加できます。
●ペルソナの設定
ターゲット設定に必要となるのがペルソナ設定です。ペルソナ設定では、対象となるターゲット属性を具体化できます。ターゲットがぼんやりしていると、提案する訴求内容もズレてくることが考えられます。逆に具体的なペルソナ設定ができていると、具体的な言葉を自分ごととして受け入れて興味関心を持つきっかけになることも考えられるでしょう。
ペルソナは、あるグループを設定する施策ではありません。ある個人のレベルまで絞り込むことが必要です。たとえば、ペルソナ設定で「東京都在住の30代男性会社員」と設定すると、20代に近い31歳の男性から40代に近い39歳の男性も該当します。また、東京都といっても、新宿や渋谷に在住する人や都心から離れた23区以外の人では、受け止め方も異なるでしょう。
そのような理由からも、ペルソナは特定の個人のレベルまで絞り込む必要があります。その個人がとる行動を想定した訴求がターゲットに届く訴求として考えられるでしょう。
カスタマージャーニーマップの作成
ペルソナを有効活用するには、カスタマージャーニーマップを使った顧客行動の見える化が必要です。カスタマージャーニーマップは、顧客の行動心理の変容を段階的に可視化したフレームワークとして活用できます。カスタマージャーニーマップによる顧客行動心理の段階は、次のとおりです。
- 認知
- 興味関心
- 商品サービスへの理解
- 比較検討
- 購買行動
ただし、ここで紹介したカスタマージャーニーマップは最終的に設定する目標によっては段階が変わってきます。ビジネスによっては、商品の購入がゴールだったり資料請求がゴールだったり異なることが考えられるでしょう。ターゲットで設定したペルソナが非認知状態の場合は、目標に至るまで施策の頻度も多くなります。
逆に商品のことを理解している見込み客の場合は、他社製品との比較検討からは入れるため、リードタイムを短く設定できます。カスタマージャーニーマップでは、見込み客の確度によって設定が異なる点に注意しましょう。上記で紹介した段階を以下の顧客態度にあてはめて考えるのがカスタマージャーニーマップの作成になります。
- 顧客行動
- 顧客とのタッチポイント
- 顧客の思考
- 顧客の抱える課題
- 課題解決に向けた対策
キーワード選定
コンテンツ対策で重要なのは、Webサイトの構築において作成したカスタマージャーニーマップの顧客の心理変化とともに狙うキーワードも変化することです。
- 認知:認知したばかりの見込み客向けのキーワード(悩み・課題など)
- 興味関心:見込み客が興味関心を高めるキーワード(悩み・課題などを解決する方法)
- 商品サービスへの理解:商品名を知っている見込み客向けの価値を伝えるキーワード(解決策の具体案・商品名など)
- 比較検討:商品の特徴を打ち出すキーワード(商品名・比較など)
- 購買行動:その商品の購入情報に関連するキーワード(商品名・購入場所・店名・価格など)
上記で紹介したように、見込み客の態度変容によって狙うキーワードが変わってくることを理解しましょう。
コンテンツの設計
ターゲットとキーワードが設定できれば、いよいよコンテンツの設計に入ります。ここで肝心なことは、自社が伝えたい情報を優先するのではなく、ユーザーが最も知りたい情報を優先することです。ここを無視したWebサイトを設計してしまうと、自社都合の相手にひびかないコンテンツとなってしまいます。
ターゲットに役立つ品質の良いコンテンツ提供
基本は、ターゲットに役立つ品質の高いコンテンツの提供です。ターゲット設定が具体的でメインキーワードが設定できていれば、コンテンツもブレないで作成できます。コンテンツ対策では、あくまでもターゲットとなるユーザー目線で作ることを肝に銘じておきましょう。
ユーザビリティ対策
ここからは、ユーザビリティに関するSeo施策について解説していきます。ユーザビリティを高めるには、3つの施策が必要です。
- モバイルフレンドリー
- ページスピードの改善
- レスポンシブデザイン
モバイルファースト
Webサイトでは、近年その重要度が増しているのがモバイルファーストへの対応です。モバイルファーストとは、今までのパソコン表示向けのサイトではなく、モバイル表示向けのサイトが評価の軸になっていることを指しています。
現代では、スマートフォンの普及に伴いGoogleがモバイルサイトを重要視するようになったのです。したがって、サイト運用者はスマートフォンにおけるユーザビリティも意識しなければいけません。現状では、インターネットユーザーの8割がスマホからの閲覧となります。そのため、モバイルフレンドリーであることは遠ざけられない施策となるでしょう。
ページ表示速度の向上
また、WEBサイトの表示速度を向上させることもユーザビリティを高めるためには大切な施策です。
たとえば、ある情報を探していてWEBサイトのURLをクリックしたのに、なかなかページが表示されなかったらイライラしますよね。そのため、パソコンでもモバイルサイトでも、ページ速度を高めることでユーザーの満足度を高めることができるのです。ページが表示されるまでの速度は、Googleの評価指標として重要な取り組みとなります。
具体的には、Webページの読み込み速度を計測して改善点を指摘するページスピードインサイトの活用がおすすめです。
参考データ:ページスピードインサイト
レスポンシブ対応
また、WEBサイトのレスポンシブ対応も、ユーザビリティを高めるための有効な施策ということができます。
