記事の監修
Web集客・マーケティングの専門家として、13年間にわたり厳格な基準と緻密な戦略をもって中小企業の成功を導く。
一時的な集客の手法に頼ることなく、中長期的な効果を持続させる本質的なWeb集客の構築に注力。
『恵ある集客を。』をスローガンに掲げてクライアント様のサービスや商品の核心的な魅力を、的確にターゲットに伝えることを重視したWebサイト運用をサポート。
ホームページからの売上が思うように上がらずに、悩んでいるサイト運用者は多いのではないでしょうか。現代では、さまざまなwebマーケティングの技術や施策がありますが、売上はそう簡単にアップするものではありません。
ホームページからの売上を上げるためには幾つかの要素がありますが、一番意識して欲しいのが客単価です。客単価が上がることで、少しの労力で売上を大きく伸ばせる可能性があるからです。
そのような理由から、ここではホームページで客単価をアップするための秘訣について解説していきます。客単価を上げるために知っておくべき売上との関係や客単価アップの具体的な方法など詳しく説明してきましょう。
- 客単価について詳しく知りたい方
- ホームページを活用した客単価を上げる方法を知りたい方
- ホームページを活用した客単価に関する質問と回答を知りたい方
目次
何故?客単価アップが効率的なのか?
まず、客単価の説明の前に「何故?客単価を上げることが効率的なのか」説明をします。この客単価アップは、Webだけでなく、実店舗でも活用される販売ビジネスでは外せない施策でしょう。販売戦略において、客単価アップが効率的な理由は、少ない販売数で大きな売上を上げることが期待できるからです。
例えば、1個100円の普通のリンゴを販売していたとします。1個100円の普通のリンゴを1日に100個販売して売上が10,000円になりました。では、1個500円信州産1日20個限定の採れたてリンゴを販売したとしましょう。1日に20個完売して先ほどの普通のリンゴと同じく、売上が10,000円になるのです。
つまり、売上は同じでも販売した数が100個と20個で圧倒的に違うので、販売効率が良いことが判断できます。では、リンゴを何人の人で購入していただいたのか?それを知ることが客単価になるのです。
客単価とは
まず、「客単価」とは何でしょうか。客単価とは、お客様一人あたりの平均売上単価です。つまり、売上をお客様の数で割れば算出することができます。
客単価の計算式は以下の通りです。
(計算式)
客単価=売上÷客数
「あなたのお客様が平均して幾ら支払っているのか」、それを表したのが客単価だと考えると分かりやすいでしょう。
先程、例にあげた普通のリンゴと信州産1日20個限定のリンゴに当てはめてみましょう。普通のリンゴを購入した人が50人で限定リンゴを購入した人が20人とします。その人数から客単価を割り出してみると次のようになるでしょう。
- 普通のリンゴ1個100円の場合:売上10,000円÷客数50人=客単価200円(一人平均)
- 限定リンゴ1個500円の場合:売上10,000円÷客数20人=客単価500円(一人平均)
上記のように客数が少なくても客単価が高ければ、高い売上が見込めます。実際には、この例のように簡単ではありませんが、Webの世界で考えてみると、ホームページに訪れる訪問者数が少なくても客単価が高ければ売上が見込めるのです。
客単価と売上の関係
通常、売上を伸ばすためには、お客様の数を増やすことを考えます。しかし、ホームページへのアクセスを増やして、お客様の数を増加させるのは簡単なことではありません。そこで、この客単価を上げることで売上アップを狙うのも1つの施策になるのです。では、客単価と売上の関係を見ていきましょう。
例えば、3人のお客様が次のような買い物をしたとします。Aさんは300円、Bさんは500円、Cさんは700円の文房具を購入したとします。このときの客単価は500円です。
(計算式)
300+500+700÷3=500
売上1,500円 客単価500円
仮に、この客単価500円が550円に上がった場合、売上は1,650円になります。つまり、客単価を50円上げるだけで、売上は150円も上がることになるのです。これが、客単価と売上の関係なのです。自社のホームページで販売する商品やサービスの客単価にも共通する仕組みになります。
客単価を上げる施策
売上を上げるためには、客単価を少し上げただけでも全体的に大きな金額になることを説明してきました。つまり、1人のお客様の支払う金額を高くしていただく施策を行うことが必要なのです。それでは、この客単価を上げるには、一体どのような施策が考えられるのでしょうか。
