記事の監修
Web集客・マーケティングの専門家として、13年間にわたり厳格な基準と緻密な戦略をもって中小企業の成功を導く。
一時的な集客の手法に頼ることなく、中長期的な効果を持続させる本質的なWeb集客の構築に注力。
『恵ある集客を。』をスローガンに掲げてクライアント様のサービスや商品の核心的な魅力を、的確にターゲットに伝えることを重視したWebサイト運用をサポート。
2019年も検索エンジン大手Googleによる評価基準の更新はめまぐるしく変化してきました。SEO対策の手法も1年前と比べたら大きな変化を余儀なくされている状況です。現在取り組んでいる施策からこれからのWebマーケティングは、どのように取り組んでいくべきでしょうか?
この記事では、昨今のSEO及びWebマーケティングの変化に対応を模索している企業のWeb担当者に向けて、2019年に発動されたSEOによるWebマーケティングの状況を紹介していきます。さらに、今後重要視されているGoogleによるBERTアップデートの導入について、国内でのクッキー規制についても取り上げていきましょう。今後のWebマーケティングの展開に活用できれば幸いです。
- 2019年のSEOによるWebマーケティングを知りたい方
- BERTアップデート導入について知りたい方
- クッキー規制について知りたい方
2019年のSEOによるWebマーケティングを総括
それでは、2019年を総括したSEOによるWebマーケティングの動向について、見ていきましょう。おおよそ、この1年間で変わっていった評価基準変更やアルゴリズム更新、さらに従来の評価基準の強化などです。
Googleのスパム対策の強化とアルゴリズム更新が進む
はじめに、2019年を振り返って、Googleが低評価とみなすスパム行為について取り上げてみます。年々、Googleの検索アルゴリズムは強化され、更新が進んでいる中で「何がスパム行為になるのか?」にフォーカスして取り上げてみました。
大枠では、Googleが評価を高くするポイントは、ユーザーファーストです。ユーザーの役に立っていることが評価を上げることにつながります。Googleはスパム行為に対してきびしく対応してきているのです。
たとえば、実際に検索エンジンに表示されるWebページやページ内のコンテンツを意図的にすり替える行為になるクローキングやユーザーが意図しないページへ誘導されてしまう不正なリダイレクトは検索エンジンの評価を大きく落とします。
さらに、広告の運用において既存の広告とはちがう広告を表示させることもスパム行為とみなされるでしょう。また、ユーザーが検索する際に入力した単語となるクエリを自動的にGoogleに送信されるように仕組んだツールの利用もスパム行為となります。
このように検索エンジンGoogleの精度はますます向上しており、アルゴリズムの更新をくりかえして強化されているのが現実なのです。
小手先の外部リンク対策が通用しなくなった
リンク販売業者から購入した小手先の外部リンクをはじめとする低品質なリンクに対しての評価は一層きびしくなっています。過去のGoogleで評価されていたランキングファクターによる「被リンクの数でページが評価される」時代ではなくなっているのです。
つまり、現状では検索順位を高くするための被リンクとは、実績や関連性とオーソリティのあるWebサイトからの被リンクのみ評価されているのです。
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ユーザーに役立つコンテンツこそSEO対策の基盤
最近のSEO事情から、被リンク効果よりもユーザーに役立つコンテンツを提供することがSEO対策となることがあげられます。ユーザービリティの向上こそ、検索順位を上げる唯一の方法なのです。
ユーザーの役に立つコンテンツとは、ユーザーが検索窓にどのような目的で入力しているのか?」という“検索意図”を大事にした内容になります。つねに検索キーワードから見えてくる検索意図を理解して、ユーザーの求めているコンテンツを返していくことが必要です。
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オーソリティの明確化
Googleの評価基準として、オーソリティ評価があります。次の内容です。
- 情報の提供元の信頼性
- 有用な内容であるか
- 業界や界隈で認知度があるか
上記の信頼性や権威性について、WebサイトやSNSなどで明確に公開していくことで検索結果の順位が上がる可能性があります。情報の発信元に対しての評価も厳しくなってきているのです。
