Web広告の成果を高めるためには、広告の状況を細かくチェックすることが大切です。現状の状況を細かく把握することで改善点が見つかり、それを修正していくことができるからです。
しかし、Web広告と一言にいっても数多くの種類があり、広告の形態や指標となる計測値が沢山あって難しいですよね。実際に、Web広告を利用しているが、効果測定が不十分のため成果に繋がっていないようなケースはよくあるものです。
そこで、ここではWeb広告の成果を高めるための効果測定と改善法について解説していきます。Web広告の運用を始めてみたが、思うようにいかず悩んでいるサイト運用者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
Web広告の成果を設定する
最初に、Web広告の成果を設定します。効果測定によってWeb広告の精度を高めていくためには、まずは目標となる成果がなければいけません。広告の良し悪しの判断ができずに、検証を行うことができないからです。
目標となる成果とは、例えば、月に30件の「お問い合わせ件数」や週に15件の「商品購入」というようなWebサイトの成果です。
そして、Web広告の成果の設定は、次の3ステップで行っていきます。
- 目標の明確化
- ターゲット顧客を明確にする
- 目標の指標を設定する
ここからは、各ステップの詳細を説明していきます。
1、目標の明確化
最初のステップである目標の明確化です。まずは、Web広告を運用することによって、どのような目標を達成したいのかをハッキリさせることです。目標というのは、例えば、インターネット上からの「新規顧客開拓の獲得」や「既存顧客への再アプローチ」というような目標です。
このような、自社におけるビジネスの目標があるからこそWeb広告を利用するのですが、運用が始まるとつい本来の目的を忘れてしまったり曖昧になったりしてしまうケースが多いのです。
だからこそ、最初にWeb広告を利用する目標を明確にしておく必要があるのです。
2、ターゲット顧客を明確にする
Web広告を運用する目標が明確になったのであれば、次のステップがターゲット顧客を明確にすることです。自社の商品やサービスを届けたいお客様のイメージから、ターゲットユーザー像をハッキリさせましょう。
このときのポイントは、できる限り細かくターゲットを設定することです。例えば、「若者の女性」という単純なターゲティングではなく、「25~34歳、女性、既婚者、子持ち」というような細かく設定することです。
このターゲット顧客が明確になっていれば、Web広告を誰に向けて配信すれば良いのかが、自然に見えてくるものです。
3、目標の指標を設定する
3つ目のステップとして、目標の指標を設定します。指標とは、Web広告の目標である成果を数値化したものです。この数値をコンバージョンといいます。
このコンバージョンの数値をもとに、目標の指標を設定し、効果測定において検証を行っていくのです。
Web広告の成果を測定する
以上、ここまでの3ステップでWeb広告の成果を設定できたら、実際の成果を測定していきます。
ただ、実際の測定にあたっては前述の通り、Web広告の指標となる専門用語が数多くでてきます。そこで、ここからは基本的な指標と使い方について解説していきます。
インプレッション数
インプレッション数とは、出稿している広告が表示された回数のことです。
広告の表示回数が多いということは、広告文や画像がターゲット顧客の目に入る機会が多いことを表しています。つまり、このインプレッション数が思わしくない場合は、広告文を変えたりターゲット顧客を見直したりする必要があります。
コンバージョン数
コンバージョン数とは、広告経由のお客様が成果(コンバージョン)に繋がった数値を指します。
このコンバージョン数が低い場合には、広告文や使われている画像を見直して改善を図る必要があります。
コンバージョン率
そして、広告がクリックされた数に対してコンバージョンが発生した割合をコンバージョン率といいます。
したがって、コンバージョン率は、「コンバージョン数÷クリック数」の式で計算します。
CPA(Cost Per Action)
CPA(Cost Per Action)とは、1件のコンバージョンを獲得するために、どれぐらいの広告費用がかかったのかを表す指標です。
Web広告の効果測定においては重要な指標となる数値です。
クリック数(CT)
広告がクリックされた回数を表す指標で、CT(Click Though)と表記されることもあります。
クリック数が低い場合、広告の配信先や広告文、ターゲットなどを見直す必要があります。
クリック率(CTR)
そして、広告がクリックされた割合を示すのがクリック率です。Click Though Rateの略称で、CTRと表記されることもあります。
クリック率は、「クリック数(CT)」÷「表示回数(インプレッション数)」で計算されます。
広告費用対効果(ROAS)
次に「広告費用対効果」です。広告自体の費用対効果であり、広告費に対して得ることができた売上の割合を表します。
「売上÷広告費」の式で計算され、ROAS(Return On Advertising Spend)と表記されることもあります。
ライフタイムバリュー(LTV)
LTV(Life Time Value)は、日本語訳では「顧客生涯価値」とも呼ばれ、長期的にお客様が支払ってくれる売上を指しています。
「平均購入額×年間平均購入回数×平均継続年数」の式で算出されます。
Web広告の運用と改善法
さて、ここまでWeb広告の効果測定において鍵を握るキーワードについて説明してきました。具体的にどのような数値をみて効果測定を行うのかがイメージできたのではないでしょうか。
そこで、ここからは広告の運用と改善法について解説していきます。
目標指標との比較
まずは、自社で設定した目標の数値と、実際の広告の運用状況の数値を比較することです。このとき、目標の数値と実際の数値にギャップがあれば、そのギャップを埋めるために何が必要かを考えて改善を実施していきます。
そうすることで、自社で設定した本来の目標の達成に近づけていくのです。まずは、目標と現実のギャップを把握することから効果測定は始まるのです。
広告ごとに分析する
また、効果測定を実施するときは、広告ごとに分析することが大切です。
全体の数値を見ているだけでは、どこの広告に原因があるのかを把握することができません。キャンペーン単位や広告グループの数値だけではなく、個々の広告の数値を細かくチェックしなければ改善につなげることは難しいのです。
PDCAサイクルを回す
そして、web広告の効果測定と改善において最も大切なことが、PDCAサイクルを回し続けることです。
たった一度、効果測定や改善を行っただけで劇的に状況が良くなるようなことはありません。それこそ、web広告を運用している間は、PDACサイクルを回し続けていくことが求められるのです。
まとめ
さて、ここではWeb広告の成果を高めるための効果測定と改善法について解説してきました。
Web広告のポイントは、効果測定と改善にかかっていると言っても過言ではありません。この記事を参考にして効果的なWeb広告の運用を行ってください。