販売価格をあげる
客単価を上げるために行う施策で、最も分かりやすいのが、販売価格を上げることです。今までの商品単価を上げることで、当然ながら売上は上がり客単価もアップします。売れ行きのいい商品で値上げをできる商品はないか、検討してみましょう。
販売数量を増やす
また、販売数量を増やすことでも、客単価を上げることができます。お客様一人あたりの購入数量が増えれば、必然的に客単価もアップします。例えば、1日限定数の決まっているサービスなどがあったとします。
・1日5組限定の足つぼマッサージ1施術1時間まで5,000円
客単価5,000円×5組=25,000円
例をあげると、1日5組限定の足つぼマッサージ1施術1時間まで5,000円の場合、1人のお客様が1時間までしかサービスを受けられないため、客単価は増えません。そこで1施術の時間制限を解除することで客単価が倍以上に増えるのです。
・1日5組限定の足つぼマッサージ1施術1時間5,000円追加1時間ごと5,000円
お客様が3組2時間延長、1組が1時間追加した場合
客単価(15,000円×3組)+(10,000円×1組)+5,000円×5組=60,000円
上記の例から、売上25,000円の客単価は、5000円、売上60,000円の客単価は12,000円と倍以上になるのです。このように購入数(追加など)が増えれば、客の人数が同じでも客単価も売上もアップします。
新規客数を増やす
そして、新規客数を増やすことも、客単価を上がるための有効な施策といえるでしょう。単純に、ホームページから商品やサービスを購入するお客様の総数が増えれば、売上・客単価ともにアップすることができます。新規顧客を増やす施策をするのにWeb集客は向いているでしょう。一度仕組みを作ってしまえば、インターネットを活用した自動的な拡散も期待できることが、実店舗の販売活動よりも効率的だからです。
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バランスよく分析する
客単価は分析もしないで設定してしまうことはお勧めできません。それは自社都合の単なる値上げになるからです。特にWeb集客の場合は、「新規顧客(ユニークユーザー)が何回購入してくれたか」データを分析することも可能になります。そのようなデータから判断して価格の変更や商品数を増やしたりすることが望ましいのです。
自社のコンセプトや売上目標を明確にして、客単価を決めていく事がバランスの良い分析になるでしょう。
客単価をアップするための秘訣
さて、ここまではホームページからの売上を上げるための鍵を握る客単価の基本について解説してきました。ホームページに限らず、客単価は売上を上がるための重要な要素ですので、しっかりと理解することをお勧めします。
それでは、この客単価を上げるための具体的な施策には、どのような方法があるのでしょうか。ここからは、客単価アップの具体的な施策を紹介していきましょう。
商品やサービスを増やす
まずは、あなたが扱っている商品やサービスを増やすことです。先ほどの追加料金の例のように商品やサービスが増えれば、お客様一人あたりの購入数の増加に繋がります。
例えば、現在の商品とは別の色の商品をラインナップに入れてみる、というような施策です。
または、商品のサイズをL、M、Sと取り揃えてお客様のタイプに合わせることも施策になります。このような取り組みにより、お客様の選択肢が増えれば、それだけ商品の購入に繋がる確率も高くなるのです。
自社のホームページを見直してみて、販売している商品の総数を増やすことができないかを考えてみましょう。
セット販売をおこなう
また、セット販売を実施することも、客単価を上げるには有効な手段になります。セット販売は、チラシ広告やスーパーなど、日常生活のなかでよく見かけるので、とても馴染みがあるのではないでしょうか。
例えば、通常500円の文房具を3個購入すれば1,500円です。そこで、3個を同時に購入すれば、1,200円で購入できるようにセット割引するのです。
つまり、客単価を500円から1,200円にアップすることができたことになります。これが、セット販売の効果です。
販売価格の値引きをしているので、損してしまうように感じますが、それは違います。なぜならば、もともと1個の文房具を購入しようとしていたお客様が、3個のセット販売の購入のお客様に変わるから結果的に売上が上がるからです。