現在では、パソコンやスマートフォン、タブレット端末など多くのデバイスが普及しているため、デバイスに合わせた適切なサイト表示ができるレスポンシブ対応はユーザビリティをおおいに高めてくれます。レスポンシブデザインの基本は、デバイスごとに最適な表示を設定することです。
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効果測定
SEO対策を実施したら効果測定を行うことも非常に重要です。SEOの施策はどれも短期間で成果が出るものではなく、効果を測定しながら改善を続けていく必要があるからです。
例えば、アクセス解析によって狙ったキーワードでの検索ユーザーの流入状況を確認します。流入状況が悪ければ、コンテンツを修正するなどの改善を加えるのです。このようなPDCAサイクルを回し続けていくことがSEO対策では大切なのです。
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SEOで検索順位が決まる仕組み
SEOで検索順位が決まる仕組みは次のとおりです。
クローラーの巡回
SEOでは、検索順位を決定するためにクローラーと呼ばれる検索ロボットがWebサイト内を巡回します。サイト内の情報やリンクURLなどを介して巡回する仕組みです。
インデックスに収納してページ解析
クローラーによる巡回で問題がなければ、検索エンジンにインデックス登録されます。インデックス登録されたページは、収納後に解析されサイト評価を左右する対象となります。つまり、クローラーに回遊されなければインターネット上の検索結果で表示されないページとして判断されることでしょう。
非公開の評価基準によるランク付け
クローラーによる巡回とインデックス登録後の解析からサイトの評価が実行されます。その評価基準については、200項目あるといわれていますが実際は非公開の評価基準です。そのため、検索順位のランク付けの要因も正確に把握することができません。
SEO対策のための基本ツール
SEO対策は、技術的な対策やコンテンツの最適化、リンクの構築など、多岐にわたる活動が含まれます。中でも、検索エンジンの動向を把握し、効果的な対策を行うためには、専用のツールの使用が不可欠です。ここでは、SEO対策において基本となる2つのGoogleツールを紹介します。
Google アナリティクス(Analytics)
Google アナリティクス(GA4)は、Webサイトのトラフィックやユーザーの行動を分析するための無料ツールです。このツールを使用すると、訪問者がWebサイトでどのような行動を取っているのか、どのページが最も多くの訪問を受けているのか、どのキャンペーンが最も効果的であるのかなど、様々な情報を取得することができます。また、ユーザーのデモグラフィクスや利用デバイス、流入元などの詳細データも取得することができるため、マーケティング戦略の策定や改善のための貴重な情報源となります。特に、Webサイトのコンバージョン率や離脱率などの重要な指標を監視することで、SEO対策の効果を定量的に評価することができます。
Google サーチコンソール(Search Console)
Google サーチコンソールは、WebサイトがGoogle検索結果にどのように表示されているかを確認し、その最適化をサポートするためのツールです。このツールを使用することで、サイトの検索流入数やクリック数、表示回数などのデータを確認することができます。また、サイトに存在する技術的な問題やインデックスの問題も検出することができるため、Webサイトの健全性を維持するための大切なツールとなります。さらに、サイトに関連するキーワードの順位やパフォーマンスデータも取得することができるので、SEO戦略の策定やキーワードの選定に役立ちます。このツールは、サイトのSEO対策を行う上で欠かせない存在となっています。
SEOはユーザーファーストで進める施策
SEOは、ユーザーファーストで進める施策です。検索エンジンのGoogleもWebコンテンツに対してユーザーファーストであることを強調しています。
ユーザーファーストであるべき理由
SEOがユーザーファーストであるべき理由は、検索エンジンのGoogleにおける収益の80%が広告サービスに関係しています。リスティング広告は、Googleの広告収益の大半を占めていると考えられます。リスティング広告の場合は、検索結果ページと連動した広告枠に表示されるため、検索結果ページの信ぴょう性や正確性が重要なポイントを握っています。
検索ユーザーが検索結果ページに対して不信感を持つようになってしまうとリスティング広告の収益への影響も考えられるでしょう。そのため、検索結果はユーザーが必要とする情報を返さなければなりません。それがSEOのユーザーファーストであるべき理由です。
Google検索の方針による
Google検索では、次のような方針を公表しています。
- 関連性と信頼性の最も高い情報の提供
- 情報アクセスの機会の最大化
- 情報を最も分かりやすい形式で提供
- プライバシーの保護
- Googleが販売するものは広告のみ
- コンテンツを生み出す人々の成功を後押しする
上記の方針からも、Googleによる情報の正確性と情報を求めてくるユーザーに対しての配慮がうかがえます。Googleは、広告で収益を上げることを公言していて、検索エンジンについては個々の利害関係を持たないことを強調しています。つまり、SEOの評価基準をもとにしたランク付けには、Googleの私的見解はなく、利用するユーザーとの信頼性やプライバシーなどを重視している状況です。
