Web集客において自社の製品やサービスを広めるときに有効な手段が、Web広告です。近年、Web広告は非常に注目が集まっており、さまざまな広告形態のサービスが提供されています。
サイト運用者であれば、自社サイトのネットマーケティングの成果を高めるためにWeb広告の活用方法を理解しておきたいところです。
しかし、インターネット広告の種類が多くて、どのWeb広告が自社サイトの運用に合っているのかが分からないサイト運用者も多いのではないでしょうか。
そこで、ここではWeb広告のプランニングと始め方について解説していきます。Web広告に興味を持っていたが、始め方が分からずに悩んでいた方は、ぜひ参考にしてください。
目次
WEB広告を始める前に
Web広告が流行しているからといって、無闇に始めても思うような成果を上げることは難しいでしょう。Web広告では、広告を出稿する前の準備や目標設定が重要だからです。そこで、最初にWeb広告を始める前の準備について解説していきます。
マーケティング目標を明確にする
まずは、マーケティングの目標を明確にすることです。Web広告の効果を測定するには、そのゴールとなる目標が必要だからです。この目標はWebサイト性質によって異なってきます。
例えば、インターネット上で商品を購入するネット通販サイトであれば「商品購入」、サービスを提供している企業のWebサイトであれば「クリック数」や「お問い合わせ」「資料請求」というような成果です。
このようなWebサイトで獲得できる成果を「コンバージョン」といいます。このコンバージョン数やコンバージョン率(コンバージョン数÷クリック数)は、Web広告の目標設定において良く使われる指標となります。
ターゲット顧客を明確にする
また、ターゲット顧客を明確にすることも大切です。Web広告の形態によってはターゲット顧客に向けて出稿することが可能であり、ターゲット顧客に広告を届けることでコンバージョン率を高めることができるからです。
そのため、自社の商品やサービスの対象となるお客様像をしっかりと特定して、そのターゲット顧客に対して効果的に広告を届けられるようにしておきましょう。
競合他社を分析する
さらに、競合他社のWeb広告もチェックしておくのを忘れないようにしましょう。競合他社がどのようなWeb広告を出稿しているのかは、とても参考になるからです。
競合他社のWeb広告が表示されるWebサイトの特性やキーワードなどは、自社のWeb広告を出稿する前に必ず分析しておきましょう。
WEB広告のプランニング
さて、ここまでWeb広告を出稿するための準備活動について話をしてきました。サイト運用者の方は、イメージが持てたのではないでしょうか。
そして、Web広告を始めるための一通りの準備が整ったら、次にWeb広告のプランニングを行っていきます。プランニングとは、Web広告の手法を選び、予算と目標値を決めることです。
広告手法の選定
まずは、広告手法の選定です。「リスティング広告」や「アフェリエイト広告」、「動画広告」というように、さまざまな種類のWeb広告があるなかで、どの手法で広告するかを選ばなければいけません。
選び方のポイントは、それぞれの手法のメリット・デメリットを把握したうえで、自社のターゲット顧客に効果的に広告を提示できる方法を選ぶことです。
出稿予算を決める
次に、広告の予算を決めます。出稿予算を決めるときに使われる指標が「CPA」です。CPAとは、Cost Per Actionの略称で、1件のコンバージョンを獲得するためにかかった広告コストのことを指します。
例えば、販売価格が10,000円の商品があったとします。この商品の原価が6,000円で、目標利益を2,000円と設定した場合、残りの2,000円が広告費として使えるCPAとなります。
10,000円-(6,000円+2,000円)=2,000円(CPA)
このとき、1ヶ月あたりのコンバージョンの目標数値を50件と設定したのであれば、1ヶ月あたりの広告予算は100,000円となります。
2,000円(CPA)×50件=100,000円
このように、1件あたりのコンバージョンにかかる広告コスト(CPA)をもとにして、広告予算を決めていくのです。
目標値を決める
最後に、Web広告の目標値を決めます。先ほどの例で説明すれば、「1ヶ月あたりのコンバージョン数50件」が目標値にあたります。自社ビジネスの状況や収益性、投資できるWeb広告予算などから、この目標値を設定していきます。一度、設定したら終わりではなく、週単位や月単位で見直しを行うなどの効果測定を行っていきます。
リスティング広告の始め方
さて、ここまでWeb広告を始めるための事前準備とプランニングについて解説してきました。ここからは、実際にWeb広告として最も一般的であるリスティング広告の始め方を紹介していきます。
リスティング広告としては、「Google」や「Yahoo!」のサービスが有名ですが、どちらも出稿するまでの大まかな流れは一緒ですので、この記事を参考にしてWeb広告を始めることができます。
アカウントの開設
最初にアカウントを開設する必要があります。会社情報などの必要事項を入力してIDを作成します。サービスによってはアカウント開設の審査が入ります。なお、Googleのリスティング広告では、Googleアカウントを持っていれば、すぐにアカウントを開設することができます。
キャンペーンの設定
次に、キャンペーンの設定です。キャンペーンとは、複数の広告グループのまとまりを意味する用語です。キャンペーンの項目では、広告の予算を設定したり広告の出稿先(掲載先)や配信デバイスなどを選んだりします。
キーワードの設定
次に、キーワードの設定です。検索ユーザーが入力する文字や単語を想定して、広告を表示したいキーワードを選定します。自社のターゲット顧客がどのようなキーワードを入力するかを想定して、このキーワードを設定することがポイントになります。
広告単価の設定
そして、一日あたりの予算(日予算)を決めます。キャンペーン単位で、1日あたりいくら使うかという設定です。その日の予算が終了してしまうと、そのキャンペーンの広告は掲載されなくなります。コンバージョンの目標値を考慮しながら単価を決るようにします。
予算上限の設定
日予算とは別に、開設したアカウントで1ヶ月に利用できる広告の予算の上限を設定することができます。(予算の上限はGoogleにはなくYahoo!のみになります。)
ネットワークの設定
Web広告では出稿する広告をどの地域に配信したいか、または配信したくない地域などを設定することができます。また、広告を配信する曜日設定や時間帯の設定など、自社のターゲット顧客に合わせて細かな設定ができます。
広告の審査
広告に必要な情報の設定が終われば、審査へと進みます。審査とは、サービス提供側のガイドラインに反していない広告かをチェックされるものです。
この審査が完了するまでは数日かかることがありますので、キャンペーンなどで広告を出稿したい場合は、スケジュールに余裕を持って準備に取り掛かかるようにしましょう。
広告の出稿
そして、審査が無事に通過すれば、実際に広告が出稿されることになります。審査の進捗に関しては、管理画面から確認できますので、随時確認するようにしましょう。
広告掲載の確認
広告の出稿まで進んだら、実際に広告が掲載されるかを必ず確認しましょう。しかし、広告で指定したキーワードで検索して表示させてしまうと、表示回数1とカウントされてしまいます。そのため、広告プレビューツールを使って確認するようにします。
「Google」も「Yahoo!」も、Web広告確認用のプレビューツールを用意していますので、そちらを利用しましょう。
まとめ
さて、Web広告の始め方について解説してきました。ポイントを押さえてしまえば、Web広告を始めるのは難しくありません。この記事を参考にして、ぜひ自社でWeb広告を始めてみてください。