例えば、消耗品などの「いずれは必要になる商品」は、セット販売で価格が安いときにまとめ買いをしておいた方が良いですよね。この心理を利用したのが、このセット販売の施策なのです。特に利益率の高い商品やサービスには、有効な施策になります。
アップセルをおこなう
客単価を上がるための有効な施策として次に紹介するのが、アップセルです。アップセルとは、現在お客様が買おうとしている商品よりも、より高額な商品を買ってもらう販売施策のことです。
例えとして分かりやすいのが、ハンバーガーショップにおける店員の対応でしょう。例えば、Mサイズのフライドポテトを頼んだとします。このとき、店員から次のように勧められたことはないでしょうか。
「ただいまキャンペーン中でして、プラス50円でLサイズにすることができますが、いかがでしょうか」
このように、より高額な商品を販売しようとする施策がアップセルになります。より高い商品を買ってもらうことで、客単価をアップさせているのです。アップセルのポイントは、1個の量の設定を操作して、お得感を感じさせる部分になります。例にあげたフライドポテトの場合は、たくさん食べたい人が、たった50円でサーズアップできるというお得感をアピールできるからです。このように咄嗟の判断で魅力を感じさせることもアップセルの活用のポイントになります。
クロスセルをおこなう
また、アップセルと同じように知られている販売施策がクロスセルです。クロスセルとは、商品を購入したお客様に対して、さらに別の商品も購入してもらうための販売施策になります。
同じように、ハンバーガーショップの店員の対応で考えてみます。例えば、ハンバーガーとドリンクのみを注文したとします。このとき、お客様に別の商品の購入を勧めるのです。
「ご一緒にフライドポテトもいかがでしょうか。」
このように、もともとの商品(ハンバーガーとドリンク)に別の商品(フライドポテト)も購入してもらうための施策がクロスセルです。つまり、結果的に販売数量を増やすことで客単価を上げられます。
クロスセルは別な言い方をすれば「ついで買い」のようなものです。「せっかく来たのだから、今日買わないとなくなってしまう」など、お客様の心理に仕掛ける提案方法になります。「不要か、必要か?」は、お客様次第なのでクロスセルでお勧めすることは取りこぼしのない施策になることでしょう。
ターゲットを絞る
また、ホームページで客単価を上げるためには、お客様のターゲットを絞ることも非常に有効な施策になります。ターゲットを絞って情報を発信することで、よりターゲットに響くメッセージを発信できるからです。
より強いメッセージが自社のホームページで発信できれば、新規客の増加や購入頻度の増加につながります。客単価を上げる施策として、いま一度ターゲット顧客を見直してみてください。ターゲット顧客を見直すには、自社のホームページに訪れるお客様の属性を過去のデータから割り出すことが有効です。全く売上がないホームページでなければ、過去の購入者のデータから「ウチのサービスを利用してくれる人はこんな人」という具体的なターゲットを明確にすることが絞ることになるでしょう。
メルマガによる情報発信・ナーチャリング
ホームページで客単価を上げて売上も上げる施策として最後に紹介するのが、メールマガジンによる情報発信です。情報発信によりお客様に知識を与え続け、購買意欲を高めることで購入に結びつけます。この施策をナーチャリングというのです。
例えば、ただ単にホームページに載っている商品やサービスを見ただけでは、お客様の購買意欲は高まりません。商品の良さや購入のメリットなどは、大勢に対しての情報発信になりがちなホームページでは物足りなくなります。ターゲットが完全一致できた状態を別にして、ホームページ上での訴求には、限界があるからです。
そこで、メールマガジンに登録してもらい、商品の良さや購入のメリットなどを丁寧に説明して情報配信していくのです。さらにメールマガジンを配信する相手先の属性も考慮したターゲットを絞った提案ができれば、徐々にお客様の購買意欲を高めることができます。そのような購買意欲が高くなっている状態で再度、ホームページへ誘導することで購入に結びつけていく事が可能になるのです。
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リピーターやファンを増やす
ホームページを運用していく事で、さらに広告を使って集客をすれば新規顧客が期待できることでしょう。しかし、新規顧客へのアプローチも限界が出てきます。そのため、企業では、新製品を開発したり、アップセルやクロスセルで提案したりお客様の興味関心に訴えていく施策を考えるのです。