ユーザーファーストとGoogleファーストは別物
ここで注意したいのがユーザーファーストとGoogleファーストは、違うという点です。ユーザーファーストは、Googleが示す検索ユーザーを第一に捉えた検索エンジンの在り方と考えられます。一方のGoogleファーストは、Googleの評価基準のアナウンスがあるたびにそれを優先した取り組みに執着することです。
基本的には、同じような取り組みと判断できますが、Googleの案内する取り組みばかりを優先してしまうと、本質的なユーザーファーストな部分がおろそかになってしまいます。たとえば、ページ表示速度の向上ばかりを意識してサイトデザインを調整したり、使用する画像枚数を少なくしたりすれば軽量化にはつながります。しかし、本来必要だった画像まで削除してしまえば、ページ表示速度を改善できてもユーザーの満足度を落としかねません。その辺のバランスも必要だと考えられます。
ユーザーファーストが結果的にGoogleの評価につながる
検索エンジンの評価基準は、公開されていないだけに試行錯誤は仕方のないことです。ただし、基本はユーザーファーストであることがテクニカル的な部分をふまえても有効であると判断できます。Webサイトには、完ぺきなWebサイトは存在しません。常に新しい情報や手法などが登場してくる中で、基準として考えられるのは「そのときに最も必要なコンテンツ」です。
そのときに最も必要なコンテンツは、ユーザーファーストを基準に考えれば明白ではないでしょうか。そのため、結果としてGoogleの評価を得るコンテンツは、ユーザーファーストであることを軸にテクニカル的な取り組みで補填するようなイメージが考えられます。
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まとめ
さて、ここではSEO対策の基本について解説してきました。SEO対策は基本の施策をしっかりと実施することが大切です。ここで解説した内容を正しく理解して、日々のサイト運用に活かしてください。
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SEO対策の基本に関するよくあるご質問
最後によくあるご質問をいくつかご紹介致します。
みなさまのWeb集客にお役に立てば幸いです。
その他、ご不明な点がございましたら以下のリンクよりお気軽にご相談下さいませ。
無料オンライン相談はこちらからどうぞ。
Q
SEOとは何ですか?
A
SEOは「Search Engine Optimization」の略で、検索エンジンの結果ページでのサイトの順位を最適化するための手法を指します。
Q
SEOの目的は何ですか?
A
SEOの主な目的は、サイトの検索エンジンでの順位を上げることで、より多くのトラフィックを獲得することです。
Q
SEOの基本的な要因は何ですか?
A
SEOの基本的な要因には、オンページSEO、オフページSEO、そして技術的SEOの3つがあります。
Q
オンページSEOとは何ですか?
A
オンページSEOは、ウェブサイトの内容や構造に関する最適化を指します。これには、キーワードの適切な使用やメタデータの最適化などが含まれます。
Q
オフページSEOとは何ですか?
A
オフページSEOは、外部のウェブサイトからのリンクやソーシャルメディアのシグナルなど、ウェブサイト外部の要因に関する最適化を指します。
Q
技術的SEOとは何ですか?
A
技術的SEOは、ウェブサイトの読み込み速度やモバイル最適化、サイトのセキュリティなど、ウェブサイトの技術的側面に関する最適化を指します。
Q
キーワードリサーチとは何ですか?
A
キーワードリサーチは、ターゲットとするキーワードやフレーズを調査し、それをウェブサイトのコンテンツに組み込む過程を指します。
Q
バックリンクとは何ですか?
A
バックリンクは、他のウェブサイトからあなたのウェブサイトへのリンクを指します。これはSEOの重要な要因の一つとされています。
Q
なぜバックリンクは重要なのですか?
A
バックリンクは、他のウェブサイトがあなたのコンテンツを価値あると認識している指標として、検索エンジンに認識されます。高品質なバックリンクは、ウェブサイトの権威を向上させ、検索ランキングを高めるのに役立ちます。
Q
ローカルSEOとは何ですか?
A
ローカルSEOは、特定の地域や位置に基づいて検索結果を最適化するSEOの手法を指します。これは、特定の場所でのビジネスやサービスを提供している企業にとって重要です。
Q
どのようにしてSEOを改善することができますか?
A
SEOを改善するためには、キーワードリサーチ、コンテンツの最適化、技術的な問題の修正、高品質なバックリンクの取得など、多くの手法があります。
Q
メタデータの最適化とは何ですか?
A
メタデータの最適化は、ウェブページのタイトルタグやメタディスクリプションを最適化することで、検索エンジンとユーザーにページの内容を明確に伝える手法を指します。
Q
SEOのツールは何がありますか?
A
SEOのツールには、Google Analytics, Google Search Console, SEMrush, Ahrefsなど、ウェブサイトのパフォーマンスを測定・最適化するための多くのツールがあります。