YMYL領域の品質チェックが厳格に
さらに、Googleの検索品質評価では、個人の金銭資産や生活にまつわるトピック、財務・健康・将来の幸福に影響を及ぼすWebページの品質を厳しく判断していくことになりました。YMYL領域とは、Your Money or Your Lifeの頭文字4つをとった略称となります。
つまり、個人の生活やお金(財産)、体の健康にかかわるコンテンツを配信するWebサイトは、より厳しく正確性と信頼性が必要なのです。
モバイルファーストが前提に
また、Googleでは表示デバイスについても評価基準に組み込んでいます。ユーザーのインターネット閲覧利用頻度から、パソコン経由ではなくスマホをはじめとするモバイルでの表示が基準と発表されました。
2018年3月に発動されたモバイルファーストインデックスもますますスマホ表示を基準となってきたのです。Googleでは、モバイルフレンドリーテスト(スマホ表示が最適になっているか確認できるツール)を無償で活用を促し、最適化のチェックを進めている状況になります。
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自然検索以外のGoogleマイビジネスも重視
2019年に本格的に見かけるようになったのがGoogleマイビジネスです。検索結果ページの自然検索表示だけではなく、検索結果ページの右側に表示されるローカル検索スペースに表示されることが評価につながるようになります。
Googleマイビジネスの評価が上がることは、架空の店舗や実在しないビジネスの精査にも大きく貢献されるでしょう。ローカル検索においてGoogleマイビジネスに表示されるためには、Googleに詳細登録することで実現できます。これは、検索エンジンの信ぴょう性とユーザービリティの向上にもつながる対応として今後も強化されていくことでしょう。
強調スニペットとナレッジグラフの台頭
2019年のSEOにおけるWebマーケティングの変化として、強調スニペットとナレッジグラフの登場があげられます。
強調スニペット
強調スニペットは、検索ユーザーが1つの単語キーワードを入力して、その単語の意味を理解したい場合、検索クエリ「○○とは」の検索結果ページの広告枠ではないトップ表示される回答枠にことです。
強調スニペットは、別名「0位表示」とも呼ばれ、広告枠でもなくSEO評価でもなく、検索キーワードが「質問形式」と判断されたときに自動的に表示される仕組みです。表示される場所は、検索結果ページの最上部となるため「検索した質問の回答として最も正解であるコンテンツ」という結果とみなされます。
ナレッジグラフ
ナレッジグラフは、強調スニペットとは違うニュアンスで特別に表示される機能です。強調スニペットの場合は、検索クエリに入力した質問形式のクエリに対しての正解回答でしたが、ナレッジグラフは、検索クエリに関連するユーザーの知りたい情報の案内になります。
たとえば、検索クエリが「東京オリンピック」だとすると、東京オリンピックにまつわる様々な情報源を案内していくのです。検索エンジンの目的としては、Googleの検索エンジン拡張につながり知識ベースを大きくできます。
そのため、店舗や会社名での検索結果で表示されるGoogleマイビジネスと同じ右側スペースにナレッジグラフは表示されるのです。ナレッジグラフの表示により、ユーザーは、関連する情報を検索する手間を省ける点もメリットになります。
2012年のナレッジグラフ発動以来、さらに検索順位への影響や検索ユーザーにとって有効的な機能となるでしょう。
以上のようにGoogleマイビジネスや強調スニペット、ナレッジグラフなどに共通する評価基準は全て、信頼性と権威性を持った正確なコンテンツが優位に立つことが立証されてきているのです。
BERTアップデート導入
それでは、2019年のWebマーケティングの動向を振り返って、Googleによる大きな変化の1つ「BERTアップデート」の導入について解説しましょう。
BERTとは
BERTアップデートとは、Bidirectional Encoder Representations from Transformersの頭文字4つとった略称です。Googleにおいては、全く新しい言語処理技術の導入となります。BERTは、機械学習による言語の解読処理の精度をより向上させました。
つまり、BERTアップデートによりGoogleの検索エンジン評価機能は、文脈全体的に言葉の意味を解釈できるように精度が向上されたのです。
現状では英語版のみ