客単価を上げる視点から考えると、新規顧客を増やすことも重要になりますが、既存顧客と強いつながりを築いていく事も大いに貢献できる施策になるでしょう。その理由は、既存顧客に商品やサービスを購入してもらった後から始まるアフターフォローにより、信頼と安心感を与えることができるからです。
一度、売ってしまえば終わりのような販売方法では、Web集客でも長続きはしません。長期目線で安定した売上を目指すならば、リピーターやファンを増やすことも重要なのです。リピーターやファンを増やすことにより、既存の顧客からのバックエンドの提案ができるようになります。つまり、1人のお客様と長いお付き合いができる客単価をアップさせる施策になるのです。
客単価をアップさせるためのリピーターやファンを増やすためには、前述のメールマガジンの発行やSNSのファンやグループに登録してもらうことが必要になります。この時に注意することは、急いで売り込もうとしないで、お客様と信頼関係を築くことを重きに置いた関係作りが将来的に続く客単価アップになることでしょう。
まとめ
さて、今回はホームページで客単価をアップするための秘訣について解説してきました。客単価と売上の関係から、具体的な客単価アップの施策まで説明してきたので参考になったのではないでしょうか。
客単価アップもデータを分析しながら、施策を考えていく必要があります。
正しく取り組めば、必ず成果が上がる施策ばかりです。ここで解説した内容を実践して客単価アップを行い、ぜひ売上の増加に繋げてください。
- 客単価とはお客様一人あたりの平均売上単価で売上を客数で割ることで計算できる
- 客単価の向上は少ない労力で売上を大きく伸ばす可能性を持っている
- 客単価を上げることは少ない販売数で大きな売上を期待できるためWebビジネスだけでなく実店舗でも有効な販売戦略
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ホームページを活用した客単価に関するよくあるご質問
最後によくあるご質問をいくつかご紹介致します。
みなさまのWeb集客にお役に立てば幸いです。
その他、ご不明な点がございましたら以下のリンクよりお気軽にご相談下さいませ。
無料オンライン相談はこちらからどうぞ。
Q
ホームページを通じての客単価とは何ですか?
A
ホームページを通じての客単価とは、ホームページ経由での取引や購入によって生じる1顧客あたりの平均的な収益を指します。
Q
ホームページの客単価を上げる方法は?
A
ユーザーエクスペリエンスの向上、ターゲット層の絞り込み、価値提案の明確化、及びアップセルやクロスセルの促進などが挙げられます。
Q
客単価向上のためのホームページのデザインのポイントは?
A
明確なコールトアクション、使いやすいナビゲーション、信頼性を高める要素(レビューなど)の配置等が重要です。
Q
ホームページの訪問者データを元に客単価を算出する方法は?
A
訪問者数とホームページ経由の売上の合計を使用して、売上総額を訪問者数で割ることで客単価を算出できます。
Q
SEO対策を行うことで客単価は変動しますか?
A
はい、適切なSEO対策により質の高いトラフィックが増加することで、客単価の向上が期待できます。
Q
SNSとホームページ、どちらが客単価向上に効果的ですか?
A
一般的にはホームページは購買へのコンバージョンが目的であるため、適切に運用されると客単価向上に効果的です。ただし、SNSもブランド認知や信頼構築に貢献するため、組み合わせて利用することが最も効果的です。
Q
客単価を分析する際の推奨するツールはありますか?
A
Google Analyticsなどのウェブ解析ツールを使用して、ホームページのパフォーマンスや顧客の動向を分析することができます。
Q
ホームページのコンテンツは客単価にどのような影響を与えますか?
A
高品質で価値あるコンテンツは、訪問者の信頼を獲得し、長期的な関係を築くことで客単価を向上させる可能性があります。
Q
リターゲティング広告は客単価向上に寄与しますか?
A
はい、リターゲティング広告は既に興味を示した訪問者を再度サイトへ誘導し、購買を促進することで客単価の向上をサポートします。
Q
ホームページのレスポンシブデザインが客単価に与える影響は?
A
レスポンシブデザインは全てのデバイスでのユーザーエクスペリエンスを向上させ、購買意欲を高めることが期待されるため、客単価の向上に寄与します。