現状では、Googleのおひざ元である米国を中心とした英語圏での機能採用となりますが、今後は多言語展開されていくことは揺るぎない状況です。このBERTアップデートの導入により、文脈上の不要な部分から必要な部分までも認識して判断ができるようになるため、言い回しなどで誤解される検索結果が返されることが低くなるでしょう。
検索アルゴリズムの今後の予想
そのため、Googleの検索結果表示の整合性や正確性もさらに向上されてくるのです。今後の検索アルゴリズムの予想として、文脈全体を確認することができることから、複製文章の作成や同じ内容の重複した文章の作成も低評価をつけられることが考えられるでしょう。
国内でもクッキー規制
もう1つの影響のある変化は、クッキーの規制が日本でも導入を検討されはじめたことです。インターネット屈指の技術「Cookie」に規制がかかることで、現存のマーケティングツールやクッキーを活用したターゲティング広告に大きな影響を与えることになります。
公正取引委員会によるインターネットサービスへの制限
2019年10月29日に公正取引委員会より「Cookie(クッキー)」のインターネット利用に規制をかけることの検討開始を公表しました。
Web上では、通販サイトやアドテクノロジーまで多岐にわたったクッキーの利用が広がっています。特に現在、世界的に独占禁止法などで取りざたされているGoogleやAmazon、Facebookなどの企業に向けた牽制となる対応の1つでした。
しかし、クッキー自体の機能からも、正確性の高い識別子となるには、未だ不十分なデータとなることが考えられるからです。そのため、クッキーを活用しても精度の高い個人情報を収集できないことに対しても今後の情報漏洩や安全確保のために規制に踏み切る意向となったようです。
つまり、企業が個人ユーザーを特定する機能としては、あいまいさを露呈しているため、インターネットの安全性と信頼性を追求するために検討を介したのではないでしょうか。
既にイギリスでは2012年より実施
イギリスでは、2012年よりクッキー規制を開始している模様で、わかりやすく説明すると、訪問したWebサイトが表示されて間もなく、「管理者よりクッキーの取得を求められています」と告知されて、クッキーを許可するかどうかを判断する動作のことです。
イギリスでは、クッキーの規制がGDPRレベルまで高くなって厳しく個人のプライバシーを守る方向に向かっています。ただし、ヨーロッパ諸国でのクッキーの規制が進む中、実際に規制により改善を余儀なくされているのは、商業サイトやアドネットワーク広告業者にとどまっているのです。
本来、規制を求めようとしているGoogleやAmazonなど、クッキー規制を発動しても日常的に利便性を得ている多くのユーザー層は形式的に合意が成立している状態になります。つまり、形式的な合意されている中で、実際に規制されているのは一部のインターネットサービスのみというのが現状なのです。
クッキー規制から見える今後の展開
今後のクッキー規制の動向を予測すると、クッキー自体が個人情報として規定されていくことが考えられます。そのため、プライバシー保護の観点からも個人データの保護は強化されていくことでしょう。
国家が保有するデータ以上にデータを保有しているGoogleやAmazon、Facebookなど各社は、脅威とみなされている面、公正さを求めた動きは止まることはないのです。今回のクッキー規制は、氷山の一角に過ぎなくて今後もインターネットの独占的な支配に警笛を鳴らすような公正取引委員会の規制対策は厳しくなっていくことが予想されます。
参照元URL:Yahoo!ニュース 公正取引委員会、サイトでの「Cookie規制へ」報道
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まとめ
2019年も大きな変化となるGoogleが発動する検索評価基準がありました。中には、従来からペナルティ扱いとアナウンスされてきていた評価基準もさらに強化されている状況です。このような状況下では、小手先のテクニックによるWebサイトの検索順位上昇は難しくなっていくことでしょう。
今後は、良質なコンテンツを保有するWebサービスやメディアなどが生き残れる状態となります。つまり、コンテンツによるSEOを駆使した地道な取り組みが評価されるのです。
企業のWeb担当者は、小手先だけのテクニックで通用する時代は過去のものとなっていることを認識いただき、Web集客の専門家であるコンサルティングを利用して、自社の今後の展開を相談してみることをおすすめします。
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